つながる つなげる

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一年目の成果

2023-11-12 13:15:00 | 日記
勤務先が副業を導入し、フリーランス保育士として起業、そして業務委託契約を交わし、めでたく保育園での保育士勤務という第一歩を踏み出した2022年4月。

入社して30年、会社の組織に所属し、異動や転勤を経て、会社員でありながら、全く業種の違う組織、コミュニティに属することになるなんて。

いつか保育士として保育園に恩返ししたい、
やはりこどもに関する仕事に就きたい、
次の働く世代のパパママを応援したい、
そんな思いから取得した保育士資格。

2022年5月、連休明けからとうとう保育士デビュー!を果たしました。

ドキドキ。

迎えた初日、勤務する保育園には、園見学に一度訪れて以来、初めての登園で、当たり前ですが、いきなりの実践です。

ビギナーパートさんの初出勤といえども、早朝勤務にて、園長先生や主任の先生が迎えてくれるわけもなく、お初にお目にかかりますの正職の先生とペアで保育を行います。

どんな先生かなぁ〜
ワクワク🎵

緊張の面持ちで園に向かうと、ちょうど門を開錠される方を発見!

ナイスタイミング!と小走りで駆け寄り、
「おはようございます!今日からお世話になります〇〇です!」

「おはよう…ます。」
先輩先生は軽く会釈されて、それ以上の会話は不要とばかりにそのまま園の中へ。

更衣室へ案内されると、
「あれ?〇〇先生のロッカー……無いですね……。
とりあえず着替えてもらって、、貴重品は教室に一緒に持ってってもらっていいですか?」

「は…い。」

その後、朝準備の仕事の内容を伝授頂き、迎えた登園時間。

ドギマギしつつ、積極的に声をかけながら、1人あたふたっ、てんやわんや。

まずは名前を覚えて、、

気づいたら鼻水すごいことになってるやーん!な乳幼児があちこちに。
先輩先生に「ティッシュはどこですか?」と尋ねると、

「あー….、ティッシュは各自で持ってるんですよね。」と一言。

(えっ?…まぁ、そうかもしれんけど、、と内心思いつつ)

「あ、そうなんですね。」と辺りを見渡す私。

すると、先輩先生は肩からポシェットのように斜め掛けにしたティッシュケースから仕方なさ気に一枚ピロンと抜き取って渡してくれました。

「ありがとうございます!」

とりあえず、初日だからな、と自分で自分に言い聞かせて。

「先生のそのティッシュケースは手作りなんですか?」

会話を広げようとしてみた瞬間、間髪入れず

「いえ、買いました」と一蹴。はい終了〜。

忙しいからね、そんな会話すら邪魔なのね、と自分で自分を納得させて。

それにしても、よ。

私も伊達に30年社会人やってないですからね。
質問に対する答え方よ。

歓迎されて無いのかしら?
歓迎も何もない、か。
園児の命を預かる現場ですからね。

初日は少しモヤっとした気持ちを抱えつつ、帰宅して速攻ティッシュショルダーなるものを検索してポチりましたよ。

今思えば、4月に進級、入園してやっとリズムを掴め始めたかな?というタイミングでの長期休み、GW明け。
こども達も振り出しに戻って、かなりナーバス、"ママがいい〜"のオンパレードです。
その渦中に新米おばちゃん保育士飛び込んでしまったという事で、先生方も余裕無いですよね。

右も左もわからないデビューしたての保育士といえども、現場では即戦力を求められ、空気を読み、先を読み、足手纏いにならぬよう必死に勤務する日々が続きます。

そんな中、勤務の度に私に激を飛ばし続けるA先生。

「1人のおむつ替えに時間かかり過ぎですよ!」

「この子は1人で出来るんだから。手貸しすぎです!」

「のんびり掃除してたらお迎えの時間に間に合いませんよ!」

これはほんの一部ですが、まぁ怒られまくりです。
この歳でこんなに人から怒られることがあろうとは。

思い描いていた保育士という仕事…
だんだん保育園へ向かう足取りが重くなります。
正直に言えば、なんでそんなに言われてまで勤めなきゃいけないのか?というレベルに差し掛かっていました。

園児たちの泣き声の中、怒られまくって帰ってきたら、誰もいない自宅で会社員としてPCに向かってパチパチ。
このギャップよ。
まさしく静と動。動と静。
むしろ会社員としての業務に救われた面もあります。

保育士の保育感、保育マインドは人それぞれです。

A先生は志が高く、自分と同じレベルをメンバーにも求めているようで、私だけではなく、他の先生にも同じように接している様子を見ると、ついつい強く言っちゃう性格なんだな、とわかります。
そして、保育に関して取り組む姿勢は学ぶべき事が多く、言い方はさておき、A先生の動きを観察するようになっていました。

そして、夏を過ぎた頃、ちょっと風向きが変わってきたのです。
なんだなんだ?何がどう影響した?

これは、私の想像ですが、

所詮パートのおばちゃんでしょ?
すぐ辞めるんじゃないの?
国試組(学校に通わず国家資格試験で保育士になった人の俗称)だから即戦力にはならんわ。
他に仕事持ってるのにわざわざ保育士?やっかみにきてるの?

こんな風に思う人もいたのではないかな、と。
実際、保育の現場では先生方がプロ意識で日々取り組んでいます。
そのプライドはあって然るべきです。

しかし、私も、簡単に根を上げる訳にはいかない事情があります。
だって起業しましたから。
新しい働き方を一緒に模索してください!と業務委託契約書を交わすまで先方にご尽力いただきましたから。

そして、なにより園児達との触れ合いは癒し過ぎる…。

夏を過ぎた頃、ちょうどデビューして3ヶ月が過ぎた頃、会社でいうところの試用期間が過ぎた頃、、なんとなく先生方の眼差しが柔らかくなった…気が…したのです。

あれ?辞めへんなぁ。少しは骨のあるおばちゃんだと認めてもらえたのかな?そんな感じに受け止めていました。

次第に私が勤務していない日々の出来事をいろんな先生がシェアしてくれるようになります。

長年会社に勤めていると、何をどのタイミングで伝えるか…その見極めがポイントで、
このエピソードを伝えたい、伝えなきゃと思ってくれた背景がとても重要だと思っていたので、情報を伝えてくれるようになった事は、私の中で大きな手応えとして感じていました。

そして足取りが重かった保育園への道のりも、次第にスキップ…いや駆け足レベルに上昇。

そして3月。初めて迎える年度末。
正職の先生の異動や退職が発表されました。

「〇〇先生も送別会、参加いただけませんか?」

なんと、私、たかだか週3日、2〜3時間のショート勤務の身分で、送別会にお声掛けいただいたんです。

これがとてつもなく嬉しくて。
保育士としてはまだまだ足元に及ばないとは思いますが、メンバーの一員として認められた事は、この一年の大きな成果となりました。

もちろん、売上を計上することが個人事業主としての成果につながる訳ですが、それ以上のものを得られた事は間違い無いです。

2年目に突入した頃、
「〇〇先生〜ティッシュくださーい!」

誰かが私のティッシュを求めている。
振り返ると、デビュー初日にペアになってくれた先輩先生が手を差し出して待っています。

あれ?各自で持ってるんじゃなかったっけ?
とは心の声で、ショルダーをつけていない先輩先生に

「はーい!どうぞー」と気前よく2枚差し出したのでした
コメント
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