家族の肖像 - CONVERSATION PIECE -
1974年 イタリア / フランス 121分
監督 ルキノ・ヴィスコンティ LUCHINO VISCONTI
製作 ジョヴァンニ・ベルトルッチ GIOVANNI BERTOLUCCI
原案 エンリコ・メディオーリ ENRICO MEDIOLI
脚本 スーゾ・チェッキ・ダミーコ SUSO CECCHI D'AMICO
エンリコ・メディオーリ ENRICO MEDIOLI
ルキノ・ヴィスコンティ LUCHINO VISCONTI
撮影 パスクァリーノ・デ・サンティス
美術 マリオ・ガルブリア MARIO GARBUGLIA
装置 DARIO SIMONI
編集 ルッジェロ・マストロヤンニ RUGGERO MASTROIANNI
音楽 フランコ・マンニーノ FRANCO MANNINO
出演
バート・ランカスター BURT LANCASTER
ヘルムート・バーガー HELMUT BERGER
シルヴァーナ・マンガーノ SILVANA MANGANO
クラウディア・マルサーニ CLAUDIA MARSANI
ステファノ・パトリッツィ STEFANO PATERIZI
ロモロ・ヴァリ ROMOLO VALLI
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/f8/f019528b11b5ff407fe1bc2f97de4856.png)
コンラッドは手紙には、もうお会いすることはないでしょう、こう書きながら、教授の元に戻っていた.最後まで身勝手、こう言ってよいのだろうか.それに加えて、彼の死は、自殺なのか他殺なのか分からない.最後まで、わからない映画.
教授の元にやって来たこの家族、非常識のかたまり、こう考えれば、彼らを分からなくて当たり前なのだけど.だけど、教授の方は、常識をわきまえた人間に思える.だとすれば、教授の姿から、何か分かるものが無ければならないはず.でも、最後まで、何も分からない.
えーっと、最初からもう一度考えて、っと.
教授の家に現れた母親は、その登場の仕方からして非常識.話の内容も非常識.全くもうどうしようもない.それに比べれば、まだなんとなく、娘の方はまともな所があるかなって、思えたのだけど.だけど、この教授、欲しくてたまらなかった絵画をプレゼントされて、結局、娘の言葉に押し切られるように、訳の分からない家族を受け入れることにした.これって、教授は絵に対する欲望に負けたんだ.
もう一つ、これもなにか変だわ.
乱交シーン.教授は唖然とした表情で若者たちを見つめていたように思う.あの娘、ただのゲームよ、こんな言い訳をしながら、教授にキッスしたりして.でも、「望まれれば結婚してもいい」「望まない」、教授は明瞭に、冷静に、若者たちに対応している.
けれど、この後が、なにか変な感じ.
「二人のどちらかが私を妊娠させたら、子供を産んで先生にあげる」、ふざけるな、子供は大人のおもちゃじゃない.
それに対して教授は「老い先が短い.年かさの子がいい」、こう答えたのだけど、娘の非常識な言葉を、真に受けて答えている.孤独な老教授は子供が欲しい、自分の絵の研究を理解できる、コンラッドと一緒に暮らしたい、こう、望んでいたので、この様な受け答えをした.この後の会話、成り行きが、コンラッドを自分の子供のように思うのが、当然のような感じに思えるのだけど、これも、教授が自分の欲望に負けた、と、言えるのじゃないかしら.
先の、絵をプレゼントされた場合と比べると、乱交シーンの場合は、見直すまでは分からなかった.マリファナを吸って、何とも言いようのない官能的な雰囲気.思わず、私もしたいと思った.それに、全裸のコンラッドの、おちんちんが見えそうな?、そうか、きっと欲望に惑わされたのだ.
これで分かった.教授は絵をプレゼントされて、絵に対する欲望に負けて、非常識な家族を受け入れ、そして、子供が欲しいと言う欲望に負けて、「子供をあげる」と言う、娘の非常識な言葉を、真に受けてしまい、コンラッドを自分の子供のように思い込んだ.
まとめると、
教授の姿からは、人は欲望に負けると、常識的な考え方を失ってしまう.
母親は、非常識のかたまり.人間は常識を失うと、欲望だけが残る.この人は性的欲望のかたまり.
コンラッドは、非常識のかたまり.人間は常識を失うと、欲望だけが残る.この人は金銭的欲望のかたまり.
