はぐれ雲

毎日世界のどこかや身の回りで起きることを自分のことばで書いていきます。かなり過激な場合もありますがいつも本音です。

花禄やら漱石やら

2020-08-11 07:28:15 | 日記
先日真夜中深夜になにやらムナサワギがしてので起きBSテレビをつけたら
なんと千駄木~本郷の町並みがでてきて柳家花禄と知らない年配の男性が対談していた。
この男性はどうやら漱石のお孫さんをお嫁さんにもらったらしい。けんど
名前は知らない。大学の先生か作家のようだ。途中から理解できたが、テーマは「漱石と落語」 漱石は寄席好きで「小さんは天才である」と言っていたので、ゆかりの若手落語家の花禄が出演したもよう。メリハリのある話し方と知的好奇心に満ちた瞳。上品なのに滑稽な顔立ちはわたしは好きだなあ。
でもライブとか寄席で観た感じでは・・・落語は・・・・いまひとつなので・・もう少し

ところで「我輩は猫である」は漱石が鬱のためにリハビリとして書き始めたとのことだった。これは初耳でしたがどう読んでも躁状態としか感じられない文章だがそんなものか。
とりわけ、なかでも花禄さんが「猫」は落語そのものでこの部分は特に好きなところ・・・
と朗読された部分は真夜中なのにひそひそ笑ってしまった。

「我輩」が三味線のお師匠さんの飼い猫の三毛子ちゃんと会話するシーン

以下青空文庫「我輩は猫である」より引用。
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……御師匠さんはあれで六十二よ。随分丈夫だわね」六十二で生きているくらいだから丈夫と云わねばなるまい。吾輩は「はあ」と返事をした。少し間(ま)が抜けたようだが別に名答も出て来なかったから仕方がない。「あれでも、もとは身分が大変好かったんだって。いつでもそうおっしゃるの」「へえ元は何だったんです」「何でも天璋院(てんしょういん)様の御祐筆(ごゆうひつ)の妹の御嫁に行った先(さ)きの御(お)っかさんの甥(おい)の娘なんだって」「何ですって?」「あの天璋院様の御祐筆の妹の御嫁にいった……」「なるほど。少し待って下さい。天璋院様の妹の御祐筆の……」「あらそうじゃないの、天璋院様の御祐筆の妹の……」「よろしい分りました天璋院様のでしょう」「ええ」「御祐筆のでしょう」「そうよ」「御嫁に行った」「妹の御嫁に行ったですよ」「そうそう間違った。妹の御嫁に入(い)った先きの」「御っかさんの甥の娘なんですとさ」「御っかさんの甥の娘なんですか」「ええ。分ったでしょう」「いいえ。何だか混雑して要領を得ないですよ。詰(つま)るところ天璋院様の何になるんですか」「あなたもよっぽど分らないのね。だから天璋院様の御祐筆の妹の御嫁に行った先きの御っかさんの甥の娘なんだって、先(さ)っきっから言ってるんじゃありませんか」「それはすっかり分っているんですがね」「それが分りさえすればいいんでしょう」「ええ」と仕方がないから降参をした。吾々は時とすると理詰の虚言(うそ)を吐(つ)かねばならぬ事がある。

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そのあとの対談は寝てしまったので覚えていなひ。

つげ義春漫画

2020-08-10 05:51:02 | 日記
つげ義春さんの漫画が好きだ。 初めてつげさんの漫画に出会ったのは小学生のころ。
流感で熱をだし、トロトロ眠って、起きて、倦怠感と浮遊感が一体になって身の置き所もないほど
すっかり弱った体で、外のご不浄で用をたして、またトロトロと眠りにおちて・・・。
こんな繰りかえしの中でうすがみをはぐように少しづつ回復していったある日のこと
クラスメートが何冊かの単行本を持ってお見舞いに来てくれた。
「明日とりに来るよ。」としっかり言い残して帰ったのは、これらの本は”貸し本屋さん”の貸し本だから。
りぼんの騎士、バラのイヤリング、月刊”少女”などに混じってあの、”ネジ式”があった。
他の漫画の内容は、不思議と忘れたが”ネジ式”はまだらまだらだが、漫画のひとこまひとこまを
覚えている。乗っても乗ってももとのところはもどってしまう汽車。
少年と年配の女医さん。採血の注射器。出血を止めるためのネジ式。
 ちょっと倒錯した大人の世界。
いままで読んでいた少女漫画とはまるでちがう世界。
小春日の汽車の中、夢の中で垣間見たような不思議なストーリー。
病みあがりの心身にインパクトが強かったのか、ふたたび高熱をだしてしまった。
「だめだぁ、字イは体に毒だ!」と本は家の誰かに取り上げられてしまった。

