テレビの限界。
今日あったタイトルマッチは下記。
世界ボクシング評議会(WBC)フェザー級タイトルマッチ
(東京・後楽園ホール)
チャンピオン 粟生隆寛(帝拳)×
同級1位 エリオ・ロハス(ドミニカ共和国)
判定(0-3)負け
世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級タイトルマッチ
(神戸・ワールド記念ホール)
チャンピオン 長谷川穂積(真正)×
同級4位 ネストール・ロチャ(米国)
1R2分28秒 TKO勝ち
世界ボクシング協会(WBA)ミニマム級タイトルマッチ
(神戸・ワールド記念ホール)
同級1位 高山勝成(真正)×
チャンピオン ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)
判定(0-3)負け
テレビの限界。
まあ、放送する側も悩ましい問題だとは思います。
生じゃないんだよね。。。
自分が想定していたのは、
夜8時からは粟生の試合をまず放送、
結果によってその後はVTRやセレモニー等で調整し、
長谷川の試合は生中継で、決まった時間(夜9時くらい)から
KOで時間が早まれば、インタビューと高山の試合でつなぐ、
というものでした。
しかしですね、
粟生の試合が思いのほかたっぷり流したところで
若干嫌な予感。
その後、始まると思いきや、
スポーツニュースで既に流れた長谷川とそのお母さんのVTRがあり、
長谷川の過去の防衛の試合を結構たっぷり流し、
そして尚,入場から試合のセレモニーをフルで流し、、、
試合の放送が始まったその時点で、
既に夜9時半を過ぎていました。
ちょっと冷めました。。。
生中継ではないという形で、
おまけにこんな時間から放送されれば、
KOで早く決着がついたって、見る前から明らかに分かってしまう。
結果は1RTKO。
そして、高山の試合は夜9時50分頃から超短く放送。
最後の最後に、長谷川が生で少し登場、でした。
少なくとも、メインの長谷川の試合は
生中継でやって欲しかった。
恐らくですが、
実は前回1Rで決着がついて、
かなり時間が余ってしまったんですね。
メインの試合が早く終わると視聴率的に問題があり、
いろいろなことを想定して、こういう放送になったのでしょう。
しかしね。。。
だったら、やっぱり、長谷川の試合は生中継で行い、
早く終わったら、高山の試合をその分長めに編集して放送する、
これが理想だったですね。
でも、新聞を見ると分かる通り、
世界戦は3試合(神戸で2試合、東京で1試合)だったのですが、
基本的にはダブル世界タイトルマッチだったんですね、テレビ的には。
高山では数字を取れないから、仕方ないのかもしれませんが、
正直、テレビの限界を感じました。
試合優先ではなく、数字優先ということですね。
試合の内容について、
粟生の試合についてはまたじれったい試合になりましたが、
長谷川の試合は、1RTKOで早く終わりましたが、
興奮しましたよ。早く終わるだろうと分かっていたけど。
いやー、強い。
このKO防衛の4試合、
結果だけ見ると弱い相手とやっているように見えるかもしれませんが、
いろいろな国の、決して弱くない相手とやってのこの結果。
興奮する。エキサイティングです。
試合感という意味では大変なのかもしれないけれど、
嬉しいのは、世界戦を4試合やって合計6R。
ダメージが少なくすんでいることと、
長谷川自身が強くなっていることを実感して、
9回防衛して、なお次へのモチベーションを保てていること。
これはボクシングファンとしては嬉しいですね。
ということで、
試合の中身については問題なかった訳です。
ただ、放送の仕方が、ということです。
長谷川の試合が短くなった分は、
高山の試合をもっと長くしても良かったと思うんですよね。
昔のボクシングの放送というのは、
夜7時半から放送を始め、お互いの情報を流し、
セレモニーをしっかり放送して、夜7時55分くらいから
1試合をたっぷり生放送、という形だったんですが、
ボクシングで数字が取りにくくなって以来、
今日のように、敢えて言えば、
いろいろ姑息な手段を使っている訳ですね。
確かに、テレビ局的には悩ましいと思いますよ。
4試合、これだけ早く決着がつくと。
強すぎるが故の悩ましい問題。
でも、大事なのは試合なんです。
試合の本分を大きく外す放送は勘弁して欲しい、です。
長谷川の今後に更なる期待をしつつ。