僕にとっても、この時が分岐点だった。
忘れもしない、あの時僕は今と同じく病院に入院していた。
精神医療センターのアルコール病棟だ。
退院が2週間後に迫っていた。
初めての家の外泊で、帰りの電車が2時間後だった。
喫煙室でゆっくりタバコを吸って同居仲間と雑談をして待っていた。
突然、ゆっくりとした大きな揺れ。
頑固な鉄筋コンクリートの病院がいとも簡単に揺れた。
こんな揺れも経験したことがなかった。
この瞬間、ああもう電車はダメだな。
そう悟った。
病室に戻り、テレビをつけた。
そこには信じられない光景が映っていた。
流される車がミニカーのようだった。
さらに原発が爆発するという光景。
終わったと思った。
行方不明者2千500人以上、死者1万5千人以上という。
・・・・合掌。
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