自分で稼ぐようになってからはゲンセンカン主人、赤い花、無能の人、丹沢鉱泉旅行記・・・
李さん一家。など一生懸命読ませていただいた。 今でもこの時期になると読みたくなる。

夏バテで、少しトーンダウンした体調に、夕風とうちわははすごく波長があってるもんね。
「おーい、冷蔵庫にあったアイスクリンはどこーーー?だれか食べたの~?」

寿司でコロナに勝つ

2020-08-09 07:19:21 | 日記
ぶらり銀座で夕日をほどく。

アマビエ登場。悪霊退散!思い切って家族3人夕刻に寿司屋へ入る。とりあえず老舗。

当然 カラカラの雑巾みたいに乾ききった胃の腑には生ビール。

若い板さんが4人。生をお願いすると「小樽!」と連呼。
生を何で小樽と言うのかと尋ねると「札幌」です、あーっ。サッポロなんだ。
うふふふ。

まごち、カツオ、白イカをつまみでいただく。やわらかい甘みと夏の海の香り。

え?もしかしてシマアジが入っているの!?売るほどあると言うので(アハハっ)
それは握ってもらおうか。
それでは瓶ビールをね。
すると「夕陽」「夕陽!」と板さんたちが大連呼。
はい? なんで夕陽なんでっか?とわくわく聞くと「アサヒ」だからと。
アハハハ。このあたりの符牒はけっこうなもんだ。

最後は〆張鶴を冷で一杯。ここの「玉」は自家製。ほくりと暖かくやさしい味。
一秒で食べた。と言うと「二秒くらい切りますよ」と涼やかに笑顔で勧める。

常連のお客さまが「一秒分を」と。。

最後は「梅紫蘇いか」の巻物で止め。

会計は家人の誕生日ということで息子のおごり2万ちょっとだった。安くしてくれたようよ。

外へ出ると晴海通りはいつからサウナ浴場になったのかとぐらり。

コロナの報道について

2020-08-08 07:56:37 | 日記
感染者が病院や隔離用ホテルに隔離できず、やむなく自宅に留まっている人が生じてしまうのは医療崩壊だと思います。
いつもアバウトに言わずに、都道府県別に、重症者、中等症者、軽症者、無症状者に分けて、ズバリ状況が分かるように収容者(入院者)、退院者、自宅待機者(不足数)などを示し、日別更新で、全国民が見れるように可視化してほしい。この程度のことをなぜしないのか。政府は隠ぺいしたいのか。一致連携すれば、難しいことでもないはず。単に感染者数ばかり示しておかしい。
夜の街に話を持っていこう持っていこうとするが満員電車はどうなの? なぜそこに言及しないの?
そのたび鳥肌が立つ思いで乗っています。

ねじ式

2020-08-07 08:35:49 | 日記
つげ義春は売血したりうつ病を患ったり自殺未遂したりした過去をもつ天才的な作家です。
さらに想念や想像を一定の温度で静かに静かに描き上げてくれる。ヤマ場にもってく行く。
「紅い花。」「無能の人。」「李さん一家。」「ゲンセンカンの主人。」このうちある一冊は読みすぎて
ぼろぼろになったので二冊目を買い換えました。

でも、小説や詩で目から脳への至福を実感されているのなら。わざわざ漫画ワールドへ
とも感じますが。と公開するとおそらくしばらくの間は収集がつかなくなりますよ。

わたしは・・・わたしは。ですよ。杉浦日向子さんの「百物語」をお読みになって
くだらん、つまらん。損したと思ったら体質的に漫画は合わない人と補足いたします。
「ねじ式」も漫画初心者の方のリトマス紙ですね。、