愛宕山の下にある蕎麦屋「巴町砂場」に立ち寄ります。
途中、「虎ノ門ヒルズ」を通り、東京タワーの方面に向かいます。
近代的な虎ノ門ヒルズビルの目の前には、
今だに昔ながらの住まいと暮らしが残っています。
これを見るのも最後かもしれません。
最寄りの駅、「メトロ日比谷線 神谷町駅」の近くには、
愛宕グリーンヒルズの超高層45階のマンションが建ち並び、
「愛宕山」をゆうに超えています。
愛宕山トンネルの手前に、創業1839年、
江戸・天保時代からこの地で営む歴史あるお蕎麦屋さんに着きました。
ちなみに店名に付く「巴町」は、かつてのこの一帯の地名で、
「天保の大飢饉」がようやく収まってきた年に営業を始めています。
のれんをはらうと右手奥には、小上がりの座敷にテーブルが4卓、
中央には大きなテーブル席が2つ、左手には2人架けのテーブル席が並んでいます。
お品書きを眺めますが、来る前から決めていた
「趣味のとろそば」(三代目考案)を頼みます。
喉越しのいい「とろろ蕎麦」は、こちらのお店が発祥と言われています。
蕎麦が茹で上がる前に、たっぷり入った「とろろのつけ汁」と「薬味」が並びます。
普通は、蕎麦の上にかけられているものもありますが、
こちらのは大きめの椀にとろろが入った「つけ汁」タイプです。
お店の方が、「とろろの中には、卵黄が入っているので混ぜて食べて下さいね。」と言われます。
まずは、混ぜないでそのままのとろろをたっぷりと付けていただきます。
とろろにはしっかりとしただし汁の味がし、喉の奥にスルスルと入っていきます。
底の卵黄を混ぜ、黄身のついたとろろでズルズルッと喉に送ります。
とろろがまろやかになり美味しいこと。
見計らって「小さいご飯をお持ちしますか?」と聞かれます。
お椀にはとろろが、まだ余っています。
「お願いします」と返すと、小さい椀に入ったご飯のサービス、
余ったとろろをすべていただくためには宜しい大きさです。
ご飯にとろろをかけ、わさびと葱をあしらいいただきます。
これもまたよろしく「浅草むぎとろ 本店」の麦とろご飯を思い出します。
店うらには東京23区内最高峰(標高26m)の愛宕山がそびえ、
眺望が良かった頃の江戸時代に気持ちが馳せます。
今も当時からある男坂「出世の石段」を登る人、
千日詣り・ほおづき市の「愛宕神社」に詣でる人、
NHKの前身の一つである東京放送局(現NHK放送博物館)を見に行く人と、
今もオフィス街の緑多き安らぎの場となっています。
今度は、十割の「特せいろ 数量限定」を食しに伺いたいとおもいます。
「巴町 砂場」 閉店したのが忍ばれます。感謝
・住所:東京都港区虎ノ門3-11-13
・TEL:03-3431-1220
・営業時間:11:00~14:30、17:00~20:00
・定休日:土曜・日曜・祝日
帰りは、カメラを持って散策しながら神田方面に向かいます。
「日比谷公園」も秋色が近づいてきました。
「大噴水」のまわりも秋色に
はとバスもハローキティバージョンに
皇居のお堀に沿うヤナギをつたいながら歩きます。
仕事先で通った「第一生命ビル」(戦後、連合国最高司令官 総司令部 GHQの建物です。)
今もマッカーサーの執務室が残されています。
お隣はミュージカルの聖地「帝国劇場」。
ドラマ(TBS日曜劇場 半沢直樹)でよく使われている「明治安田生命ビル」。
丸の内のビル街は見上げます。
「はとバス」の2階建てオープンバス「オー・ソラ・ミオ」 おー空を見よ!
「東京駅」駅前の広場はまだ工事中です、完成は2017年春です。
東京の街は歩いてみると、さほど遠くはありません。
江戸時代の豊かな季節感が、ゆとりある遊び心をはぐくみます。
風物詩を見に行くために5キロぐらいの距離はよく歩いたといわれています。
季節を遊び 新蕎麦を食し 東京の街をそぞろ歩き これもいいものです…
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