チェックアウトをする。受付で荷物を預かってほしいと伝えると、
「そこに置いといて」
日本のホテルみたいにネットをかけたり、別室で預かってくれるわけではない。名札も何もなしで、受付カウンターの下、それもカウンターの外側にいくつも並べられているスーツケース。えー、誰かに勝手に持ち出されるかもしれないじゃん!!適当だなあ。心配しつつそこに置かせてもらって、今日の目的地の一つ、モーツァルトハウスへ。彼が2年半ほど暮らしていたところだそうな。有名な話なので知っている人もいると思うが、彼はとても金遣いが荒かった。当時の収入の一般的な一覧が展示してあった。こんな感じ(抜粋)。
Prince 王子 100,000フロリン そもそも給料があるの?
Court 裁判官 20,000~50,000フロリン
Lesser nobility 下級貴族 10,000~20,000フロリン
Mozart モーツァルト 3,000~4,000フロリン
Hydon ハイドン 1,000フロリン
middle-ranking civil servant 中級公務員 300~900フロリン
elementary school teacher 小学校教師 120~150フロリン
maid メイド 30フロリン
うーむ、かなりの高給取り。その上での、借金生活。私の感覚とは違うというか、金銭感覚がない世界の住人だったんでしょうかね。音楽だけでなく、刺激的生活をしていた(社会生活から逸脱していた?)という逸話やお墓の謎など、たくさんの置き土産を残して去っていったモーツァルト。分からないからこそ、どんな人物だったのか想像が膨らむ。