ウクライナにロシアが侵攻を始めた頃、ウクライナにはどんな音楽があるのか、ウクライナの人々はどんな音楽を聴いているのか、検索してみました。
そのとき見つけたのが、Okean Elzyというロックバンドです。
活動歴は長く、ウクライナの国民的スターの地位にあるバンドのようです。
こちらがロシア侵攻前のコンサート動画。
すごい観客動員数です。
日本でいえば、ユーミンやサザン・オールスターズ、昭和の時代なら美空ひばりといったレベルでしょうか?
ロシアのミサイルが街をことごとく破壊し、多くの市民が命を落としているいま、彼らはどうしているのでしょうか?
なんと、ウクライナ国内で「これまでで最も危険なツアー」をしているそうです。
音楽は人々の心を癒す・・・とはよく言われることですが、心身ともに、とことこん傷つけられ、どん底まで落とされてしまうと、実は音楽どころではなくなってしまいます。
こちらはオデッサのオペラ座前。
バリケードの土豪が積まれた劇場の前で、オーケストラと合唱団がヴェルディ作曲のオペラ「ナブッコ」の「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」を演奏しています。
(歌詞)
行け わが思いよ、黄金の翼に乗って
行け、小山や丘で横になり
温暖で穏やかな香りがするところへ
わが誕生の国の優しいそよ風よ!
行け、小山や丘で横になり
温暖で穏やかな香りがするところへ
わが誕生の国の優しいそよ風よ!
(画像をクリックすると、FBサイトに移動して動画が見られます)
ヴェルディの故郷イタリアでは第二の国歌としても親しまれており、第二次世界大戦から復興したミラノ・スカラ座の再開記念コンサートでもトスカニーニの指揮で演奏されました。
2011年には、イタリア国内の歌劇場への助成金を大幅削減されたことを嘆いて、オペラ上演中の観客の熱いアンコールにムーティーが応えています。
毎日報道される戦争のニュース。
かの国で音楽がいまだ存在しているという事実は、救いと希望の光だと思います。
とにかく1日も早く、不安と恐怖の暗闇から、人々が脱することができますように。