物事は、常識を持って考えること.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/f8/6ff785c40d4d18660404d9ba8091c6d6.png)
1974年 イタリア / フランス 121分
監督 ルキノ・ヴィスコンティ LUCHINO VISCONTI
製作 ジョヴァンニ・ベルトルッチ GIOVANNI BERTOLUCCI
原案 エンリコ・メディオーリ ENRICO MEDIOLI
脚本 スーゾ・チェッキ・ダミーコ SUSO CECCHI D'AMICO
エンリコ・メディオーリ ENRICO MEDIOLI
ルキノ・ヴィスコンティ LUCHINO VISCONTI
撮影 パスクァリーノ・デ・サンティス
美術 マリオ・ガルブリア MARIO GARBUGLIA
装置 DARIO SIMONI
編集 ルッジェロ・マストロヤンニ RUGGERO MASTROIANNI
音楽 フランコ・マンニーノ FRANCO MANNINO
出演
バート・ランカスター BURT LANCASTER
ヘルムート・バーガー HELMUT BERGER
シルヴァーナ・マンガーノ SILVANA MANGANO
クラウディア・マルサーニ CLAUDIA MARSANI
ステファノ・パトリッツィ STEFANO PATERIZI
ロモロ・ヴァリ ROMOLO VALLI
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/f8/f019528b11b5ff407fe1bc2f97de4856.png)
コンラッドは手紙には、もうお会いすることはないでしょう、こう書きながら、教授の元に戻っていた.最後まで身勝手、こう言ってよいのだろうか.それに加えて、彼の死は、自殺なのか他殺なのか分からない.最後まで、わからない映画.
教授の元にやって来たこの家族、非常識のかたまり、こう考えれば、彼らを分からなくて当たり前なのだけど.だけど、教授の方は、常識をわきまえた人間に思える.だとすれば、教授の姿から、何か分かるものが無ければならないはず.でも、最後まで、何も分からない.
えーっと、最初からもう一度考えて、っと.
教授の家に現れた母親は、その登場の仕方からして非常識.話の内容も非常識.全くもうどうしようもない.それに比べれば、まだなんとなく、娘の方はまともな所があるかなって、思えたのだけど.だけど、この教授、欲しくてたまらなかった絵画をプレゼントされて、結局、娘の言葉に押し切られるように、訳の分からない家族を受け入れることにした.これって、教授は絵に対する欲望に負けたんだ.
もう一つ、これもなにか変だわ.
乱交シーン.教授は唖然とした表情で若者たちを見つめていたように思う.あの娘、ただのゲームよ、こんな言い訳をしながら、教授にキッスしたりして.でも、「望まれれば結婚してもいい」「望まない」、教授は明瞭に、冷静に、若者たちに対応している.
けれど、この後が、なにか変な感じ.
「二人のどちらかが私を妊娠させたら、子供を産んで先生にあげる」、ふざけるな、子供は大人のおもちゃじゃない.
それに対して教授は「老い先が短い.年かさの子がいい」、こう答えたのだけど、娘の非常識な言葉を、真に受けて答えている.孤独な老教授は子供が欲しい、自分の絵の研究を理解できる、コンラッドと一緒に暮らしたい、こう、望んでいたので、この様な受け答えをした.この後の会話、成り行きが、コンラッドを自分の子供のように思うのが、当然のような感じに思えるのだけど、これも、教授が自分の欲望に負けた、と、言えるのじゃないかしら.
先の、絵をプレゼントされた場合と比べると、乱交シーンの場合は、見直すまでは分からなかった.マリファナを吸って、何とも言いようのない官能的な雰囲気.思わず、私もしたいと思った.それに、全裸のコンラッドの、おちんちんが見えそうな?、そうか、きっと欲望に惑わされたのだ.
これで分かった.教授は絵をプレゼントされて、絵に対する欲望に負けて、非常識な家族を受け入れ、そして、子供が欲しいと言う欲望に負けて、「子供をあげる」と言う、娘の非常識な言葉を、真に受けてしまい、コンラッドを自分の子供のように思い込んだ.
まとめると、
教授の姿からは、人は欲望に負けると、常識的な考え方を失ってしまう.
母親は、非常識のかたまり.人間は常識を失うと、欲望だけが残る.この人は性的欲望のかたまり.
コンラッドは、非常識のかたまり.人間は常識を失うと、欲望だけが残る.この人は金銭的欲望のかたまり.
物事は、常識を持って考えること.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/f8/6ff785c40d4d18660404d9ba8091c6d6.png)