安倍政権時 排除伝達か
会員候補らの情報公開で判明
日本学術会議の会員候補6人を2020年9月に当時の菅義偉首相が任命拒否した問題で、前任の安倍晋三政権時の同年6月に官邸側が、この6人の名前にバツ印を付けた文書を学術会議事務局に伝達していた疑いが20日、明らかになりました。
(写真)日本学術会議が会員候補105人を決定する前に官邸側が伝達した内容を記録した文書
日本学術会議法は同会議の推薦に基づいて首相が会員を任命すると定めています。伝達があったと疑われる時点で、同会議は会員候補を決定していませんでした。推薦前に官邸側が介入したのなら法令に違反する疑いがあります。
問題の文書は、この6人らが、拒否理由を記した文書の開示を国に求めた訴訟(20日提訴)の訴状で明らかにしました。文書には6人のフルネームと専門分野、所属大学を記したうえ、「×」印がついていました。また20年6月12日の日付を示すと考えられる、「R2、6、12」という手書きがありました。
訴状によると、この文書は「任命者側から日本学術会議事務局に、令和2年任命に向けた会員候補者の推薦に係る事項として伝達された内容を記録したもの」と国側が説明しているといいます。
原告によると同年6月12日の時点で学術会議は首相に推薦した会員候補105人を決定しておらず、官邸側は候補者が誰か知らないはずでした。ただ事務方である同会議事務局が同年4月以降に複数回、会員候補の資料などをもって官邸側と「相談」にいっていました。
原告側は、文書により同会議の会員候補決定以前に官邸側から同会議事務局に伝達があったことが明らかになったと指摘。「官邸が会員候補者の選考過程に介入したことを裏付けるものであり、極めて重大である」としています。
当時、菅氏は安倍首相のもとで官房長官をしており、官僚などの人事に大きな影響力を持っていました。首相の時には衆院予算委員会(20年11月4日)で、「官房長官時代から学術会議にさまざまな懸念を持っていた」と同会議に注目していたことを明かしています。
原告側は拒否理由を記した文書を情報開示請求したものの、国側は一部を除きほぼ不開示に。このため行政不服審査法に基づく審査請求をし、文書のうち一部について開示すべきとの答申が出たことで、今回の文書が明らかになりました。
会員候補らの情報公開で判明
日本学術会議の会員候補6人を2020年9月に当時の菅義偉首相が任命拒否した問題で、前任の安倍晋三政権時の同年6月に官邸側が、この6人の名前にバツ印を付けた文書を学術会議事務局に伝達していた疑いが20日、明らかになりました。
(写真)日本学術会議が会員候補105人を決定する前に官邸側が伝達した内容を記録した文書
日本学術会議法は同会議の推薦に基づいて首相が会員を任命すると定めています。伝達があったと疑われる時点で、同会議は会員候補を決定していませんでした。推薦前に官邸側が介入したのなら法令に違反する疑いがあります。
問題の文書は、この6人らが、拒否理由を記した文書の開示を国に求めた訴訟(20日提訴)の訴状で明らかにしました。文書には6人のフルネームと専門分野、所属大学を記したうえ、「×」印がついていました。また20年6月12日の日付を示すと考えられる、「R2、6、12」という手書きがありました。
訴状によると、この文書は「任命者側から日本学術会議事務局に、令和2年任命に向けた会員候補者の推薦に係る事項として伝達された内容を記録したもの」と国側が説明しているといいます。
原告によると同年6月12日の時点で学術会議は首相に推薦した会員候補105人を決定しておらず、官邸側は候補者が誰か知らないはずでした。ただ事務方である同会議事務局が同年4月以降に複数回、会員候補の資料などをもって官邸側と「相談」にいっていました。
原告側は、文書により同会議の会員候補決定以前に官邸側から同会議事務局に伝達があったことが明らかになったと指摘。「官邸が会員候補者の選考過程に介入したことを裏付けるものであり、極めて重大である」としています。
当時、菅氏は安倍首相のもとで官房長官をしており、官僚などの人事に大きな影響力を持っていました。首相の時には衆院予算委員会(20年11月4日)で、「官房長官時代から学術会議にさまざまな懸念を持っていた」と同会議に注目していたことを明かしています。
原告側は拒否理由を記した文書を情報開示請求したものの、国側は一部を除きほぼ不開示に。このため行政不服審査法に基づく審査請求をし、文書のうち一部について開示すべきとの答申が出たことで、今回の文書が明らかになりました。
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