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返り花知音の友も蘇れ
――♣♪♣―――――――――――――♣♪♣――
これは、また、生きのいい山梔子の花ですね。
季節外れの今時に、これほど鮮烈に咲くものなのですね!
ひょっとすると、人生にも、こんな鮮烈な生があるのかもしれない、と私かに夢を見たくなってしまいます。
宅島さんは、「理想に燃えたまま」行ってしまいましたけれど、恋人のこころに復活し、また、『遺稿』を読んだ人の中に蘇っていくのでしょうね・・・
言葉はただの記号でもなく、意匠でもなく、命に咲く花なのかもしれません。
どんな世の中であろうとも、念ずれば、命の花を咲かせることができる。
命の花は、人間の希望ですね。
返り花知音の友も蘇れ 仁
こころにきみの部屋空けている
以上、
☆☆☆ 研人さんの『 蕨散歩 ―くちなしの花― 』 への交心です。 ★★★
> 『俺は変人だったかも知れない。ただ俺が君やみんなに対して示した、優しさのみしかもたぬ奴だと考えないでくれ。俺のただ一つの理想に対して、俺の心は不断に燃えていることを記憶してくれ。
唯一の理想 ――― それは自由に対するものである。』 。。。宅島徳光海軍飛行予備中尉『遺稿集』
研人さんに紹介してもらった宅島さんの言葉です。
ぼくをおいて逝ってしまった友のことが重なってきます。
学生時代より50年の間、心友としてつき合ってきて、何を語らなくてもわかり合えてきた友という念いで、個人的なことは何ひとつ語り合ってこなかったことに、今さらながら気がつかされます。
語り合ってきたとしても、どこまで心の根っこに秘められた本音あるいは本願が、伝わり、理解し合えたものか、念いの及ばない自分に、またしても怯んでしまいそうになる。
残された5人の仲間との親和の内実も、逃避の自遊時空だったのだろうか・・・その自遊時空をネアンの旅と呼んで、しばし寛ぎ、和みあった50年が確かにあった・・・
仲間の一人は、友の生きた証を残そうと友の遺稿の編集をはじめた。
ぼくは病んだとき、死に備える心について考えるようになった。幼少の頃から、死は友だちのようなものだったから、余りにも馴染みすぎて、なるようになるしかないと想うしかなかった。仕事に熱中して、今ここに燃焼して、あっという間に半生が過ぎ、リタイアしたときは、空っぽの身で、有り余った時間だけが残された。
余生の楽しみ方を覚えはじめたときに、病気に絡め取られてしまい、忘れていた死と、本気で、友だちになろうと念った。
そして偶然、良寛さんに巡り逢い、やがて一休さんに出会い、言葉あそびで死を手繰り寄せ、死を友だちにしていった。
死が脳に取り憑いたときも、死を友にしていたので、病を楽しんで、死から見放されてしまった。その時、拾い読みしていた『病床六尺』を真似て、自分の病床日記をつけてみたが、主治医さんや看護士さんとの言葉あそびしか記録していない。
友が病床にあったとき、ぼくは思いきって、友に頼んだ。
「ぼくにきみの『病床六尺』を書いてくれないか・・・」
友は微笑んだだけだった。
後で知ったことだが、実際、友には、そんなあそびの余裕はなかった。生涯現役の彼には師無ければならない仕事と、病後の生の整理に追われていたのだった。それはぼくには背負いきれないほどの重荷だった。
今さらに、友が、昭和の時代をどんな念いで生き抜いてきたのか、自分の念いとどう重なるのか、問うてみようと念いはじめている。
聞きたきこと知りたきことや星しぐれ 仁
どの星たどればきみに会えるか
返り花言葉も命の花ならん 仁
言葉に知音の重なり来る
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宅島さんは、「理想に燃えたまま」行ってしまいましたけれど、恋人のこころに復活し、また、『遺稿』を読んだ人の中に蘇っていくのでしょうね・・・
言葉はただの記号でもなく、意匠でもなく、命に咲く花なのかもしれません。
どんな世の中であろうとも、念ずれば、命の花を咲かせることができる。
命の花は、人間の希望ですね。
返り花知音の友も蘇れ 仁
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> 『俺は変人だったかも知れない。ただ俺が君やみんなに対して示した、優しさのみしかもたぬ奴だと考えないでくれ。俺のただ一つの理想に対して、俺の心は不断に燃えていることを記憶してくれ。
唯一の理想 ――― それは自由に対するものである。』 。。。宅島徳光海軍飛行予備中尉『遺稿集』
研人さんに紹介してもらった宅島さんの言葉です。
ぼくをおいて逝ってしまった友のことが重なってきます。
学生時代より50年の間、心友としてつき合ってきて、何を語らなくてもわかり合えてきた友という念いで、個人的なことは何ひとつ語り合ってこなかったことに、今さらながら気がつかされます。
語り合ってきたとしても、どこまで心の根っこに秘められた本音あるいは本願が、伝わり、理解し合えたものか、念いの及ばない自分に、またしても怯んでしまいそうになる。
残された5人の仲間との親和の内実も、逃避の自遊時空だったのだろうか・・・その自遊時空をネアンの旅と呼んで、しばし寛ぎ、和みあった50年が確かにあった・・・
仲間の一人は、友の生きた証を残そうと友の遺稿の編集をはじめた。
ぼくは病んだとき、死に備える心について考えるようになった。幼少の頃から、死は友だちのようなものだったから、余りにも馴染みすぎて、なるようになるしかないと想うしかなかった。仕事に熱中して、今ここに燃焼して、あっという間に半生が過ぎ、リタイアしたときは、空っぽの身で、有り余った時間だけが残された。
余生の楽しみ方を覚えはじめたときに、病気に絡め取られてしまい、忘れていた死と、本気で、友だちになろうと念った。
そして偶然、良寛さんに巡り逢い、やがて一休さんに出会い、言葉あそびで死を手繰り寄せ、死を友だちにしていった。
死が脳に取り憑いたときも、死を友にしていたので、病を楽しんで、死から見放されてしまった。その時、拾い読みしていた『病床六尺』を真似て、自分の病床日記をつけてみたが、主治医さんや看護士さんとの言葉あそびしか記録していない。
友が病床にあったとき、ぼくは思いきって、友に頼んだ。
「ぼくにきみの『病床六尺』を書いてくれないか・・・」
友は微笑んだだけだった。
後で知ったことだが、実際、友には、そんなあそびの余裕はなかった。生涯現役の彼には師無ければならない仕事と、病後の生の整理に追われていたのだった。それはぼくには背負いきれないほどの重荷だった。
今さらに、友が、昭和の時代をどんな念いで生き抜いてきたのか、自分の念いとどう重なるのか、問うてみようと念いはじめている。
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