時のしずく

COCCOのフォトダイアリー

今日の一花 クルマムグラかクルマバソウのどっちか(笑)

2015年07月19日 18時13分51秒 | 植物

6/18に入笠山で見た可愛い白い花♡  ♡   ♡

葉っぱのつき方も、花のつき方もとってもキュート♡  ♡   ♡

山の神さまのデザイン能力に脱帽したこの花の名前を調べているのですが・・・最後のところで、悩んでおります。

アカネ科ヤエムグラ属のクルマムグラかクルマバソウのどちらかまでは突き止めたのですが、どちらか分かりません(泣)

『乾燥させるといい香りがするほうがクルマバソウで、黒くなって香りがしないほうがクルマムグラ』だそうですが、そう言われたってね~! 

今度、どこかで見つけたら、何とか究明するということで、画像とデータを載せておきます。


クルマムグラ

北海道から九州に分布、低山からブナ帯の林床などに生え、背丈20-30cmの多年草。
花期は6-7月、花径5mmに満たない4弁(裂で、茎先端に疎らな集合花。花後の実にはかぎ状の毛が有る。
茎は四角で陵が有り、葉は6-7枚の輪生で3-4段付き、茎には刺状毛が無いのザラらつかない。葉が枯れて乾くと黒くなるのが特徴。
オククルマムグラは良く似るが、葉裏や茎に刺状毛が有るのでザラつき、比べて見れば、クルマムグラより葉の幅が広く見える。
クルマバソウ
も良く似るが、乾かすと全体に良い香りがすると云う。


クルマバソウ

北海道から本州に分布、低山の林下や林縁に生え、背丈20-40cmの多年草。
花期は5-7月、花径1cm程度とやや大きく、花基部の漏斗部が長めなのが特徴で先端が4裂、茎先端に疎らな集合花。花後の実にはかぎ状の毛が有る。
葉は6-10枚(7枚以上が多い)の輪生で3-4段付き、葉の表面にやや艶があり、茎や葉裏には刺は無い。
乾かすと良い香りがして、ハーブとして使うとか。
オククルマムグラクルマムグラは良く似るが、オククルマムグラは葉裏や茎に刺状毛が有る。クルマムグラは葉裏や茎に刺状毛が無く、表面に艶も無く、乾かすと黒く変色する。


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<2015/7/20追記>

こんな↓ご意見をいただきました。ひょぇ~、植物の分類は難しい~~~(;_;)

 

キクムグラではないでしょうか?キクムグラに対してクルマムグラは葉の真ん中が太く、先と茎に近くなるにつれ、細くなるのですが・・・。




 




入笠山の6月の花々

2015年07月16日 02時21分36秒 | 植物

6月中旬に長野の入笠山に行ってきました。入笠山は花の百名山の一つで、先に取り上げた釜無ホテイアツモリソウ以外にもたくさんの高山植物が咲くことで有名な山です。

丁度、この時期は、スズランが100万本も咲くということで、これも楽しみにしていました。

ゴンドラ山頂駅のすぐそばには、ドイツスズランの花畑があって、ゴンドラを降りた途端に、ほんのりスズランの香りが漂ってきました。

スズランは少しピークを過ぎていましたが、やっぱり、花の形が可愛い♡

でも、これは人が植えたドイツスズラン・・・。

自生している日本スズランはどこ?

そして、ドイツと日本の違いって何?

山頂に向かって行ったら、途中に日本スズランの群生地がありました。ガスがかかって自生地全体を見通すことはできませんでしたが、かえって幻想的な雰囲気でした♡

日本スズランとドイツスズランの大きな違いは花の咲く位置でした。日本スズランは葉に隠れるように、葉の下に花が付きますが、ドイツスズランは葉の上についていました。日本のほうが控えめなんですね~♪

スズラン以外にもクリンソウやレンゲツツジが見事でした。ササバギンランを2株見つけたのが嬉しかった。

と言うことで、この日見た花々の写真です。

 

● ドイツスズランの花畑

● 葉よりも上に花が咲くドイツスズラン

●これが自生している日本スズラン。葉の陰に花をつける控えめな方。

 

 

●ニッコウキスゲ

 

●こんなにガスがかかりました。

 

 

●マイヅルソウです。秋の赤い実も見てみたい。

●ウマノアシガタ

●ウマノアシガタ 

 

●ササバギンラン・・・出会えてうれしかった!

