予 十一月三十日 中華民国は台北県瑞芳鎮の九份を訪ぬ
此の地 台北市中心部より東へ約六十㎞の太平洋に面したる高地なり
そのかみ金山で栄えたる街なるも閉山後は寂れたる
現在は観光地として人々訪ねたるとふ
迷路の如き細き坂道 縦横に張りてあり
道の両側に小さき店 ところ狭しと建ちたる
雨そぼ降る中を傘差して歩けば この國の食物 小間物 工芸物 土産物 の店のあれば 心魅かるるまま店に入りて 並べられたる品を見るもをかし
九戸茶楼とふ茶館あり 二層に登れば 右は坂に沿ひて連なる街並みを観 左は遠く太平洋を望みたる
高山烏龍と菊花の茶を飲みつつ しばし雨の弱まるを待つもをかし
九份:キュウフン 中国語ではチューフェン
茶楼の給仕曰く 昔 此の地に家の九戸あり 山を下りて物買ひに行けば「九人分」と
言ひたる 是 此名の所以なり と
*画像:
上 茶楼二層より九份の街並を見る
下 茶楼二層より太平洋を望む
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