茅葺きの屋根に刻める壽の文字ニコニコと空眺めをり 丹人 予 けふの午後 本間玄啄の生家を訪ぬ 茅葺きの曲がり家なりて 野の樹木草花に溶け込みてあり 屋根の上見れば文字のありて これ「壽」をくずしたるもの(草書)なり 家のいやさか祈りて書き入れたる壽の文字いたく慶びてあるを見るもをかし 本間玄啄(1755~1824)常陸小川下馬場の生まれなり 水戸藩医の原南陽に学び医学を極め 常陸小川の地に医学研修施設「稽医館」を創立す 彼の後継者は水戸弘道館医学館教授となりたる