蒲公英の絮

四季折々の花や空の写真と、自己流俳句で日々を綴ります。

春の幻

2022-04-15 21:32:00 | 日記





「春の幻」   
(昨日の弟のブログより )一部抜粋



……夏の個展に出す絵を描く

途中ふっと奥の畳の部屋から伯母が出てきた

「あれ おばちゃん またトイレ?」

「そうなの 今日はなんだか近いのよ   やんなるわ」

あふれる涙

次の月曜が来ると 伯母が逝って一年になる
104才と4ヶ月の大往生を遂げたのも 奥の部屋だった




六年前に母を、そして昨年伯母を看取った弟。二人の超高齢者の最晩年を、幸福な日々にしてくれた我が弟。穏やかに静かに幸せに人生の幕を閉じる事が出来たのは、この弟のおかげ。
きっと老姉妹は、いつまでもこの息子を見守っているに違いない。

それにしても、いつからだろう。四月が、春が、なんだか鬱々と過ぎると感じるようになったのは。
桜が咲き、次々と美しい花が競うように咲き継ぐというのに。

気持ちも体調も、足踏みしてるみたいに。
今日は、弱い寒の戻り。風が冷たい。近くのスーパーの裏の花壇には、早くも著莪の花、マーガレット、日々草が咲いていた。
強い風に煽られる白い花は、Google検索したら、えごの花と出た。ちょっと違う気もするけど。
唯一春の季語になる花は、これだけ。後は夏!こんなに寒い日に!
花たちに負けないよう、明日からは元気出していきましょう!

伯母と母の笑い声が聞こえた気がした。











     
   風に乗り風過ぎてゆくえごの花






    
   著莪咲けば伯母に「又ね」と手を振る春




      はにかんで「トイレよ」と伯母春の虹





コメント
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