朝顔は秋の季語なり されど今年は立秋を過ぎしに咲く花数さほど増えず花色も今一つ冴えず 桜式部と名付けし花の苗の一つあり この苗本鉢への移植遅るるに 蔓の先止めしたるも脇目出ずることなし 小さきが葉は青々と茂りたる されど勢い増して伸びゆく苗に隠れをり 今朝のことなり この苗三花開く この三花にて咲き納めなり 名残を惜しむやふに花びらひだをつくりて開き 絹の如くかがやきをれり 花にも心あるものとおもへり