それは中学何年生であったかよく覚えてないが、毎年夏に行くサロマ湖畔のキャンプでの話。
夕食も終り辺りがすっかり暗くなった頃、ボク等のテントの中で体育担任の女傑、井上先生をまじえた5,6人がこれまで体験したなかで一番怖い体験談を各自話そう・・という事になり、ふざけ半分で始まったのがキッカケ。
何人目の誰の話であったか、残念ながらわすれたが、みんなめちゃめちゃ怖くなったのだから多分それは唯一の大人である井上先生の話であったのだろう、ロウソク一本のテントの中で、それまで経験したことのない恐怖のどん底に全員がいるといった印象。先生である井上先生までが怖がっているのだから、どうしょうもない。
恐怖の集団自己催眠にかかったような状況であったのだろう、怖くて眠れそうもない・・・そんな一夜を明かした。
翌朝、ボクは自分が何故あれほど怖がったのだろうか・・・という思いが湧いてきて、自分が滑稽に思えてきたのだ。そしてそれ以来そういった話では怖がらなくなっていた。
中学時代、何回かしたキャンプの思い出の中でもこれが一番よく覚えている出来事であるから、自分にとって強烈な思い出であり、何事か究極までいくとそれは転換点となることもある・・・ということを学んだ貴重な体験で、ボクにとって通過儀礼の一つ。
これとはまた別の話で、それはボクがもっと小さい頃、多分5,6歳?或いは7,8歳?の頃。
祭りの日に、大通りに祭りの一団が近づいて来たとき、ボクは興奮して泣きながら家族にそれを知らせに走りだした、
その時、ボクはボク自身を客観視して<何故泣いている?>・・・と思ったことを忘れられない。
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