※当記事ナマコには、グロテスクな画像および、卑猥な文章が含まれています。
これらが苦手な方は、読むのをお控え下さい。
冬の味覚、ナマコ(海鼠)。
秋が深まり寒くなった頃から店頭に出回り始め、年末年始に旬を迎える。
厳しい寒さで身が引き締まり、コリコリとした独特の歯ごたえが強くなる。
赤ナマコの刺身(酢なまこ)。
ポン酢と紅葉おろしでいただく。
ナマコ自体には味はあまりなく、そのコリコリとした食感を楽しむもの。
固さに加え、ぬめりもあるので、勢い余って舌や唇を噛んでしまうことも。
ポン酢と紅葉おろしでいただくのが普通。
自分はこのナマコが大好きで、
冬のはじめにスーパーでこのナマコを見かけると、ついつい買ってしまう。
福岡では、赤ナマコと青ナマコがよく売られている。
黒ナマコというのも居るらしいが、それは見たことがない。
赤ナマコの方が若干柔らかいらしく、青ナマコに比べ値段も高い。
ナマコの色の違いは、棲んでいる場所(獲れる場所)によって違うらしく、
それはエサ(水中・砂中の有機物)によるもで、
生息する海域の砂利に含まれる有機物の違いが、体色にそのまま出るのだとか。
まあ、どっちも美味いんだから、赤でも青でもいい。
このナマコの刺身、
いつもは細かくカットされた状態で販売されているものを購入するのだが、
この冬、この大好きなナマコを一匹丸ごと買って、自分でさばいてみよう!と思った。
で、近くの道の駅のなかにある魚屋で、それを発見した。
手頃な値段だったので買ってみた。
右:背中側
左:腹側
これがまだ生きていて、体表のデコボコがうねっていた。
体表の色や模様も微妙に変化していて、
ナマコにゃ心臓がなく血管もないらしいが、体表の組織が活動しているのが確認できる。
これをまな板に上げ、さばく。
まだ動いているナマコに包丁を入れる。
体の両端の、口と肛門を切り落とす。
トルネドを放ってきそうだ・・・。
包丁を入れた瞬間、一気にナマコの体が硬直する。
グラビガを放ってきそうだ・・・。
両端を切り落としたら、腹側に縦に一直線に包丁を入れて、内臓を取り出す。
ミールストームを放ってきそうだ・・・。
内臓といっても、臓器は胃腸の消化器官のみ。
この胃腸が、日本三大珍味のひとつ、“このわた”だ。
真ん中の物体が胃腸(このわた)。
ウニ,からすみと並ぶ、日本三大珍味のひとつ。
この間に、ナマコは絶命していると思うが、
体表はどんどんぬめってきて、どんどん収縮し、そしてどんどん固くなる。
固くなって、ぬめる・・・これは・・卑猥だが男性の陰茎そのもの。
いやしかし収縮するのは逆だな。
陰茎は膨張するからな。
・・・なんてしょうもないことを考えながら、ナマコをさばく。
そういや、昔、テレビ番組“探偵ナイトスクープ”で、
ナマコ博士なる、どっかの生物学者が出ていたが、
ナマコを手にしながら、自作のナマコソングを歌い、
歌いながらも、「淫靡な感じがしますな。」とかつぶやいていたのを覚えている。
やっぱそんな感じするよな。
そしてぬめり取り。
ナマコに塩をたっぷりふって、上からボウルを被せる。
そしてまな板の上でボウルを上下左右に激しく動かす。
ナマコのさばき方を調べた、寿司職人さんのブログに載っていた方法だ。
なかで塩もみされ、ラクにぬめりが取れるのだそう。
ここまできたら、見慣れた形状に。
ぬめりを取ったら、よく洗って適当な厚さで切る。
こうやって切ってくと、いつも見る刺身の状態に!
そして皿に盛って完成!
さっき取り除いた腸も、中身を取り出してきれいに洗う。
貴重なこのわたのできあがり。
さばきたてのナマコは、コリッコリでとびきり美味かった。
しかし・・・一匹丸ごとは一人には多い・・・。
このわたは酒飲みには絶品らしいが、
自分は、そんな美味しいとは思わなかった。
そういえば、まだ二十歳くらいの頃、当時の上司から、
かなり高級であったろう、瓶詰めのこのわたを頂いたことがあった。
一口食べて、「これはムリ!」と思って、
開けたそれを、そのままその上司に返したことがある。
当時、離島に住んでいて、このわたを口に含んだとき、
島の海岸で臭う、打ち上げられた海草や釣り人が捨てた雑魚の死体、
それらがミックスされた、なんともいえない磯臭さ・・・。
それが口の中に充満して、吐きそうになったのだ。
とはいえ頂いたものを、
口を開けた状態で返すなんて、失礼極まりないな・・・。
この数日後、また買ってしまった・・・。
今度は赤ナマコ。
大きかったが、値段は先日買った青ナマコの倍!
右:腹側
左:背中側(というか横向いてる・・・)
こっちは前回買った青ナマコと違い、
パックに入れられておらず、海水の張られた桶に入れられて売られていた。
そのため、口からカリフラワーのような器官(触手らしい)を出して、活発に動いていた。
だが残念ながら、この元気な赤ナマコ君も、
自分の手によってさばかれる運命だった。
今度はさばく前に、ぬめり取りをしてみた。
お母んが、「バアちゃんは先にぬめり取りよったよ。」と言うので、
試しにやってみたのだが、生きていると際限なくぬめりを出し続けるので、
やっぱりさばいてから、ぬめりを取る方が正解だと思う。
生きながらに塩で揉まれ、ぬめりを取られるナマコ。
体表が色褪せてきて口も充血して苦しそうだ・・・。
赤ナマコの刺身完成!
ナマコをさばくのは二度目。
ぬめり取りに手間取ったけれど、さばくの自体は前回よりも手際よくできた。
しかし、ナマコをさばくときにゃ、事前に包丁をよく研いでおく必要があるな。
固いしぬめりあるから、切れ味が鈍った包丁だと、うまく切れず刺さらず、刃が滑って危険。
生協でこういうのも見つけた。
“味付なまこ”、カットされたナマコに柚子と酢で味付けされた加工品だ。
少々高かったが買って食べてみたら、これが美味いこと美味いこと!
加熱調理されているのか、柔らかくなっていて食べやすい。
酸っぱすぎない酸味と、ほのかな甘みと柚子の香り。
正月向けに、カタログに載った商品だったので、
もう今季に取り扱われることはないだろうが、また是非食べたい逸品だった。
ナマコ・・・。
それにしてもこの形態・・・最初に食べたひとはすんげえ勇気アリだな。
中国では人気食材らしく、日本からも大量に輸入しているらしい。
人気があるが高価でもある食材なため、庶民はなかなか口にできないとかで、
そのため、よく判らない物質と硬化ゴムを混ぜて作られた、
激安の偽ナマコも市場に出回っているとか・・・。
さすがチャイナ!
刺身でしか食べたことがないが、今度は他の料理にもチャレンジしてみるか。
個人的に、アニメ映画、“千と千尋の神隠し”のなかで、
千尋の父親が、豪快に丸飲みするあの不思議な料理※にチャレンジしてみたい。
というか、食べてみたい。
YouTube: 【FF5リメイク】ミールストームで確実に仕留めに来るサンドウォーム
要領悪いな・・・リジェネ使えよ。
サンドウォームのHP計算しながら戦ってたとか?
※千尋の父親が、豪快に丸飲みする不思議な料理
後年に判ったが、あれはナマコではなくシーラカンスの胃袋らしい。
なんじゃそれ?
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