 ●ササバギンラン

 

●レンゲツツジ 木々の中で目立ってました。

 ●レンゲツツジ

 

 

 

ズダヤクシュ (喘息薬種)  地味な花ですが、これも栂池で初めてであった嬉しい花です。

 

●キュウリソウ 勿忘草に似てます。

 

●保護地(実験地)以外で見つけた釜無ホテイアツモリソウ 

 

 名前がわかりません。調査中。

 

●クリンソウの群生がすごかった!  レンゲツツジと張り合って目立っていました。

 ●クリンソウ

● 仏塔の頂上にある九輪に似ているのでクリンソウと名づけられました。

 

名前がわかりません。調査中。

 

 

 

 

 

 

 

 


今日の一花 ムサシノキスゲ

2015年07月05日 01時28分57秒 | 植物

先日の釜無ホテイアツモリソウより前に撮影した花なのですが・・・

今日は、5月中旬に東京都府中市の浅間山(センゲンヤマ)で写した『ムサシノキスゲ』をアップします。

この花はニッコウキスゲの変種だそうで、なんと自生種は浅間山にしか咲いていないそう!浅間山は山というより丘に近いというか、市街地内の緑が多い公園という感じのところです。東京にしか咲かない山野草・・・なんていうのもあるんですね。感無量です。

先日の釜無ホテイアツモリソウと同じで絶滅しかけましたが、地元の人の保護活動で危機を免れたそうです。

本当に地元で愛されていて、毎年、花時(5月初旬)には『キスゲフェスティバル』が開催されているそう♡ 今年はポスターだけ撮りましたが、来年は参加してみたいで~す。

(一昨年は花の時期を間違えて、山を彷徨いました(笑)今年はちゃんと花の写真が撮れましたよ♪)

ところで、以前にも書きましたが、ユリ科の黄色系の花は同定が難しい。ユウスゲ、カンゾウ、ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)、ムサシノキスゲ・・・確かに、ニッコウキスゲよりムサシノキスゲのほうが、花弁の形がすっとしていて、あっさりした感じに見えるけど・・・どこがどう違うの???すぐ見分けがつくようになりたい!

 

【データ】

ムサシノキスゲ(武蔵野黄萱)

・分類:ユリ科 ワスレグサ属 

・学名:Hemerocallis middendorffi var. musashiensis

かつては武蔵野一帯で見られたという。 日光黄萱(ニッコウキスゲ)の低地・乾燥地型変種であるが、現在は東京都府中市の浅間山(せんげんやま)公園にのみ分布する。

・茎先に淡い黄橙色の花をつける。 花被片は6枚。 開花時期が早いのが特徴である。

 

 

 

 

 


今日の一花 釜無ホテイアツモリソウ

2015年07月04日 04時22分05秒 | 植物

引越しをしてなかなかネット環境が整わず、更新が滞りました。ごめんなさい m(__)m

ぼちぼち、再開して行こうと思いますが、再開第1弾は『 今日の一花  釜無ホテイアツモリソウ』です。

 

6月中旬に長野の入笠山に行ってきました。

和蘭の王様と呼ばれる『釜無ホテイアツモリソウ』を見たかったんです。

国内で自生している固体数は100個体程度と推測されている幻の花で、環境庁レッドデータブック絶滅危惧種1A類に指定されています。

1960年代半ばまでは堆肥にしたほど群生していたそうですが、山野草として人気が高く、盗掘がひどくて絶滅の危機に瀕してしまったそうです!

