The Pleasure Dome

道楽家・幻彩が音楽好きの方々に執筆

Movie Studio 13 Suite で高画質な Blu-ray 3D Disc を作る…1…

2014年01月25日 10時51分01秒 | 立体映像



“ Sony Creative Software, Inc. Movie Studio 13 Suite ”は
2014年1月14日にリリースされた最新の3D編集アプリケーション。
私は10日間に亘って、その機能を検証。結論としては「業務レベルでも使える」
という印象。現時点では英語版のみですが「日本語版の必要性は感じない」と思いました。

特に複数のカメラで撮影した舞台公演の Blu-ray 3D Disc を試作した結果
Vegas Pro 12.0 に匹敵する編集のし易さに感動。しかも、仕上がりが高画質。

私は舞台公演の撮影では 4台の JVC KENWOOD GS-TD1 を使用しています。
サブとして SONY HDR-SR12 を使用。これはホール全体のアンビエンス(残響音と拍手)を収録。



JVC KENWOOD GS-TD1 の 3D録画形式は「MP4(MVC)」に設定。
理由は「 2D コンテンツ」の作成にも対応させるためです。「 3D コンテンツ」の作成では
各メディア・クリップのファイルを個別に CyberLink PowerDirector 12 Ultra で
1920 x 1080 24p の「 AVCHD(サイド・バイ・サイド)」と「 AVCHD(MVC)」に変換しています。
「 AVCHD(MVC)」に変換すると画質劣化を極力防ぐことができます。
「 AVCHD(サイド・バイ・サイド)」は左右の画像が 960 x 1080 に圧縮されるので
画質劣化が生じます。しかし、ファイルのデータが小さくなり編集時のパフォーマンスが良好。

**** 「最暗部の黒レベル」「最明部の白レベル」を調整することで画質が向上 ****

私が Vegas Pro 12.0 を業務レベルで活用する理由は「波形」の表示があるからです。
「最暗部~最明部のレベル」は“ SMPTE-Bars (NTSC) ”を基本にしています。



しかし、この「カラーバー」はディスプレイが“ブラウン管”の時代に作られたもので
近年の“液晶ディスプレイ”には不適合…と思います。そこで私は「 RGB 」のレベルに合わせてみました。

Movie Studio 13 Suite には「波形」の表示がありませんが
Vegas Pro 12.0 と同じく…“ Video Output FX ”の機能を装備していますので
「最暗部のレベルが ... 0 ... 最明部の白レベルが ... 255 になるように ...」調整できます。





上の画像は「最暗部が無調整」…下図は「オフセット Offset 」を調整。作例に使用したカメラは JVC KENWOOD GS-TD1。





Movie Studio 13 Suite も全く同様に調整できます。



**** Panasonic LUMIX DMC-3D1 の 3D 動画も画質向上が可能 ****

Panasonic LUMIX DMC-3D1 は 3D 動画の画質が…「何となくシャープさが足りない」「最暗部のしまりが悪い」
という印象で、不満を感じることと思います。 3D 静止画の画質に不満な点がありません。



上は全く「無調整」…下図のように補正しました。“ Sharpen ”は「 700 」に設定。





そして「 Video Output FX 」の適用。



「黒の表現が良くなると画質の向上感が得られる」…というわけです。



更に「最明部の白レベルが ... 255」になるように“ Gain ” を調整するとクッキリします。



下は SONY HDR-TD10 で撮影。「 Video Output FX 」を適用する前…。



そして「 Video Output FX 」の適用。頭髪と白いシャツ、パンツの表現が向上。



***** 本日はここまで *****