日時：2017年9月30日
メンバー：N原、O石
マルチピッチ訓練として廻り目平の涸沢岩峰群2峰ダイレクトルートに行って参りました。2名と例会山行としては少々寂しいところですが、二人でじっくりと支点構築や安全確保など、基本操作を相互確認しながら、無事に行って参りましたのでそのレポートです。
このルートは正面ルートとか、ダイレクトルートとか、開拓された方のお名前から広瀬ダイレクトとか、いろいろ言われていますが、ここではダイレクトルートと表現させていただきます。ＮＰ主体のアルパインチックな４Ｐコースです。
金峰山荘から20分ほどでフェニックスの岩場手前の涸沢に入ります。そのまま入ると堰堤に阻まれますので少し遊歩道を進んでから右に巻くように踏み跡から入ります。
20分ほど涸沢を進むと正面に１３と赤数字が書かれた大岩が現れるので、左岸の明瞭な踏み跡を巻き、再び涸沢に戻って10分程進めば、右手に石楠花の藪が見えてきます。
涸沢岩峰群云々と書かれた白い小さな看板を右側に見つければ、そこから明瞭な踏み跡を進みます。
間もなく現れる別のカレた沢を遡上すれば、やがて涸沢1峰に突き当たります。1峰取り付きの岩場交じりのバンドを右に進めば間もなくお目当ての2峰が現れます。
枯れ木のファーストステップのある斜め左上するチムニーが見つかれば、それが取りつきです。迷わずに涸沢の出合いからおよそ45分ほどでした。
１ｐ：５．９‐３０ｍ （O石）8：30スタート。
事前に調べたトポでは５．１０aの直上するダイレクトルートがあるようですが、今日は見学のみです。
まずは荒れたチムニーを攀ると左に大きなスラブが現れ高度感が増します。被り気味のチムニーからスラブ側に押し出される形になり、カムも、支点もとれないリスキーな登攀が続きます。
なんとか小バンドに上り詰めると残遺ハーケンがあり中間をとりました。
５ｍほど右上したところに真新しいぺツルボルトが二つ見えたのでそこでピッチを切りました。
おそらく先ほどの５．１０aダイレクトコースの終了点と兼ねているのでしょう。
２Ｐ：５．７－１５ｍ （Ｎ原）
やはりトポではクラックを直上するようですが1ピッチの終了点のぺツルボルトが少し右にずれていたので敢えて戻らず、いかにも弱点な左上気味のクラックに取り付きました。
スタンスもホールドも豊富で快適なピッチです。
３Ｐ：５．６－３０ｍ （Ｎ原）
ビレイ点から５ｍ程あがるとバンドが現れ、その先に被った黒い岩が右上に見えます。また、真正面には綺麗なクラックが伸びています。綿引クラック５．１０aです。ここも今日は見学のみです。
岩の右側からハング気味に取り付き、右上に続くクラックから岩のエッジに出て、左に戻るように回り込みます。
あとは優しい素直なスラブを１０ｍ程登れば
広いテラスが現れたのでピッチを切りました。
ここから最後の４ピッチが正面に見えます。なかなか手強そうな１０ｍ程のクラックルートが最後に伸びています。核心を前に暫し休んで気合を込めました。
となりの一峰と仏壇岩がよく見えます。
４Ｐ：５．９－２０ｍ （Ｏ石）
クラック取り付きまで５ｍ程進み、そのまま取り付いてみましたが、なかなか離陸できません。仕方がないのでザックを下し、後で引き揚る作戦とします。軽身になり何とか離陸できましたが、やや被り気味の右上クラックはやはり厳しい。2手目のカムで苦渋のＡ０、なんとか中間バンドに上り詰め小休止。後で聞いたがこのバンドのおかげで５．９のグレードがついているらしい。なければ５．１０以上のクラックということで、やはりまだまだＯ石にはクラック１０台はムズイということであります。
途中、残置カムが二つもある。いずれもがっちり効いているのでありがたく頂き、まずはクリップするが、残置は信用ナラネーと先輩に教え込まれてきているので、安定してから自身のカムを近傍にセットしザイルを入れ換える。最後はハンドジャミングの決まらない中途半端なクラックに強引に右手を奥まで突っ込んでフィストジャミングで乗り越しなんとかルーフに到着。満身創痍のリードでした。
２人分のザックを引き上げ、続いてＮ原さんが攀り、11:50無事登攀終了。
初めて見る岩型と緑の裾野が続く綺麗な景色は今まで見たことのない廻り目の一面を見るようで新鮮だった。
大休止してから3峰との間を懸垂で下降します。
豊富な残置スリングがありますが、やはり残置は信用ナラネーということで滑りの良い立ち木に直接ザイルをまいてセットします。
最初の40ｍ程の懸垂の後、10ｍほど歩いて15ｍ程懸垂、
さらに少し歩いて15m程の合計3回の懸垂下降で取り付き点に戻りました。
あとは来た道をそのまま戻り、途中1峰にあるルート（流れ星？）を下見して14時に山荘に到着終了しました。
涸沢岩峰群2峰ダイレクト
4ピッチと短めでしたがNP主体のアルパインチックなマルチピッチコースでした。
本チャンの練習に、またクラックルートの入門として最適なよいコースと思いました。
やはりスラブに比べ、クラックは難易度のグレードが上がります。
十分な練習を積んでクラックルートを楽しめるようになればフィールドが広がりますので今後も修行を続けて参りたいと思います。
メンバー：N原、O石