山はガスがかかっていて、途中から雨も降ってきましたが、名前の通り布袋様をイメージするちょっとユーモラスな花に出会えました。(梅雨時とは分かっていましたが、この時期が釜無ホテイアツモリソウの花が一番美しい時期なんです。)

花を見た場所は実は完全な自生地とは言えず、復活を実験している実験園でした。ゴンドラ山頂駅から、少し登ったところに、鹿避け(人よけ?)のフェンスに囲われた実験園がありました。監視カメラで監視されながら山の花を見るのは、なんかちょっと変な気分でしたが、仕方ありません。 (あっ、それに山荘の前の花壇に1株だけ咲いていました。)

現在、近隣の学校や研究機関でも復活の実験等が行われているそうです。

釜無ホテイアツモリソウ・・・ガンバ!

 

【データ】

アツモリソウ(敦盛草 )は 蘭科の植物で、ピンク色の花の袋状のところを、平敦盛(たいらのあつもり)が背負った「母衣(ほろ)」に見立てて名づけられました。

入笠山近くの釜無山の裾にたくさん咲いていたので「釜無ホテイアツモリソウ」の名称になりました。

 

 

 

 

 

 


今日の一花 オキナグサ

2015年03月30日 07時10分44秒 | 植物

オキナグサが咲き出しました。
野の花のグループのSNS に「翁草と言う名だけど、花の時期は紫とシルバーのベルベットのドレスをまとった妙齢の女性のように見えるのは私だけでしょうか?」と書いたら、グループの友人たちが、

「韓国では『おばあさん(ハルミッコ)』という名なんです。」とか
「信州松本では稚児の頭を連想して『ちごちご』って言います。」という素敵な情報をくれたり、「『貴婦人草』が似合う。」、「『お嬢さん草』もあり。」とか、名前を巡ってワイワイと・・・♪

ちなみに牧野富太郎博士は、白い長い種子の集りの姿に惹かれたようで、その姿をスケッチしてます。(下の2枚目の写真は2014年5月に高知県立牧野植物園で撮影しましたが、写真にうつっているのが牧野御大のスケッチです。)この姿が翁草の名の由来になってます。

 

『ちごちご』って言う名前を教えてくれた松本の方も、「昔は田んぼの土手などに自生していたようですが、今はまったく見ることができません。」と書いていたように、ちょっと前までは、自生地ではどこでも気軽に見られた花ですが、現在では環境庁レッドデータブックで絶滅危惧II類(VU)に指定されています。皆に愛されていた花が、絶滅の危機にあるのは悲しいですね。

 

 

【データ】

オキナグサ(翁草、学名: Pulsatilla cernua )は、キンポウゲ科オキナグサ属多年草

根出葉は2回羽状複葉で、長い柄をもち束生する。小葉はさらに深裂する。につくは3枚が輪生し、無柄で基部が合着し、線状の裂片に分裂する。葉や花茎など全体的に白い長い毛におおわれる。花茎の高さは、花期の頃10cmくらい、花後の種子が付いた白い綿毛がつく頃は30-40cmになる。花期は4-5月で、暗赤紫色のを花茎の先端に1個つける。開花の頃はうつむいて咲くが、後に上向きに変化する。花弁にみえるのは萼片で6枚あり、長さ2-2.5cmになり、外側は白い毛でおおわれる。

白く長い綿毛がある果実の集まった姿を老人の頭にたとえ、翁草(オキナグサ)という。 ネコグサという異称もある。

日本では、本州、四国、九州に分布し、山地の日当たりのよい草原や河川の堤防などに生育する。アジアでは、朝鮮、中国の暖帯から温帯に分布する。

かつて多く自生していた草地は、農業に関わる手入れにより維持されていた面があり、草刈などの維持管理がなされくなり荒廃したこと、開発が進んだこと、それに山野草としての栽培を目的とした採取により、各地で激減している。

草にプロトアネモニンラナンクリンなどを含む有毒植物。植物体から分泌される汁液に触れれば皮膚炎を引き起こすこともあり、誤食して中毒すれば腹痛・嘔吐・血便のほか痙攣・心停止(プロトアネモニンは心臓毒)に至る可能性もある。漢方においては根を乾燥させたものが白頭翁と呼ばれ、下痢・閉経などに用いられる。

宮沢賢治に「おきなぐさ」という童話がある。