遠くに行かずとも、児童公園や道路の並木道等々、今年は紅葉が美しい。
さて、実践女子大学の香雪記念資料館の「知られざる女性画家たち」に行った。女性が絵を描く事を許すことには抵抗があったが、封建の世に、それでも絵を描いている。
この時代、乙川優三郎の小説「冬の標」は、例えば、「文晃という画家の心の動きであって、形ではなかった。」というように、何事も女性ではなくともしれない細やかな気配りをしてくれた。そこには凛として、しっかりと己を描いている姿がいる。特に、野口小蘋の平安長春図は、心の奥底が見えるようだ。