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沖国大墜落20年

2024年08月14日 11時30分22秒 | 一言
普天間基地は即時閉鎖・撤去を
 2004年8月13日に米海兵隊のCH53D大型輸送ヘリコプターが沖縄県の普天間基地(宜野湾市)に接する沖縄国際大学に墜落・炎上した事故から20年がたちました。

 普天間基地は、学校や病院などの公共施設や住宅が密集する市中心部を占拠しています。03年11月に基地を上空から視察したラムズフェルド米国防長官(当時)は「世界一危険」だと驚いたとされます。沖国大への墜落事故はその翌年に起きました。

 それから20年たった今も、政府は、普天間基地の即時閉鎖・撤去という市民・県民の願いに背を向け、「県内移設」=名護市辺野古への新基地建設に固執し、その危険性を放置し続けています。しかも、2012年には、墜落事故が続発し多数の死者を出している米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの普天間基地への配備を強行し、市民・県民の事故への不安をいっそう高めてきました。

■欠陥機を配備
 オスプレイをめぐっては、AP通信(電子版)が今月7日、情報公開で入手したデータから、変速機(プロップローター・ギアボックス)に関わる事故が過去5年間で、海兵隊、海軍、空軍を合わせ、60件報告されていたと報じました。そのうち少なくとも41件で金属片が発生した兆候があったとしています。

 変速機内での金属片の発生は、昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で発生した米空軍のCV22オスプレイの墜落事故に関する調査報告書で墜落の原因と指摘されています。22年に米国内で起きたMV22の墜落事故も変速機内のクラッチの異常によるものでした。

 AP通信はまた、過去10年間で修理のために取り外した変速機は609個に上るとしています。具体的には▽海兵隊は360機のオスプレイを調達し、現在約270機を運用しているが、464個の変速機を取り外した▽空軍は51機しか保有していないのに132個を取り外した▽27機を持つ海軍は13個取り外した―としています。オスプレイが構造的欠陥機であることはいよいよ明らかです。

 普天間基地をはじめ日本から米軍のオスプレイを撤退させることが急務です。

■新基地断念を
 普天間基地の所属機は沖国大への墜落以降も、宜野湾市内で、保育園への部品落下、小学校への窓枠落下など、一歩間違えれば惨事につながる事故を繰り返してきました。それ以外でも、名護市沿岸部へのMV22オスプレイの墜落、東村へのヘリ不時着・炎上など、危険な事故を県内各地で引き起こしています。

 岸田文雄政権は、「一日も早い普天間基地の危険性除去のため」として辺野古の新基地建設を強行しています。しかし、それは普天間基地の危険が辺野古に移るだけです。しかも、埋め立て予定地にある軟弱地盤のため、政府の試算でも新基地の運用までには10年以上かかるとされます。専門家からは完成自体を疑問視する声も上がっています。それまで普天間基地が居座ることは許されません。

 「一日も早い危険性除去のため」には、辺野古新基地建設を断念し、普天間基地の即時閉鎖・撤去に踏み出すしかありません。



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