鋸尾根縦走
2014年1月2日~4日 参加者:S原、nami、I原
少し遅くなりましたが、正月山行の記事を書きます。
<第2高点にて>
かれこれ20年ほど前に辿った冬の鋸尾根を、今度は甲斐駒まで行きたい、と計画しました。
結果的に今回も駒まで行くことができませんでしたが、楽しい山行でした。
2日 曇り 戸台8時-角兵衛沢出合10時半-大岩下13時半-幕場15時
戸台の川原駐車スペースに車を停め、川原の道を歩き始める。
(駐車場の車はスペースの半分ほど、意外に少ない様に思えた)
曇りで時折雪の舞う空模様、見え隠れする稜線は吹雪いている様子。
戸台で積雪は4~5センチ、踏み跡はしっかりついている。
堰堤をいくつか越え、やがて広い河原をトレースを追って適当に歩いてゆく。
角兵衛沢出合付近で積雪は10センチほど、流れを適当な場所で渡り
赤布のたくさんついているポイントから樹林帯へ入る。
以前は出会いから延々岩ゴロの沢を詰めた記憶があるが、現在では
沢の左岸側にルートができており、マーキングもたくさん付いている。
尾根を絡みながらひたすら左岸樹林を登り、やがて大岩下に至る。
登りの途中で抜かれた二人Pが大岩下で泊まる思案をしていたが、
当方は更に上を目指す。が、この後トレースは右岸に移り、樹林中を
進むと積もったばかりの新雪でスタンスが覆われすべる・落とし穴に
はまる、など難儀。
すでに戸台から標高差1000m程登っており、疲れて来たので幕場を探しつつ
急な沢を登る。角兵衛コルが望まれるあたり(2250m付近)の右岸側に
窪地の吹き溜まりを見つけ、整地、それなりに快適なスペースができた。
水を作りながら軽く一杯始めると、同行の二人のザックからつまみや
美味しそうなアルコールがたくさん出てくる。道理で二人のザックが
重いはず。「今回は縦走なので軽量化してね」の一言をリーダーが
言い忘れた為、いつも飲みすぎるS原の為に重たいものを持ち上げて
くれたらしい。
「冬の縦走の第一歩は軽量化、云々…」と二人に小言調で話すものの、
手はアルコールに伸び、表情が緩んでしまっいるのを自覚すると
説得力は無いなぁ、と反省。
この日の夕食ははnamiさん担当でほうとう鍋。体も温まり美味しかった。
3日 晴れ 幕場6時半-角兵衛コル8時-小ギャップ9時-大ギャップ11時
-第2高点12時-中の川乗越13時-幕場14時
少し寝過ごし、後続2パーティが通り過ぎ、空が白んできて出発。
トレースがしっかりついて昨日より少し楽。コルに近づくと風が冷たく、
背後には真っ白な中アが見える。
コルは西風が強く、昨日はコルまで上がらず正解だった様だ。コル下の
幕場跡でハーネスを着け、第一高点を目指す。雪は尾根上で10センチほど、
夏道にはしっかりとトレースがついており、容易に第一高点に達する。
第一高点から小ギャップに向け尾根を下ってゆくと小ギャップの上に出る。
ここで先行パーティに追いつき、懸垂する。ここは立派な鎖の支点が
使える。
小ギャップからの急な登り返し後、細いリッジを過ぎると鹿窓。
先行Pがちょうど鹿窓から引き返してくるのに出会う。どうやら夏ルートへ
入ってしまったらしい。こちらはそのまま冬ルートである岩尾根通しに
大ギャップへ向かう。が、いつの間にかしっかりした踏み跡・トレースに
惑わされ、尾根左(山梨側)へ降りてしまう。
本当はこの踏み跡ではなく尾根上を最後まで下り、立ち木を利用して
懸垂20mで大ギャップへ下るのがベスト。
で、左の踏み跡の最後には、あちこちに残置スリングがたくさんぶら下がって
おり、ロープまでフィックスしてある。この時点ではルートミスに気がつかず、
