深夜4時ころ階下からワーン、ワーンと坊の声が聞こえて目覚める。
妻がお乳を与えた後、なぜかぐずりだしたのだという。
泣くとか叫ぶというよりは間欠的に「鳴く」感じ。盛りのついた猫の雰囲気に近い。
深夜ということもあり、なんだか不穏な空気を感じて、妻から預かって腕の中であやす。
我が家の坊はぐずって手こずらせることが少ないと思うのだが、
(お乳を飲みたいのか、おしっこをして濡れたのか、眠たいのか、抱っこしてほしいのか、原因を取り去ればすぐに収まる)
ごくたまに、取り憑かれたように恐慌をきたすことがある。
目を見開き、顔全体を強張らせて、何かに慄き、ぐいっぐいっと不規則に体を動かし続けるのだ。こういう深夜に多い。
悪夢でも見たのか、先日の注射の恐怖がフラッシュバックしたのか、はたまた、僕らには見えないような幽霊でも目撃したのか。
しかし、腕に包んでいるうちに徐々に落ち着いてきた。
そろそろ眠りに落ちたかな…というところでそうっとベッドに寝かせるが、
「背中スイッチ」とはよく言ったもので、自分が抱擁の安心の中にいないことにすぐに気づき、
顔を左右に振り回したり、腕を振り上げたり、足で空を蹴っ飛ばしたり、全身で抗議を表明する。
仕方がないのでもう一度抱く。寝たな…というところでベッドに置く。またスイッチが入る。
…という繰り返しを、いつもなら1、2回で済むところを、3、4回こなして、ようやくベッドでも寝息を立て始める。
明かり(無印良品のアロマディフューザーの明かり。作業に必要最低限な明るさを発する)を消して、静かに立ち去る。
日中は好天だったので、妻と坊とH駅向こうのK公園に向かう。
途中、駅前商店街のから揚げ店でから揚げ弁当を買う。
K公園は広々とした原っぱから成る公園で、青い空の下に広がる緑の草っぱらでキャッキャッと遊ぶ人たちの光景は、
まさにゴールデンウィークを絵に描いたよう。
誂え向きのテーブルを見つけて弁当を広げる。
そのうち坊がウーウー言い出したので妻がそっと授乳。しかし屋外のためかうまくいかず、すぐに哺乳瓶ミルクに切り替え。
僕は文庫本を広げたり、坊を抱っこして草っぱらの端っこをとりとめなくリズムをとりながら歩いてみたり。
はじめのうちはくっきりとしていた青空と白い雲が、そのうち増えた灰色の雲によって太陽が隠され、やがて、
原っぱの子どもたちがあちこちで口々に「雨だよ」「雨だ」と叫び出し、言葉通りポツポツと雫が落ちてくる。
H駅近くのスーパーに逃げ込み買い物をするが、どうせ天気雨でしょ…と思われた雨は本降りに変わり始め、ゴロゴロと雷も鳴り出す。
この中を傘もなくベビーカーの坊を連れて20分歩くのは無理だろうと、僕だけ車を取りに家へ走る。
ずぶ濡れになるがこういうのもたまには悪くない。
無事にスーパーで妻と坊をピックアップできて帰宅。
妻がお乳を与えた後、なぜかぐずりだしたのだという。
泣くとか叫ぶというよりは間欠的に「鳴く」感じ。盛りのついた猫の雰囲気に近い。
深夜ということもあり、なんだか不穏な空気を感じて、妻から預かって腕の中であやす。
我が家の坊はぐずって手こずらせることが少ないと思うのだが、
(お乳を飲みたいのか、おしっこをして濡れたのか、眠たいのか、抱っこしてほしいのか、原因を取り去ればすぐに収まる)
ごくたまに、取り憑かれたように恐慌をきたすことがある。
目を見開き、顔全体を強張らせて、何かに慄き、ぐいっぐいっと不規則に体を動かし続けるのだ。こういう深夜に多い。
悪夢でも見たのか、先日の注射の恐怖がフラッシュバックしたのか、はたまた、僕らには見えないような幽霊でも目撃したのか。
しかし、腕に包んでいるうちに徐々に落ち着いてきた。
そろそろ眠りに落ちたかな…というところでそうっとベッドに寝かせるが、
「背中スイッチ」とはよく言ったもので、自分が抱擁の安心の中にいないことにすぐに気づき、
顔を左右に振り回したり、腕を振り上げたり、足で空を蹴っ飛ばしたり、全身で抗議を表明する。
仕方がないのでもう一度抱く。寝たな…というところでベッドに置く。またスイッチが入る。
…という繰り返しを、いつもなら1、2回で済むところを、3、4回こなして、ようやくベッドでも寝息を立て始める。
明かり(無印良品のアロマディフューザーの明かり。作業に必要最低限な明るさを発する)を消して、静かに立ち去る。
日中は好天だったので、妻と坊とH駅向こうのK公園に向かう。
途中、駅前商店街のから揚げ店でから揚げ弁当を買う。
K公園は広々とした原っぱから成る公園で、青い空の下に広がる緑の草っぱらでキャッキャッと遊ぶ人たちの光景は、
まさにゴールデンウィークを絵に描いたよう。
誂え向きのテーブルを見つけて弁当を広げる。
そのうち坊がウーウー言い出したので妻がそっと授乳。しかし屋外のためかうまくいかず、すぐに哺乳瓶ミルクに切り替え。
僕は文庫本を広げたり、坊を抱っこして草っぱらの端っこをとりとめなくリズムをとりながら歩いてみたり。
はじめのうちはくっきりとしていた青空と白い雲が、そのうち増えた灰色の雲によって太陽が隠され、やがて、
原っぱの子どもたちがあちこちで口々に「雨だよ」「雨だ」と叫び出し、言葉通りポツポツと雫が落ちてくる。
H駅近くのスーパーに逃げ込み買い物をするが、どうせ天気雨でしょ…と思われた雨は本降りに変わり始め、ゴロゴロと雷も鳴り出す。
この中を傘もなくベビーカーの坊を連れて20分歩くのは無理だろうと、僕だけ車を取りに家へ走る。
ずぶ濡れになるがこういうのもたまには悪くない。
無事にスーパーで妻と坊をピックアップできて帰宅。