さても午後六時半のことなり 家に戻りて狭き庭に目をやれば 日沈みて薄暗き中に桜式部一花 朝の姿そのままに開いてをれる
これ何たることかと近寄りて見れば 花静かにほほゑみてあり 予に別れ告げんがために夕まで待ちてをりしか この花しみじみと予の心の襞を潤したる 有難し有難しとくりかへしつぶやきては両手を合わせ その色を愛で 数少なく色わろしと愚痴こぼしたるを詫びるなり 花に心あるをたしかにこそ見たれ これ有難きことと言わずして何と言わんや
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