立ち木に50mロープシングルをセットし、懸垂を試みる。
明るい尾根から寒そうな暗いルンゼに降りるのは気持ちの良いものではない。
15mほど降り、下を見ると垂壁の下はるか下に雪面が見え、どう見てもあと
10mでは降りられそうに無く、立ち木につかまって下降中止。もう1本の
20mロープを持っているI原に途中まで降りてもらい、ロープを入れ替え、なんとか
更に約20mの懸垂をして急なルンゼの途中に降り立った。
そこから数十m程、交代で腰までのラッセルをしてようやく大ギャップへ到達した。
夏道は大ギャップから伊那側を200m程降りたところをトラバースしているので、
一旦下り、第2高点から落ちている岩尾根を回りこんで潅木帯を登り返す。
トレースは切れ切れでラッセル、後続の元気そうな若者2人Pに先を譲り、ゆっくり登り返す。
第2高点は眺めが良く、特に行く手の甲斐駒がはるか彼方に見え、がっかりするところでもある。
第2高点で時間的に12時を回ってしまい、甲斐駒まで行くことは時間的に難しい事
もあり、中の川乗越へ到着した所で縦走打ち切り・熊穴沢下降を決めた。
下降も最初の500mほどは雪の少ないガレ場、その後は腰までの雪となったので
持ってきたわかんが役に立つことに。樹林帯に入ってしばらくして小さな幕場適地
を見つけ、整地・設営。
今夜はS原担当でマーボー春雨。美味しいお酒もあり、それなりに好評であったと思う。
4日 曇り時々晴れ 幕場7時-熊穴沢出合い9時-戸台駐車場11時
ゆっくり起き撤収。昨日後続Pの付けたトレースを下る。河原のトレースを辿り
あとは戸台へ。
高遠桜の湯で汗を流し、山屋のやっている蕎麦屋(漢字の当て字で「ケルン」)
で昼食後、諏訪へ戻った。
2014年1月2日~4日 参加者:S原、nami、I原
少し遅くなりましたが、正月山行の記事を書きます。
<第2高点にて>
かれこれ20年ほど前に辿った冬の鋸尾根を、今度は甲斐駒まで行きたい、と計画しました。
結果的に今回も駒まで行くことができませんでしたが、楽しい山行でした。
2日 曇り 戸台8時-角兵衛沢出合10時半-大岩下13時半-幕場15時
戸台の川原駐車スペースに車を停め、川原の道を歩き始める。
(駐車場の車はスペースの半分ほど、意外に少ない様に思えた)
曇りで時折雪の舞う空模様、見え隠れする稜線は吹雪いている様子。
戸台で積雪は4~5センチ、踏み跡はしっかりついている。
堰堤をいくつか越え、やがて広い河原をトレースを追って適当に歩いてゆく。
角兵衛沢出合付近で積雪は10センチほど、流れを適当な場所で渡り
赤布のたくさんついているポイントから樹林帯へ入る。
以前は出会いから延々岩ゴロの沢を詰めた記憶があるが、現在では
沢の左岸側にルートができており、マーキングもたくさん付いている。
尾根を絡みながらひたすら左岸樹林を登り、やがて大岩下に至る。
登りの途中で抜かれた二人Pが大岩下で泊まる思案をしていたが、
当方は更に上を目指す。が、この後トレースは右岸に移り、樹林中を
進むと積もったばかりの新雪でスタンスが覆われすべる・落とし穴に
はまる、など難儀。
すでに戸台から標高差1000m程登っており、疲れて来たので幕場を探しつつ
急な沢を登る。角兵衛コルが望まれるあたり(2250m付近)の右岸側に
窪地の吹き溜まりを見つけ、整地、それなりに快適なスペースができた。
水を作りながら軽く一杯始めると、同行の二人のザックからつまみや
美味しそうなアルコールがたくさん出てくる。道理で二人のザックが
重いはず。「今回は縦走なので軽量化してね」の一言をリーダーが
