ふと、ばあちゃんの事を思い出したのでブログにします。
数年前に亡くなったばあちゃんの話。
自分が小学生の頃にばあちゃんは脳梗塞になりました。
まだまだ、元気な年齢でしたから本当に僕の母は悲しみと苦労が多くあったと思います。
ばあちゃんは脳梗塞になり、20年以上も言葉を失いました。
「あ~あ~」や
「う~う~」。
ハッキリと意思はあるし、それこそ生活はできました。買い物も行きますし食事も作ります。元気でしたが言葉を失いました。
唯一片言でしゃべれる言葉は
「ありがとう」
それだけです。
僕は高校生になり、反抗期もありましたからばあちゃんの家なんてほとんど行きませんでした。
年に一度くらいです。
たまに行くとばあちゃんは波を流して
「あ~ありがとうありがとう」
と片言で言います。
もちろんトークは出来ません。
少しだけ、ばあちゃんの家を見て帰ります。
帰り際も、ばあちゃんは
「ありがとうありがとう」と
片言で声を震わせながら言います。
数年前になりますが、ばあちゃんが亡くなる半年くらい前に自分は九州の大分県に帰りばあちゃんに会いました。
その頃はばあちゃんは
「ありがとう」
の言葉もほとんど言えない状況になっていると聞いていました。
ばあちゃんは介護施設に入っていました。会うのは相当に久しぶりでした。
介護士さんが車イスに乗ったばあちゃんを連れてきてくれました。
相当に痩せていましたし、ほとんど言葉もしゃべれない、耳もほとんど聞こえないと聞いていました。
自分は大きな声で
「ばあちゃん!ただいま!わかる?」
そう言いましたら、
ばあちゃんは波を流し
「あぁ、あぁ~あ~、ありがとうありがとう」
と言いました。
一緒に来ていた母も、介護士さんもばあちゃんが言葉を発したことにとても驚いていました。
自分のばあちゃんほどの人は少ないと思います。
20年以上言葉を失い、ありがとうの言葉だけ片言で話す。
そしてその言葉には本当に心の底からのありがとうの気持ちがある。
自分にもばあちゃんの遺伝子が組み込まれていると思うと勇気が湧く。
普段はばあちゃんの事は、そんなに思いださないですよ。
昨晩、お風呂入っていてね、急にばあちゃんの事を鮮明に思いだしました。
なんだろう?
何かのメッセージかな。
今日はブログを書いていて気持ちが高ぶります。
ブログを書くことで、ばあちゃんの事がしっかりと記憶に刻まれていく。