ローザンヌからパリまでTGVで約3時間30分だが、心身タイムラグほぼ日本と変わらぬ8時間はあるだろう疲労感で昨日の夜帰国。ひと通りの少ないローザンヌのメインストリートをタクシーに乗ってホットする。
毎年毎年飽きもしないでパリの3泊4日を我々は定番にしているが、ボクにとって今年は特に内容が濃かったような気がするのは、言葉の壁というのが約3cm薄くなった為・・・とボクは思い込んでいる。
というのは、過去3回ほど泊めて頂いたニコルの両親の友達夫婦宅に今回は夕食に招かれて、彼らの大きなアパートにところ狭しと壁や床に展示されている、立体、平面の美術品の数々にこれまではなんの興味がわかなかったのが、今回は何故か興味深く拝見するのみでなく、質問が次から次と勝手にどんどん出てきて、それに対する今年80歳になったジャークとその奥さん赤毛の魔女ミレーユのパリジャン早口応答フランス語が案外理解できて、パリの生き字引的夫婦との会話は彼女のパリ風田舎料理とワインで大いに盛り上がったのだ。これも4月の入院合宿が効いて自信をつけた賜物だろう。
それと雨女であるニコルとの旅にも関わらず、天気は尻上がりに良くなって3日目は暑いくらいであった。
写真関係では、まずプリンター用紙の老舗ブランド<Hahnenuhle>社、425周年記念写真展というのを見てきた。これは公募した作品7100から41の写真家の作品を選び展示するもので、パリのあとシドニー・ベルリン・香港・ロンドンで巡回展示されるそうだ。ボクもこの会社の紙を使っているので、展示内容と紙の選択、使い分けは大いに参考になった。入場無料で立派なパンフ写真集も無料は流石。
今回ボクは初めて、Fondation H.C.Bブレッソン館へ行きIrving・Pennの写真<様々の職業人>をみた。多分プラチナプリトを見たのも初めてかも知れない。そのプラチナのためなのか、展示室内が薄暗く、低温になっているのが鳥目のボクには少し抵抗があったが、(それは関係ない)。ブレッソン館は4階建てで、3階の部屋がブレッソンの写真が真っ白の壁に大キャビネぐらいの謙虚な大きさで展示してあった。
同じ職業人の写真を撮るのならアービング・ペンの写真のようにスタジオではなく現場で撮った方がボクはいいと思う。
現に、入り口の売店で思わずドアノーのハガキ写真を買ってしまったが、アコーデオン弾きの男の写真のように現場でなければこの素晴らしい雰囲気は伝わらない。ダイイチ、写真は現場主義がモットモだ。
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