門の呼び鈴(ブザー)を鳴らす。インターホンで「予約をしていて、名前は~」と一生懸命言う。「入って」と言われ、玄関の鍵が開いた模様。入ると正面にエレベーター。確か一階は一階でなく、イギリス方式で2階が1階だったはず。ややこしい。待ってもなかなかエレベーターは来ない。何回かボタンを押す。1分以上待ったか、ガコン、ガコンと随分のんびり動くエレベーター。後日、別の場所で乗ったエレベーターも、こんな感じだった。
思ったよりこじんまりした受付。フロントのおじさんは親切だった。朝食の場所と、鍵の説明を受ける。雑談も少し。半分くらいは理解できたか。
「もう一泊ここで泊まらないか?安くしとくよ」
連泊を勧められるが、
「明日の宿はもう決めている」
と断る。部屋にも連泊の案内や、直接宿に予約を申し込むと安くなる(私はブッキングドットコムを通して予約した)お得情報チラシが置いてあった。また次に来た時、お世話になるかもね。今度は迷わずに来れると思う。
部屋に案内され、ここはレディースフロアだと言われる。共同風呂、共同トイレ。共同風呂と聞いてびっくりしたけれど、行ってみると、みんなで入るのではなく、個室の風呂を一人一人順番に使う方式。
とにかく布団と部屋にありつけて良かった。布団と部屋がこれほどありがたいと思ったことはない。もしホテルを見付けられなかったら、と思うとゾッとする。部屋に入って、ベッドに倒れこむ。22時間ほとんど寝ていないので、さすがに疲れた。このまま倒れていると寝てしまいそうなので、起き上がって風呂の準備をする。廊下を出て右、突き当りのドアを開けてみる。まだ時間が早いせいか、私が一番乗りだったようだ。ドアの鍵をかけ、湯を張る。明日から泊まるアパートメントは風呂なし(シャワーのみ)なので、念入りに洗う。とは言え、眠ってしまいそうなので、適当に風呂を切り上げ部屋に戻る。明日のアパートメントの場所を確認して、眠りにつく。もう、夕飯を買いに行く元気も、食べる気力もない。