初夏から秋にかけて、庭を鮮やかに彩るカラーリーフ、コリウス“Solenostemon Thonn.”。
シソ科の一年草。 花ではなく葉を楽しむ観葉植物として扱われ、
その葉の色,形,多種多様な品種が存在し、夏の庭をにぎやかにしてくれる。
コリウスを中心に、サルビア,ヒャクニチソウなどが植わった花壇。
福岡県直方市ふくち山麓はな公園にて。
園芸店では春に苗が出始める。
多種多様な品種が存在し、安価なものも多く選ぶ際に悩むことに。
大型になる品種は高価なものもあるが、梅雨を過ぎた頃からメキメキと育ち、
真夏には1メートル近く丈を伸ばすものもあり、価格に見合う充分な価値はある。
葉も20cm以上の大きさになり、観葉植物とされているのもうなずける。
赤やピンク,オレンジなど暖色系のものが人気ある。
とはいえ主流はやはり小型の品種。
細い葉から丸い葉、切れ込みのあるものや、ちりめん状になっているものなど、
形には多彩なバリエーションがある。
そして何よりもカラーバリエーションが豊富で選ぶのに悩む。
性質はシソ科の他の植物同様、極めて強健で生育旺盛。
こぼれ種や挿し芽でも容易に増える。
庭を彩るカラーリーフとしては、このコリウス以外にも、
ヒューケラやレックスベゴニア,アキランサス,ギボウシなど色々あるが、
このコリウスがダントツで手に入れやすく育てやすくもある入門種。
バリエーションの豊富さもダントツだ。
庭植え,プランター栽培する際は、春~初夏のうちに苗を植え付け、
梅雨時の蒸れに注意しながら、切り戻しや摘芯(花序を摘み取る)を怠らず、
水枯れに注意しながら管理していくと、
セミの鳴く頃には、鮮やかでたくましいコリウスになっている。
夏になってから購入したものは、真夏の直射日光で葉焼けしてしまうことがある。
新たに芽吹いた葉は太陽に慣れた状態で成長するので大丈夫だが、
元からある葉を大事にしたいときは、半日陰か軒下に植えた方がいい。
あまりにも日当たりが悪いと、鮮やかな色が黒ずんだりくすんでしまったり、
なかには真緑になって、ただの青ジソのようになってしまうこともあるので注意が必要。
コリウスは葉ばかりでなく花も付ける。
シソのそれとよく似た花序を真上に伸ばし、青紫の小さな花を段々に咲かせる。
が、花には観賞価値はなく、また株の成長が鈍ってしまうため、
花を咲かせてしまう前に摘み取ってしまうのが正解。
コリウスの花
病害虫の被害に遭いにくいが、風が通らないくらいに株が密集している場合、
葉の裏や茎の節々に、コナジラミが発生することがある。
コリウスの強健さでは、コナジラミ程度で枯死することはないが、
小型品種では株の勢いが衰えることもあり、
何よりも葉が醜くなることもあるので、見つけたら専用の薬剤で対処すべき。
ふつうに緑色のものもある。
秋が深まり、木枯らしが吹く頃になると株の勢いは止まり、
霜が降りるころには完全に枯死する。
軒下や木陰などでは、地下で根が生きていて、翌年も新たな芽を出すこともあるが、
基本一年草なので、秋の終わりには引っこ抜いて処分し、
新たに冬・春花を植えた方がいいだろう。
鉢に植えているものは、屋内に取り込めば冬越しが可能。
とはいえ、屋内管理ではコナジラミが発生しやすいのであまりお勧めできない。
9月に入って日に日に秋になっていっているが、コリウスは今もまだまだ見頃。
冬のカラーリーフの王様、葉ボタンが店に並ぶくらいまでは楽しみたい。
直方市ふくち山麓はな公園にて。
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