時のしずく

COCCOのフォトダイアリー

今日の一花 オキナグサ

2015年03月30日 07時10分44秒 | 植物

オキナグサが咲き出しました。
野の花のグループのSNS に「翁草と言う名だけど、花の時期は紫とシルバーのベルベットのドレスをまとった妙齢の女性のように見えるのは私だけでしょうか?」と書いたら、グループの友人たちが、

「韓国では『おばあさん(ハルミッコ)』という名なんです。」とか
「信州松本では稚児の頭を連想して『ちごちご』って言います。」という素敵な情報をくれたり、「『貴婦人草』が似合う。」、「『お嬢さん草』もあり。」とか、名前を巡ってワイワイと・・・♪

ちなみに牧野富太郎博士は、白い長い種子の集りの姿に惹かれたようで、その姿をスケッチしてます。(下の2枚目の写真は2014年5月に高知県立牧野植物園で撮影しましたが、写真にうつっているのが牧野御大のスケッチです。)この姿が翁草の名の由来になってます。

 

『ちごちご』って言う名前を教えてくれた松本の方も、「昔は田んぼの土手などに自生していたようですが、今はまったく見ることができません。」と書いていたように、ちょっと前までは、自生地ではどこでも気軽に見られた花ですが、現在では環境庁レッドデータブックで絶滅危惧II類(VU)に指定されています。皆に愛されていた花が、絶滅の危機にあるのは悲しいですね。

 

 

【データ】

オキナグサ(翁草、学名: Pulsatilla cernua )は、キンポウゲ科オキナグサ属多年草

根出葉は2回羽状複葉で、長い柄をもち束生する。小葉はさらに深裂する。につくは3枚が輪生し、無柄で基部が合着し、線状の裂片に分裂する。葉や花茎など全体的に白い長い毛におおわれる。花茎の高さは、花期の頃10cmくらい、花後の種子が付いた白い綿毛がつく頃は30-40cmになる。花期は4-5月で、暗赤紫色のを花茎の先端に1個つける。開花の頃はうつむいて咲くが、後に上向きに変化する。花弁にみえるのは萼片で6枚あり、長さ2-2.5cmになり、外側は白い毛でおおわれる。

白く長い綿毛がある果実の集まった姿を老人の頭にたとえ、翁草(オキナグサ)という。 ネコグサという異称もある。

日本では、本州、四国、九州に分布し、山地の日当たりのよい草原や河川の堤防などに生育する。アジアでは、朝鮮、中国の暖帯から温帯に分布する。

かつて多く自生していた草地は、農業に関わる手入れにより維持されていた面があり、草刈などの維持管理がなされくなり荒廃したこと、開発が進んだこと、それに山野草としての栽培を目的とした採取により、各地で激減している。

草にプロトアネモニンラナンクリンなどを含む有毒植物。植物体から分泌される汁液に触れれば皮膚炎を引き起こすこともあり、誤食して中毒すれば腹痛・嘔吐・血便のほか痙攣・心停止(プロトアネモニンは心臓毒)に至る可能性もある。漢方においては根を乾燥させたものが白頭翁と呼ばれ、下痢・閉経などに用いられる。

宮沢賢治に「おきなぐさ」という童話がある。

 


毎年の幸せ・・・春の野川公園

2015年03月26日 01時30分52秒 | 植物

野川公園自然観察園は今、春の妖精たちがたくさん舞い降りています。
カタクリ、アズマイチゲ、ミスミソウ、シュンラン、クリンソウ、イカリソウ、カントウタンポポetc・・・う~ん、幸せです♡


★鳥は好きなんだけど名前が分からない。・・・う~ん「汝、名を名乗れ!」


柳の花は結構、素敵。


アズマイチゲ。両神山のアズマイチゲに逢いたいのだけれど・・・。

クリンソウが一輪だけ満開。


 

ミスミソウです。雪割草とも言います。 この花は雪国で見るともっと可憐に見えると思うのですが。


イカリソウがもう咲いていました。

春の女王、カタクリ。



何て言ったってこの春蘭が一番好き。高知で出会った思い出の花です。香りもとっても良い。この花の香水がないのが不思議。




すみれはいろんな種類があって、覚えられない。これは結構大ぶりなスミレ。(5/26追記・・・名前はコスミレらしい。)

小ぶりなすみれだから、コスミレかも。ふざけてるわけじゃなくって本気。(5/26追記 タチツボスミレらしい。)


これは、貴重なカントウタンポポ。


ガクを見ると西洋タンポポとの違いがわかります。ガクが筒状にピシッとしてます。・・・なんとなく花弁も西洋タンポポよりあっさりした雰囲気があります。


キクザキイチゲです。アズマイチゲと芯に近い部分の花色が違いますって言ってもわかりずらい。

今年、初めて覚えた花。う~ん、なんて言ったけ・・・そうそう「ヒメウズ(キンポウゲ科)」

 

ニリンソウです。昔住んでいた板橋区に「ニリンソウ公園」って言うのがありました。意外に都心でも結構見られる花です。

地味な花はつい名前を忘れてしまいます。ごめん!「セントウソウ」でした。

 

 <おまけ>藪の中の何かを狙ってたみたいな猫、春に浮かれてるわけじゃない。

 

 

池の中の魚を狙ってたコサギ。春に浮かれてるわけじゃない。


窓の外はパフォーマンス  谷中・HAGISO

2015年03月17日 01時00分00秒 | 散歩

谷中や根津の街をぶらつくのは結構楽しい。

先週は久しぶりに根津神社に行って、それから最近、若者がたむろっているという注目のカフェHAGISOに行ってみました。HAGISOは2周年記念ということで、こんなパフォーマンスが見られました。

 

 

 

 

 

※HAGISOのヒストリー(HAGISOのHPから)

木造アパート「萩荘」から、最小文化複合施設「HAGISO」

元禄十四年(1701)より当時の谷中新堀村螢沢、現東京都台東区谷中に本堂を構える、妙祐山 宗林寺。当時より宗林寺の境内には多くの萩が植えられ、そのことから「萩寺」として親しまれてきました。その「萩寺」の愛称にあやかって、境内に隣接して建っているのが「萩荘(現HAGISO)」です。


HAGISOは、1955年から木造アパートとして、また2004年からは東京藝術大学の学生によって、アトリエ兼シェアハウスとして使われてきましたが、2011年の東日本大震災をきっかけに、老朽化のため解体する方針となっていました。


実は萩荘解体の前にも、ある日近所の愛されていた銭湯が突然なくなっていた、というようなことがあり、元々の東京の風景が次々と無くなっていくことに対して、私たちはどうすることもできない無力感を感じていました。


そこで2012年2月、解体に先立って入居者一同より大家さんへの最後のお願いとして企画したグループ展「ハギエンナーレ2012」を開催しました。


解体を止められないまでも、このような場所があったことの記憶を残すきっかけとなることが目的でした。萩荘に集っていた学生やアーティストたち約20名が、建物全体を使って作品を展示したところ、3週間の展示期間で1500人もの方々が訪れてくれました。


この予想外の盛況を受けたことによりこの建物の価値が見直され、計画は一転、なんと改修され生まれ変わることとなり、2013年3月「最小文化複合施設」としてオープンしました!

 

● 住所:東京都台東区谷中3-10-25 HAGISO

map

 

<おまけ>20年ぶりの根津神社