以下のような事件があった。(新聞、週刊新潮の記事等より)
「ゆりかもめ」に塩酸をまいた「35歳アルバイト」 トンだ災難。
要点のみを抜書きすると・・・。
7月9日に新交通システム「ゆりかもめ」で異臭騒ぎがあり塩酸と漂白剤をまぜた液体が見つかった。それ以前にも地下鉄等、いくつかの交通機関のトイレやホーム、社内で異臭騒ぎが起こっていた。また複数の報道機関に「処罰活動予告」という犯行声明分が送付されていたという。
犯行声明文には「私は心身障害者の代弁者である。われわれが味わってきた苦痛の一部を健常者諸君に体験していただくべく、処罰した。東京都内にターゲットを移す、全世界の心身障害者に栄光あれ。」などとワープロでかかれており送り主はendoと名乗る人物で”近影”と称した写真も同封されておりカッターの刃も貼り付けてあったようだ。
犯人は防犯ビデオに写ったのがきっかけで9月2日逮捕された。犯行を認めた容疑者A(35)は「以前、乗客とトラブルになったことにイライラして、うっぷん晴らしをするためにやった。」と供述、声明文の写真は赤の他人。心身障害者の代弁者と書いたことに関しては通院歴もあり、本人も「心情的には近いものがある」と明かしている。
Aはアパートに住み弁当店のアルバイトをして糊口をしのいでいたが同じアパートの住人が生活の様子を語る。
「平日は朝7時半に白いワゴンに乗って出かけ、夕方5時前には帰ってきます。Tシャツにジーパンというラフな格好なので会社勤めではなさそうだと・・。挨拶をしてもしぶしぶ返すような感じで、友人が来るのを見たこともありませんでした。」
人付き合いがうまくできなかったのか、Aが一年半前まで働いていた別の弁当屋の同僚は「初対面で挨拶をしたときには好青年という感じでしたが、人と会話をすると、必要以上にねちっこく、あれもこれもきいてしまう。煙たがれるのです。」
時給800円で返却された弁当箱を機械で洗浄する作業をこなしていたAは周囲に”私立の大学を卒業した”、”父親の会社が倒産したのではたらかなくてはならない””身内が脳梗塞になり午前中には福祉の勉強をしている”などと、嘘か真かわからぬ身の上話をしていた。しかし、単純な作業もなかなか覚えられず、失敗を繰り返しては数ヶ月でやめてしまったという。
これが、自分の犯罪行為に酔ったかのように、犯行声明分まで送りつけた男の「実態」だった。
というような事件の記事なのだが…。
以下は感想
実に悲しい事件である。どの記事にもまったく触れられてはいないが、本人の行動、証言、周囲の証言等から想像するに、ひょっとしたら彼は軽症の発達障害(おそらくアスペルガー症候群)をかかえていたのではないか?
だとするとマイノリティとしての生きる辛さは想像に余りある。
もしそうなら、だれかが気づいて適切な援助の手を差しのべていたらこのような悲劇は起こさずにすんだのではとも思う。精神科にも受診(二次障害?)していたようだが、まだまだ知られていない成人の発達障害には気づかれなかったのかもしれない。
彼らの存在が理解され、適切な社会的スキルを身につけられるように支援をし、彼らの能力を活かすことのできる社会の実現していかなくてはならない。
「ゆりかもめ」に塩酸をまいた「35歳アルバイト」 トンだ災難。
要点のみを抜書きすると・・・。
7月9日に新交通システム「ゆりかもめ」で異臭騒ぎがあり塩酸と漂白剤をまぜた液体が見つかった。それ以前にも地下鉄等、いくつかの交通機関のトイレやホーム、社内で異臭騒ぎが起こっていた。また複数の報道機関に「処罰活動予告」という犯行声明分が送付されていたという。
犯行声明文には「私は心身障害者の代弁者である。われわれが味わってきた苦痛の一部を健常者諸君に体験していただくべく、処罰した。東京都内にターゲットを移す、全世界の心身障害者に栄光あれ。」などとワープロでかかれており送り主はendoと名乗る人物で”近影”と称した写真も同封されておりカッターの刃も貼り付けてあったようだ。
犯人は防犯ビデオに写ったのがきっかけで9月2日逮捕された。犯行を認めた容疑者A(35)は「以前、乗客とトラブルになったことにイライラして、うっぷん晴らしをするためにやった。」と供述、声明文の写真は赤の他人。心身障害者の代弁者と書いたことに関しては通院歴もあり、本人も「心情的には近いものがある」と明かしている。
Aはアパートに住み弁当店のアルバイトをして糊口をしのいでいたが同じアパートの住人が生活の様子を語る。
「平日は朝7時半に白いワゴンに乗って出かけ、夕方5時前には帰ってきます。Tシャツにジーパンというラフな格好なので会社勤めではなさそうだと・・。挨拶をしてもしぶしぶ返すような感じで、友人が来るのを見たこともありませんでした。」
人付き合いがうまくできなかったのか、Aが一年半前まで働いていた別の弁当屋の同僚は「初対面で挨拶をしたときには好青年という感じでしたが、人と会話をすると、必要以上にねちっこく、あれもこれもきいてしまう。煙たがれるのです。」
時給800円で返却された弁当箱を機械で洗浄する作業をこなしていたAは周囲に”私立の大学を卒業した”、”父親の会社が倒産したのではたらかなくてはならない””身内が脳梗塞になり午前中には福祉の勉強をしている”などと、嘘か真かわからぬ身の上話をしていた。しかし、単純な作業もなかなか覚えられず、失敗を繰り返しては数ヶ月でやめてしまったという。
これが、自分の犯罪行為に酔ったかのように、犯行声明分まで送りつけた男の「実態」だった。
というような事件の記事なのだが…。
以下は感想
実に悲しい事件である。どの記事にもまったく触れられてはいないが、本人の行動、証言、周囲の証言等から想像するに、ひょっとしたら彼は軽症の発達障害(おそらくアスペルガー症候群)をかかえていたのではないか?
だとするとマイノリティとしての生きる辛さは想像に余りある。
もしそうなら、だれかが気づいて適切な援助の手を差しのべていたらこのような悲劇は起こさずにすんだのではとも思う。精神科にも受診(二次障害?)していたようだが、まだまだ知られていない成人の発達障害には気づかれなかったのかもしれない。
彼らの存在が理解され、適切な社会的スキルを身につけられるように支援をし、彼らの能力を活かすことのできる社会の実現していかなくてはならない。