新そばを食するなら 「信州上田産」の蕎麦粉で打った蕎麦が食べたい。
家の近くにないかなと探したら ありました!!
「蕎麦吉里(ぎり) 童心舎(どうしんや)」
瀟洒な佇まい、よく前を通り過ぎていたのですが、
まさかこんなに旨い物をリーズナブルに食べさせてくれるとは。
開店時間の11時半に合わせて暖簾をくぐります。
先客は「朝日山」の常温に「ひな鳥の山椒焼き」を頼んでいます。
〆には「変わりそば ゆずきり」も注文しています。
私も蕎麦まえに朝日山のぬる燗と、「やき味噌」をいただきます。
息子さんでしょうか「蕎麦の切れはしです」と、出してくれたお通し、
さびをちょいと付け蕎麦つゆでいただきます。
はしっこでも、蕎麦の香を堪能できる粋なつまみです。
「やき味噌」は、大きなしゃもじに味噌が塗られ、焼き目がうっすらと。
塩分は強みですが、ちょこっと摘み、
そばの実のコリコリ感と日本酒がよくあいます。
12時も過ぎると相席になるほどの繁盛ぶり、
ほどよく日本酒もなくなるころ、お蕎麦を頼みます。
この時期食べるなら「生粉打ち(十割そば)」を食べたかったのですが、
今日は打っていないとのこと。
それでは、期間限定の「田舎そば」に無理を言って「辛味大根」を合わせます。
この味は、信州上田を想い出す懐かしい味です。
きました、辛味大根がたっぷりです。
これにツユを入れると辛すぎるので、薬味皿に取り分けます。
田舎蕎麦らしい、噛みごたえのある太めのお蕎麦です。
ツユを入れ辛味大根を混ぜ、ゆっくりとたぐります。
辛味が鼻をぬけ、噛みすすめると蕎麦香があとから追いかけてきます。
蕎麦が乾かぬ前にたぐります、今年も恒例の新そばを食し、
年末の〆に向かいます。
蕎麦湯もトロリとして、いい蕎麦湯です。
※蕎麦湯は名古屋を境に北で飲まれています。
西日本では「蕎麦湯文化」がなく、知らないかたもいるとか。
こちらのご主人、早稲田大学第一文学部を中退後、
演劇の世界で活躍し、脚本を執筆。
その後フリーライターとして「週刊現代」で辣腕を振るうという、
ユニークな経歴の持ち主です。
今は先代を継ぎ西日暮里に戻ってきました。
こんなご主人が作る蕎麦には、永い歴史が蕎麦に練り込まれています。
手抜きのない旨さ、そして値段が安いのには驚かされます。
お酒一合 と 蕎麦味噌 と お蕎麦だけなのに、
一時間半も滞在してしまいました。
外に出ると待ち人が並んでいます。
このお店なかなか侮れない良店です。
今度は閉店前の静かな時に伺いましょ。
お勧めは、鴨汁せいろ、かき南ばんに
巣ごもりそば(蕎麦のかた焼きそば)。。。
DATE: 11/30/2016
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