1月8日
「生命の暗号」村上和雄(筑波大名誉教授)を読み、おおにに得るところがあった。
「生命の基本単位は細胞で体重60㎏の人で約60兆個の細胞がある。遺伝子は細胞の核という部分にDNAと呼ばれる物質として存在する。」
「遺伝子の基本情報量は4つの化学の文字A(アデニン)T(チミン)C(シトシン)G(グアニン)という塩基の物質で書かれ、文字数は30億、これを本にすれば1頁1000語で本3000冊分に当たる。」
「遺伝情報はすべての細胞の一つ一つに全く同じ情報として組み込まれているが、それは潜在能力的に可能なことで、その働きはon/offで現実化する。実際に働いているのはわずか5%程度」
「現在、わかっていることはほんの僅か、わからないことだらけ。」
これまでなんとなく聞かされていたことだが、生化学の専門家に言われてみると改めて人体の底知れない精妙な仕組みに驚くとともに、そのすべてが解明されるのは近い将来には期待できず、解明されたとする研究もいつか見直される可能性もなくはない初歩的なものだと思わざるを得ない。
昨年放送したBS特集立花隆思索レポート「人類はがんを克服できるか」でサンガー研究所入口フロアに掲げられた遺伝子の配列を色分したポスター(分かったところと分からないところを色分けしてあり、分かった部分は極めて僅か)を呆然と見上げる立花隆の姿が思い浮かぶ。
ところで、この本は分からないなりに、現在の遺伝子の働きに関する限られた知見から、遺伝子を働かせるon/offのスイッチがあるとして
「人間の遺伝子は膨大な情報を持ちながら、ほとんどはoffになっている。onにした方がいい遺伝子とoffにしたほうがいい遺伝子がある。」
「遺伝子が同じでも環境因子で遺伝子のon/offが変わる」 「人間の場合、心の持ち方いかんが環境になる。幸福であることも、健康であることも、すべて心から出発しいている」 「プラス思考をするとき遺伝子がonになる。要は不必要な遺伝子はできるだけoffにし、いい遺伝子をonにして働いてもらうこと、その生き方のカギを握っているのが「ものの考え方」」 などと述べている。(必ずしもこのことを断言しているわけではない。) そして、最後に「生き方」として三つのことを提案している。 「志を高く」「感謝して生きる」「プラス発想をする」 (この年齢では「志を高く」は無理だが、「感謝」と「プラス発想」ならなんとかなる。)
「シンビジューム」の花が咲く。外は真冬だが室内ではいくつかの花が咲き始めている。
私は、5~6年前に村上さんをそして「生命の暗号」を知りました。
それ以来人生が変わったような気がしています。
日常の生活において、いかにプラスの遺伝子をONにできるかを日々模索し続けたいとも願っています。
「志を高く」「感謝して生きる」「プラス発想をする」
この三つの言葉ですが、私は
「志を高く、プラスの発送で、日々を感謝して生きる。」
と一つの言葉としてとらえています。
また
「(この年齢では「志を高く」は無理だが…」
いえいえ、知力はそうそう簡単に衰えるものではないと勉強しています。
次世代のためにも発信し続けてください。
突然で、しかも人生の先輩に失礼を申しました。
また寄せていただければ幸いです。