言い忘れた為、いつも飲みすぎるS原の為に重たいものを持ち上げて
くれたらしい。
「冬の縦走の第一歩は軽量化、云々…」と二人に小言調で話すものの、
手はアルコールに伸び、表情が緩んでしまっいるのを自覚すると
説得力は無いなぁ、と反省。
この日の夕食ははnamiさん担当でほうとう鍋。体も温まり美味しかった。
3日 晴れ 幕場6時半-角兵衛コル8時-小ギャップ9時-大ギャップ11時
-第2高点12時-中の川乗越13時-幕場14時
少し寝過ごし、後続2パーティが通り過ぎ、空が白んできて出発。
トレースがしっかりついて昨日より少し楽。コルに近づくと風が冷たく、
背後には真っ白な中アが見える。
コルは西風が強く、昨日はコルまで上がらず正解だった様だ。コル下の
幕場跡でハーネスを着け、第一高点を目指す。雪は尾根上で10センチほど、
夏道にはしっかりとトレースがついており、容易に第一高点に達する。
第一高点から小ギャップに向け尾根を下ってゆくと小ギャップの上に出る。
ここで先行パーティに追いつき、懸垂する。ここは立派な鎖の支点が
使える。
小ギャップからの急な登り返し後、細いリッジを過ぎると鹿窓。
先行Pがちょうど鹿窓から引き返してくるのに出会う。どうやら夏ルートへ
入ってしまったらしい。こちらはそのまま冬ルートである岩尾根通しに
大ギャップへ向かう。が、いつの間にかしっかりした踏み跡・トレースに
惑わされ、尾根左(山梨側)へ降りてしまう。
本当はこの踏み跡ではなく尾根上を最後まで下り、立ち木を利用して
懸垂20mで大ギャップへ下るのがベスト。
で、左の踏み跡の最後には、あちこちに残置スリングがたくさんぶら下がって
おり、ロープまでフィックスしてある。この時点ではルートミスに気がつかず、
立ち木に50mロープシングルをセットし、懸垂を試みる。
明るい尾根から寒そうな暗いルンゼに降りるのは気持ちの良いものではない。
15mほど降り、下を見ると垂壁の下はるか下に雪面が見え、どう見てもあと
10mでは降りられそうに無く、立ち木につかまって下降中止。もう1本の
20mロープを持っているI原に途中まで降りてもらい、ロープを入れ替え、なんとか
更に約20mの懸垂をして急なルンゼの途中に降り立った。
そこから数十m程、交代で腰までのラッセルをしてようやく大ギャップへ到達した。
夏道は大ギャップから伊那側を200m程降りたところをトラバースしているので、
一旦下り、第2高点から落ちている岩尾根を回りこんで潅木帯を登り返す。
トレースは切れ切れでラッセル、後続の元気そうな若者2人Pに先を譲り、ゆっくり登り返す。
第2高点は眺めが良く、特に行く手の甲斐駒がはるか彼方に見え、がっかりするところでもある。
第2高点で時間的に12時を回ってしまい、甲斐駒まで行くことは時間的に難しい事
もあり、中の川乗越へ到着した所で縦走打ち切り・熊穴沢下降を決めた。
下降も最初の500mほどは雪の少ないガレ場、その後は腰までの雪となったので
持ってきたわかんが役に立つことに。樹林帯に入ってしばらくして小さな幕場適地
を見つけ、整地・設営。
今夜はS原担当でマーボー春雨。美味しいお酒もあり、それなりに好評であったと思う。
4日 曇り時々晴れ 幕場7時-熊穴沢出合い9時-戸台駐車場11時
ゆっくり起き撤収。昨日後続Pの付けたトレースを下る。河原のトレースを辿り
あとは戸台へ。
高遠桜の湯で汗を流し、山屋のやっている蕎麦屋(漢字の当て字で「ケルン」)
で昼食後、諏訪へ戻った。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます