連載シナリオ『黒電話』
37 夏祭り(夜)
人も疎らな夜道
正樹、博信、泰子、美紀
歩いて来る。
後ろから、女性3人組、早足で
追越して行く。
ギャルA「きゃ!」
ギャルB「怖い」
ギャル二人組、走って逃げる。
暴走族A「何がこえーだ、ばかやろー」
暴走族A、ビール瓶をラッパ飲みし、
蟹股で歩いて来る。
その後ろに、暴走族5人。
正樹達4人、振返る。
泰子「ヤダ」
美紀「キャー」
泰子と美紀、早足で立去る。
博信「やだよ」
博信、笑って泰子に続く。
正樹も歩調を速める。
暴走族A「待てコノヤロー」
暴走族A、一人歩調を速めついて来る。
× × ×
正樹、面倒臭いという表情で、
正樹「おい、博信カッタルイべ」
博信、笑いながら泰子の後ろを
歩いている。
正樹「おい、ヒロ!やっちゃうべ」
博信、一瞬下を向き,顔を上げる。
ヤンキー顔に返信。
博信「そんじゃ、ヤルか」
正樹、振り向きざまに、
暴走族Aにパンチ。
暴走族Aの手から、ビール瓶が吹っ飛び
粉々に割れる。
暴走族A、尻餅を付き、酔いから醒める。
暴走族A「おい、おーい」
暴走族B、真先に駆けつける。
他の4人も駆けつける。
博信、暴走族Bを前蹴りで吹っ飛ばす。
× × ×
6対2の乱闘が始まる。
× × ×
美紀「キャー、誰か来て」
野次馬、集まって来る。
× × ×
正樹と博信、6対2では流石に苦戦。
野次馬達、面白そうに唯、見ている。
× × ×
野次馬A「おーい喧嘩だ喧嘩だ」
野次馬A,走って行く。
2歳の女の子・亜由美を肩に抱えた、
川田和義(20)、走り出す。
和義「喧嘩だ、喧嘩だ」
和義、天然パーマの長髪なので、
サーファーカットが似合わない。
和義、人混みをかき分け、
最前列に出る。
和義「お!やってるね」
美紀、和義の横顔を見て、
美紀「あ!川田君」
和義「お!美紀なんでこんなトコに
居るんだよ」
美紀「何言ってるのよ、正樹がやられてるじ
ゃない」
和義「へ!正樹」
和義、目をしょぼしょぼさせる。
和義「今、コンタクトつけてねえから、
見えねんだ」
美紀「いいから、早く手伝いなさいよ」
和義「お!そうだな、そんじゃ持っててくれ」
和義、娘を美紀に渡す。
和義「コラ、これでも喰らえ!」
和義、飛び蹴りで乱闘に突っ込む。
1人飛ばされ、戦意喪失。
正樹「和義、おまえ今まで何処に居たんだよ」
和義「台風で、船が隣の島で、止まってよ」
博信「おまえら、いいからコレ片付けろ」
和義「ほい、来た」
和義が暴走族B、正樹が暴走族Aに同時
にフックを入れる。
A、B縺れて倒れる。
暴走族A「こりゃダメだ、おい仲間呼んで
来い」
暴走族B、すかさず立上がり走り去る。
× × ×
3対5に成り、正樹達優勢に転じる。
× × ×
暴走族5人、地べたにへばり着いている。
和義「終ったべ」
博信「ああ」
暴走族A「まだ、終ってねえぞ」
暴走族A,正樹の足にしがみ付く。
× × ×
暴走族B「こらー~!」
暴走族、20人位、駆けて来る。
和義「やべえぞ」
和義、美紀から娘を受け取り、
ダッシュの体勢。
正樹、踵を返し、走り出そうとするが、
暴走族Aが足を離さない。
暴走族A「逃がすもんか」
暴走族集団、迫って来る。
× × ×
♪笛の音「ピー、ピピ、ピー」
自転車に乗った警官二人、走って来る。
暴走族集団、急に止まったので、将棋倒
しなる。
警官一人は、集団へ向かう。
警官A、正樹の前に来て、
警官A「おまえら何やってんだ!」
泰子「その人は助けてくれたんです」
そっちが痴漢で、暴走族の仲間です」
警官A「分かった」
警官A,暴走族Aに向かって
警官A「お前は、其処に居ろ、
動くじゃないぞ」
警官A、集団の方へ向かう。
暴走族集団、立ち上がり、
蜘蛛の子散らす様に、走り去る。
× × ×
正樹、暴走族Aの顔を蹴り上げ、
美紀と泰子の手を取り、走り去る。
× × ×
正樹達3人走って来る。
順「あ!お兄ちゃん」
正樹、声の方を見る。
美人(春江)が順の手を引いている。
春江、髪を下ろし、化粧をして、
眼鏡を掛けていない。
春江、正樹に向かって頭を下げる。
正樹、やっと春江だと気づく。
正樹、慌てて走りながら頭を下げる。
順「お兄ちゃん」
順、正樹に手を振る。
正樹、手を振りながら、春江に見惚れる。
正樹、躓きそうになる。
