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スカシユリ

2018-07-12 19:44:07 | フラワー・園芸

福岡県直方市 福智山ろく花公園にて。

以下の写真、切り花以外すべて同場所にて撮影。

  

夏に存在感を見せる豪華な花、ユリ。

そのなかでも開花期が早いうえに長く、小ぶりで育てやすく花付きの良いユリ、

スカシユリLilium maculatum”(透百合)。

原種の本来のスカシユリは浜辺や海岸沿いに生えるが、

古くから日本でも海外でも品種改良が盛んに行われ、

今日では近縁種と交雑されたハイブリッド種が無数にあり、

純粋なスカシユリでないものも、総じてスカシユリとして流通している。

 

 

 

秋に園芸用に球根が出回る。

カサブランカなど、大型のユリと比較すると小ぶりで価格も安い。

色もスタンダードな黄色やオレンジに加え、白やピンク、グリーンなどもあり、

育てやすさも相まって、ふつうのユリよりもたくさんの種類が売られている。

逆に鉢植えは、ふつうのユリの方が多く売られる。

スカシユリはテッポウユリは、あまり鉢植えでは見かけない。

 

 

 

秋に植えられたスカシユリは、5月には芽を出してぐんぐん伸びる。

福岡で、早ければ5月下旬には花を咲かせ、7月の中旬頃まで花を咲かせ続ける。

花が終わったらすぐに、子房を摘み取って、球根が痩せてしまうのを防がなくてはいけない。

花がすべて終わった後も、葉と茎は育つので株はそのままで。

地植えの場合は、そのまま植えっぱなしで年々増えてくれる。

ユリの球根は乾燥に弱いらしく、チューリップみたく掘り起こしての保存は難しいとか。

 

 

 

夏のこの時期、畑の片隅や民家の庭先、

整備された公園などでも、明るいスカシユリが並んで咲いているのを見かける。

横向き、あるいは下向きに花をつけるユリと異なり、スカシユリは真上に花を咲かせ、

太陽に向かって真っすぐ咲く姿は見ていて気持ちがいい。

とくに黄色やオレンジ色のものは、夏の日射しに負けないくらい明るく輝く。

 

 

左:切り花のスカシユリ

右:雄しべのアップ、この花粉が衣服などに付着すると厄介

 

切り花としても人気で、ユリと比べ安価なため、スカシユリは重宝される。

とくにお盆の時期、リンドウケイトウなどとともに人気の切り花。

ただしユリと比べ花弁がとても脆く、ちょっとした力ですぐにはがれ落ちてしまう。

スカシユリの名前の由来がこれで、満開の花弁の付け根に隙間があり、向こうが透けて見えるから。

ハイブリッド種のなかには、密になっていて隙間がないものもある。

なるべくつぼみの状態で購入し、開花した後は丁寧に扱いたい。

ユリに共通することだが、雄しべの花粉は厄介で、衣服に着くと取れなくなる。

花束やアレンジメントに使用した際、花粉がはじける前に摘み取ってしまう方がいい。

ただし、生け花などでは、これが付いた自然のままの状態を良しとすることがある。

 

 

 

福岡ではそろそろ花が終わるが、東日本では8月まで咲いてくれる。

ヒマワリやアサガオもいいけれど、たくさん咲いたスカシユリも見もの。

夏の暑さに負けず、真上に花を咲かせる姿に元気をもらえる。

 

以下、スカシユリギャラリー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カメムシさん

 

 



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