マルチピッチ訓練として廻り目平の涸沢岩峰群2峰ダイレクトルートに行って参りました。2名と例会山行としては少々寂しいところですが、二人でじっくりと支点構築や安全確保など、基本操作を相互確認しながら、無事に行って参りましたのでそのレポートです。
このルートは正面ルートとか、ダイレクトルートとか、開拓された方のお名前から広瀬ダイレクトとか、いろいろ言われていますが、ここではダイレクトルートと表現させていただきます。ＮＰ主体のアルパインチックな４Ｐコースです。
金峰山荘から20分ほどでフェニックスの岩場手前の涸沢に入ります。そのまま入ると堰堤に阻まれますので少し遊歩道を進んでから右に巻くように踏み跡から入ります。
20分ほど涸沢を進むと正面に１３と赤数字が書かれた大岩が現れるので、左岸の明瞭な踏み跡を巻き、再び涸沢に戻って10分程進めば、右手に石楠花の藪が見えてきます。
涸沢岩峰群云々と書かれた白い小さな看板を右側に見つければ、そこから明瞭な踏み跡を進みます。
間もなく現れる別のカレた沢を遡上すれば、やがて涸沢1峰に突き当たります。1峰取り付きの岩場交じりのバンドを右に進めば間もなくお目当ての2峰が現れます。
枯れ木のファーストステップのある斜め左上するチムニーが見つかれば、それが取りつきです。迷わずに涸沢の出合いからおよそ45分ほどでした。
１ｐ：５．９‐３０ｍ （O石）8：30スタート。
事前に調べたトポでは５．１０aの直上するダイレクトルートがあるようですが、今日は見学のみです。
まずは荒れたチムニーを攀ると左に大きなスラブが現れ高度感が増します。被り気味のチムニーからスラブ側に押し出される形になり、カムも、支点もとれないリスキーな登攀が続きます。
なんとか小バンドに上り詰めると残遺ハーケンがあり中間をとりました。
５ｍほど右上したところに真新しいぺツルボルトが二つ見えたのでそこでピッチを切りました。
おそらく先ほどの５．１０aダイレクトコースの終了点と兼ねているのでしょう。
２Ｐ：５．７－１５ｍ （Ｎ原）
やはりトポではクラックを直上するようですが1ピッチの終了点のぺツルボルトが少し右にずれていたので敢えて戻らず、いかにも弱点な左上気味のクラックに取り付きました。
スタンスもホールドも豊富で快適なピッチです。
３Ｐ：５．６－３０ｍ （Ｎ原）
ビレイ点から５ｍ程あがるとバンドが現れ、その先に被った黒い岩が右上に見えます。また、真正面には綺麗なクラックが伸びています。綿引クラック５．１０aです。ここも今日は見学のみです。
岩の右側からハング気味に取り付き、右上に続くクラックから岩のエッジに出て、左に戻るように回り込みます。
あとは優しい素直なスラブを１０ｍ程登れば
広いテラスが現れたのでピッチを切りました。
ここから最後の４ピッチが正面に見えます。なかなか手強そうな１０ｍ程のクラックルートが最後に伸びています。核心を前に暫し休んで気合を込めました。
となりの一峰と仏壇岩がよく見えます。
４Ｐ：５．９－２０ｍ （Ｏ石）
クラック取り付きまで５ｍ程進み、そのまま取り付いてみましたが、なかなか離陸できません。仕方がないのでザックを下し、後で引き揚る作戦とします。軽身になり何とか離陸できましたが、やや被り気味の右上クラックはやはり厳しい。2手目のカムで苦渋のＡ０、なんとか中間バンドに上り詰め小休止。後で聞いたがこのバンドのおかげで５．９のグレードがついているらしい。なければ５．１０以上のクラックということで、やはりまだまだＯ石にはクラック１０台はムズイということであります。
途中、残置カムが二つもある。いずれもがっちり効いているのでありがたく頂き、まずはクリップするが、残置は信用ナラネーと先輩に教え込まれてきているので、安定してから自身のカムを近傍にセットしザイルを入れ換える。最後はハンドジャミングの決まらない中途半端なクラックに強引に右手を奥まで突っ込んでフィストジャミングで乗り越しなんとかルーフに到着。満身創痍のリードでした。
２人分のザックを引き上げ、続いてＮ原さんが攀り、11:50無事登攀終了。
初めて見る岩型と緑の裾野が続く綺麗な景色は今まで見たことのない廻り目の一面を見るようで新鮮だった。
大休止してから3峰との間を懸垂で下降します。
豊富な残置スリングがありますが、やはり残置は信用ナラネーということで滑りの良い立ち木に直接ザイルをまいてセットします。
最初の40ｍ程の懸垂の後、10ｍほど歩いて15ｍ程懸垂、
さらに少し歩いて15m程の合計3回の懸垂下降で取り付き点に戻りました。
あとは来た道をそのまま戻り、途中1峰にあるルート（流れ星？）を下見して14時に山荘に到着終了しました。
涸沢岩峰群2峰ダイレクト
4ピッチと短めでしたがNP主体のアルパインチックなマルチピッチコースでした。
本チャンの練習に、またクラックルートの入門として最適なよいコースと思いました。
やはりスラブに比べ、クラックは難易度のグレードが上がります。
十分な練習を積んでクラックルートを楽しめるようになればフィールドが広がりますので今後も修行を続けて参りたいと思います。
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