マルチ09 調和の幻想
ルート:瑞牆山 十一面岩 末端壁 調和の幻想
日時:8月18日
メンバー:ホリさん、岩ひばり嬢、U山
お盆休み最終日の18日はショートルートにでも行くつもりでいたが、例会で同行することになった岩ひばり嬢からマルチの提案が、同じくホリさんから調和の幻想の提案があって、思いもかけずに瑞牆のメジャーマルチルートを再訪することになった。
十一面を訪れるのは2年ぶりだったが、新アプローチは一般登山道と見紛うばかりの立派なトレールになって、とても歩きやすくなっていた。おまけに一週間前のペンギン岩のアプローチの印象が残っていたせいか、末端壁までいともあっさりと着いたような気がして、もしかしたら十一面も廻り目平もアプローチに大差ないのではないかなどと思うほど楽勝なアプローチだった。
この日は盆休み最終日ということもあってか、調和の幻想は貸切状態(末端壁の1パーティーが1P目でウォームアップしていたが)。正面壁の方から時折コールが聞こえてきたがそのパーティとも顔を合わせることは無かった。
岩ひばり嬢は、スイス帰りのリハビリでフォローに徹するとのことで、前半をホリさんが、後半をU山が分担してリードすることにする。
ホリさんはこの一年で数回目?の6月以来のクライミングだが、1・2P目とも軽々とリードし、ブランクを感じさせない。
<1P目>
続きは右下をクリック
ホリさんはこの一年で数回目?の6月以来のクライミングだが、1・2P目とも軽々とリードし、ブランクを感じさせない。
<1P目>
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それとは対照的に、U山は飲み水・食べ物・秘密兵器で膨らんだザックを背負っていたせいもあって、2P目でだらしなくロープにぶら下がる体たらく。これで、ザック担ぎがすっかり嫌になって、3P目から後半戦ということにしてもらってリードを交代。
ここから前回(10年前)の記憶と照らし合わせながらのクライミングとなったが、随所で現実と記憶のギャップに直面しそのたび”こんなはずでは・・・”と頭を悩ませた。
<4P目の木登りは忘れてませんでした>
5P目は、事前にwebで下調べしたところでは、かつて中間部にあったリングボルトは撤去されて無くなっている模様。そんなわけで、仲間内で”魔女の鎌”と呼ばれたフレンズの7番を秘密兵器として用意してきたのだが、これのおかげでグランドフォールの心配をせずに下部のワイドを抜けることができた・・・
<5P目>
・・・ところまではよかったが、その先、記憶ではすぐそこにあったような気がしていたビレイ点がいつまでたっても現れない。おかしいなと思いつつ、ワイドクラックを経由して延々と登り続け、最後はロープの重さに引きずり落とされそうになる感覚を久々に味わいながら、結局50mほぼいっぱいロープを伸ばしてビレイ点に到着。
<4P目の木登りは忘れてませんでした>
5P目は、事前にwebで下調べしたところでは、かつて中間部にあったリングボルトは撤去されて無くなっている模様。そんなわけで、仲間内で”魔女の鎌”と呼ばれたフレンズの7番を秘密兵器として用意してきたのだが、これのおかげでグランドフォールの心配をせずに下部のワイドを抜けることができた・・・
<5P目>
・・・ところまではよかったが、その先、記憶ではすぐそこにあったような気がしていたビレイ点がいつまでたっても現れない。おかしいなと思いつつ、ワイドクラックを経由して延々と登り続け、最後はロープの重さに引きずり落とされそうになる感覚を久々に味わいながら、結局50mほぼいっぱいロープを伸ばしてビレイ点に到着。
記憶の倍ほどのピッチスケールと、岩の照り返しに最後はバテバテだった。
<終了点直下>
<終了点直下>
それにしても、先月の**クラックといい、今回といい、最近は現実と記憶のギャップが大きすぎやしないか?これもトシのせいなんだろうか?(痴呆の前兆だったりして)
まあ、これに懲りて今後はなるべく記憶を当てにしないようにしよう・・・。
話は戻って、5P目の左のフェースに新しいボルトラインがあったが、これはワイドの途中のダイクをトラバースして取り付くルートだそうで10bぐらいらしい。
下りの懸垂は、途中、2P目終了点で切ってしまったため、その下を2回に分けなければならなかったが、そこからもう少し下の懸垂支点がかかる太い木で切れば、あと1回で取り付きまで下れたはず(50mダブル)。
取り付きにもどり、ギアを整理して遅い昼食を取ったが、この標高としては考えられないほどの暑さを感じた。これも地球温暖化のせいなのだろうか?この先も、こんな調子で山の上が暑くなれば、いずれ高山植物やライチョウを見られなくなってしまにちがいない。それは考えたくないけど、悲しい現実になってしまうんじゃないだろうか・・・。
駐車場まで下ってきたら前々回の調和の幻想をご一緒したM下さんにばったり会った。ご夫婦でカサメリに行った帰りとのこと。
あの時は沢沿いの旧アプローチをたどったよねとか、末端壁方面を眺めながら少し懐かしい話をする。
それにしても、ここから見上げる十一面一帯の風景は素晴らしい。
そんな風景を見ながら
いつまでもこの自然がこのままであるように、
そして一日でも長くこの自然に遊べる体力・気力を保てるように
と心から願うのだった。
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