3人、走去る。
37 夏祭り(夜)
人も疎らな夜道
正樹、博信、泰子、美紀
歩いて来る。
後ろから、女性3人組、早足で
追越して行く。
ギャルA「きゃ!」
ギャルB「怖い」
ギャル二人組、走って逃げる。
暴走族A「何がこえーだ、ばかやろー」
暴走族A、ビール瓶をラッパ飲みし、
蟹股で歩いて来る。
その後ろに、暴走族5人。
正樹達4人、振返る。
泰子「ヤダ」
美紀「キャー」
泰子と美紀、早足で立去る。
博信「やだよ」
博信、笑って泰子に続く。
正樹も歩調を速める。
暴走族A「待てコノヤロー」
暴走族A、一人歩調を速めついて来る。
× × ×
正樹、面倒臭いという表情で、
正樹「おい、博信カッタルイべ」
博信、笑いながら泰子の後ろを
歩いている。
正樹「おい、ヒロ!やっちゃうべ」
博信、一瞬下を向き,顔を上げる。
ヤンキー顔に返信。
博信「そんじゃ、ヤルか」
正樹、振り向きざまに、
暴走族Aにパンチ。
暴走族Aの手から、ビール瓶が吹っ飛び
粉々に割れる。
暴走族A、尻餅を付き、酔いから醒める。
暴走族A「おい、おーい」
暴走族B、真先に駆けつける。
他の4人も駆けつける。
博信、暴走族Bを前蹴りで吹っ飛ばす。
× × ×
6対2の乱闘が始まる。
× × ×
美紀「キャー、誰か来て」
野次馬、集まって来る。
× × ×
正樹と博信、6対2では流石に苦戦。
野次馬達、面白そうに唯、見ている。
× × ×
野次馬A「おーい喧嘩だ喧嘩だ」
野次馬A,走って行く。
2歳の女の子・亜由美を肩に抱えた、
川田和義(20)、走り出す。
和義「喧嘩だ、喧嘩だ」
和義、天然パーマの長髪なので、
サーファーカットが似合わない。
和義、人混みをかき分け、
最前列に出る。
和義「お!やってるね」
美紀、和義の横顔を見て、
美紀「あ!川田君」
和義「お!美紀なんでこんなトコに
居るんだよ」
美紀「何言ってるのよ、正樹がやられてるじ
ゃない」
和義「へ!正樹」
和義、目をしょぼしょぼさせる。
和義「今、コンタクトつけてねえから、
見えねんだ」
美紀「いいから、早く手伝いなさいよ」
和義「お!そうだな、そんじゃ持っててくれ」
和義、娘を美紀に渡す。
和義「コラ、これでも喰らえ!」
和義、飛び蹴りで乱闘に突っ込む。
1人飛ばされ、戦意喪失。
正樹「和義、おまえ今まで何処に居たんだよ」
和義「台風で、船が隣の島で、止まってよ」
博信「おまえら、いいからコレ片付けろ」
和義「ほい、来た」
和義が暴走族B、正樹が暴走族Aに同時
にフックを入れる。
A、B縺れて倒れる。
暴走族A「こりゃダメだ、おい仲間呼んで
来い」
暴走族B、すかさず立上がり走り去る。
× × ×
3対5に成り、正樹達優勢に転じる。
× × ×
暴走族5人、地べたにへばり着いている。
和義「終ったべ」
博信「ああ」
暴走族A「まだ、終ってねえぞ」
暴走族A,正樹の足にしがみ付く。
× × ×
暴走族B「こらー~!」
暴走族、20人位、駆けて来る。
和義「やべえぞ」
和義、美紀から娘を受け取り、
ダッシュの体勢。
正樹、踵を返し、走り出そうとするが、
暴走族Aが足を離さない。
暴走族A「逃がすもんか」
暴走族集団、迫って来る。
× × ×
♪笛の音「ピー、ピピ、ピー」
自転車に乗った警官二人、走って来る。
暴走族集団、急に止まったので、将棋倒
しなる。
警官一人は、集団へ向かう。
警官A、正樹の前に来て、
警官A「おまえら何やってんだ!」
泰子「その人は助けてくれたんです」
そっちが痴漢で、暴走族の仲間です」
警官A「分かった」
警官A,暴走族Aに向かって
警官A「お前は、其処に居ろ、
動くじゃないぞ」
警官A、集団の方へ向かう。
暴走族集団、立ち上がり、
蜘蛛の子散らす様に、走り去る。
× × ×
正樹、暴走族Aの顔を蹴り上げ、
美紀と泰子の手を取り、走り去る。
× × ×
正樹達3人走って来る。
順「あ!お兄ちゃん」
正樹、声の方を見る。
美人(春江)が順の手を引いている。
春江、髪を下ろし、化粧をして、
眼鏡を掛けていない。
春江、正樹に向かって頭を下げる。
正樹、やっと春江だと気づく。
正樹、慌てて走りながら頭を下げる。
順「お兄ちゃん」
順、正樹に手を振る。
正樹、手を振りながら、春江に見惚れる。
正樹、躓きそうになる。
3人、走去る。