齢八十三を迎ふる老父いま安土城模型に取り組みてをり 丹人
よわいはちじゅう さんをむかふる ろうふいま あづちじょうもけいに とりくみてをり
安土城模型の完成には百十週数へて二年の歳月を費やすといふ
取り組みて五週目なれば天主閣の上層の姿の現はるもいとをかし
老父は来たる三月十日をもちて八十三歳となるに
心身の壮健にしていよいよ元気溌剌なれば
三月七日に老父を連れて
磐城湯本温泉の吹の湯旅館に一泊したれり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/b8/e16d9cb21b260135ecaaf2725ba124bb.jpg)
吹の湯旅館は十三層なる塔のありて
湯本温泉随一の高けさを誇りたれば
まさに湯本城天守閣なり
最上層に一室のみ設けられたる特別室は
松月の間なり
エレベーターにて最上層へ登れば
風神雷神の出迎へを受けるも
いとをかし
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/a1/3e95b2e0e24498f80c9ec1524af33063.jpg)
戸を開きて松月の間に入れば
八畳と十二畳の二つの間よりなる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/a4/fefeff226061362b26b6af60845c7319.jpg)
床の間を背にして座して
南の障子を開ければ
空の色いよいよ青し
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/96/9e60441003c545e74e79e7e4d177882c.jpg)
南窓に寄りて見降ろせば
手前に赤松と山桜の林あり
眼下には湯本の街並を貫きて常磐線と湯本川と国道六号が
川の字つくりて伸びてゆくさまを見るも
いとをかし
右方の彼方には小名浜の海まで見へたる
嗚呼
絶景かな
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/37/5868a0f73ad6e3519534f478b7712d1a.jpg)
まさに湯本城の城主となりし心地するも
いとをかし
十三階特別室に八十三 五十三なる父子なりけり 丹人
じゅうさんかい とくべつしつに はちじゅうさん ごじゅうさんなるちちこなりけり
*画像:2009. 3. 8 安土城天主閣模型
*画像:2009. 3. 7 吹の湯(福島県いわき市湯本温泉) にて
![吹の湯旅館 吹の湯旅館](http://chizumado.jp/mado/1033167/image.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/5f/d09309c28ba231f14b7faf680cb00388.gif)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/c5/0b27f9cae9a98fed780600fe66996966.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/04/871753a1531b4df092cdbe00be412f79.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/18/32a38331127c643647d1747c98b3ce8e.jpg)