各紙がフセイン政権とアルカイーダの関連性が否定されたレポートが発表されたことを報道した翌日,読売新聞は社説(←クリック)で,「対テロ包囲網の構築へ、国際社会の連携強化で対処するしかない。」と米国の世界支配戦略を支持する意見を表明した。私は,イラクで死んだ子どもの写真(こちら←クリック。ご覧になりたくない方はクリックしないで下さい)を筆者に捧げたい。そして,小泉にも,小泉の支持を喜ぶ安倍にも…。
多くのブロガーが,関連性を否定する記事について言及し,現政権に反省を求める意思を表明するよう呼びかけ合うことを期待します。
追記:えっ,朝日はこの記事載せていないの?!
参考1:読売新聞記事
【ワシントン=貞広貴志】米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した報告書を発表した。
報告書は「フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない」と断定、大量破壊兵器計画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた。
ブッシュ政権が2003年当時、中央情報局(CIA)などの情報をもとに挙げた開戦理由がことごとく覆された形で、米軍イラク駐留の是非をめぐる論議にも影響を与えるとみられる
参考2:読売新聞社説
米同時テロ5年]「国際社会の戦線再編成が課題だ」
あの米同時テロから5年。世界の秩序破壊を狙うイスラム過激派によるテロは今も続いている。有効な対テロ戦略の構築は国際社会の未完の課題だ。
対テロ包囲網で、中核的役割を担うことができるのは、やはり、外交、軍事、金融などすべての面で傑出した能力を持つ米国をおいてほかにない。同時テロの被害国でもある。
しかし、5年後の今日、「テロとの戦い」が、十分な成果をあげている、とは言い難い。
ブッシュ米政権は、軍事攻撃したアフガニスタンとイラクの“変貌(へんぼう)”を、対テロ戦争の最大成果にあげている。
アフガンではタリバン政権を倒し、国際的テロ組織アル・カーイダの拠点を除去して、民主政権を樹立した。イラクでも民主政権をうち立てた。両国は今、対テロ戦線の一角にある、というのだ。
だが、両国とも、国際社会の支援なしには、治安維持も復興もできないのが現状だ。アフガンではタリバン勢力が盛り返す勢いだ。イラクでも、宗派間の対立など内戦に至る懸念が顕在化し、厳しい局面が続いている。
両国の安定化へ、国際社会の一層の連携強化が求められる局面である。
そうした観点から、憂慮すべきは、米国内の分裂の深まりだ。
同時テロ直後に90%近くに上昇した大統領支持率は、今では30%台に低迷している。最新の米世論調査では、イラク戦争で「勝っている」と見る回答は25%に過ぎず、約6割が戦争に「反対」している。開戦当時と状況は逆転した。
大統領の指導力の低下が、肝心の米国で、広範な支持を受けての強力な対テロ戦略の展開を難しくしている。米国自身が難局にある。
先月、英国で、米国行き旅客機の爆破テロ未遂事件が摘発された。国際協力でテロを未然に防止した貴重な成功例だ。パキスタン系英国人と、パキスタン居住の関連容疑者が逮捕されている。
裏を返せば、今なお、世界各地でイスラム過激派によるテロの画策は続いているということだ。同時テロ後、サウジアラビア、インドネシア、スペイン、英国などでテロが起きた。日本も、「イラク戦争への加担」を理由に、テロの標的に名指しされたことがある。
強大な軍事力を背景に単独行動主義を強めた米国には、様々な批判が可能だ。だが、米国の政策のいかんにかかわらず、自由や寛容を拒否するテロ勢力の跋扈(ばっこ)を許すわけにはいかない。
対テロ包囲網の構築へ、国際社会の連携強化で対処するしかない。
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多くのブロガーが,関連性を否定する記事について言及し,現政権に反省を求める意思を表明するよう呼びかけ合うことを期待します。
追記:えっ,朝日はこの記事載せていないの?!
参考1:読売新聞記事
【ワシントン=貞広貴志】米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した報告書を発表した。
報告書は「フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない」と断定、大量破壊兵器計画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた。
ブッシュ政権が2003年当時、中央情報局(CIA)などの情報をもとに挙げた開戦理由がことごとく覆された形で、米軍イラク駐留の是非をめぐる論議にも影響を与えるとみられる
参考2:読売新聞社説
米同時テロ5年]「国際社会の戦線再編成が課題だ」
あの米同時テロから5年。世界の秩序破壊を狙うイスラム過激派によるテロは今も続いている。有効な対テロ戦略の構築は国際社会の未完の課題だ。
対テロ包囲網で、中核的役割を担うことができるのは、やはり、外交、軍事、金融などすべての面で傑出した能力を持つ米国をおいてほかにない。同時テロの被害国でもある。
しかし、5年後の今日、「テロとの戦い」が、十分な成果をあげている、とは言い難い。
ブッシュ米政権は、軍事攻撃したアフガニスタンとイラクの“変貌(へんぼう)”を、対テロ戦争の最大成果にあげている。
アフガンではタリバン政権を倒し、国際的テロ組織アル・カーイダの拠点を除去して、民主政権を樹立した。イラクでも民主政権をうち立てた。両国は今、対テロ戦線の一角にある、というのだ。
だが、両国とも、国際社会の支援なしには、治安維持も復興もできないのが現状だ。アフガンではタリバン勢力が盛り返す勢いだ。イラクでも、宗派間の対立など内戦に至る懸念が顕在化し、厳しい局面が続いている。
両国の安定化へ、国際社会の一層の連携強化が求められる局面である。
そうした観点から、憂慮すべきは、米国内の分裂の深まりだ。
同時テロ直後に90%近くに上昇した大統領支持率は、今では30%台に低迷している。最新の米世論調査では、イラク戦争で「勝っている」と見る回答は25%に過ぎず、約6割が戦争に「反対」している。開戦当時と状況は逆転した。
大統領の指導力の低下が、肝心の米国で、広範な支持を受けての強力な対テロ戦略の展開を難しくしている。米国自身が難局にある。
先月、英国で、米国行き旅客機の爆破テロ未遂事件が摘発された。国際協力でテロを未然に防止した貴重な成功例だ。パキスタン系英国人と、パキスタン居住の関連容疑者が逮捕されている。
裏を返せば、今なお、世界各地でイスラム過激派によるテロの画策は続いているということだ。同時テロ後、サウジアラビア、インドネシア、スペイン、英国などでテロが起きた。日本も、「イラク戦争への加担」を理由に、テロの標的に名指しされたことがある。
強大な軍事力を背景に単独行動主義を強めた米国には、様々な批判が可能だ。だが、米国の政策のいかんにかかわらず、自由や寛容を拒否するテロ勢力の跋扈(ばっこ)を許すわけにはいかない。
対テロ包囲網の構築へ、国際社会の連携強化で対処するしかない。
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