新しく入手のものではありませんので、どれも何回かお見せしていると思いますが…。
今日は雨なのですが、明日から少し天気快復気味、でも週末はまた雨。
なにしろ九州で梅雨入りしたそうですから、もたついてたら衣替えがおわらない~~。
で、晴れたらこのじゅばんさんたちを風にあてて、防虫剤の入れ替えをしてお片付け…で出したのです。
さて、ちりめんにつきましては、何度か説明させていただいていますので省略いたしますが、
シボのあるざらざらとしたちりめんは、最近では着物にも帯にも、あまり使われなくなりました。
昔から比べると、暮らし方もいろいろ変わっています。「防寒」について、今のような暖房方法がなかった時代は、
「着て暖かくする」でしたから、重ねて着たり、空気をよく含むもの(しぼのあるもの)を着たり、
綿を入れたり、いろいろ工夫したんですね。
その延長上にあった明治のころは、まだポッテリちりめんは重宝がられたのかもしれませんが、
着物の着方そのものも「ズルダラでろりん」から、帯幅も狭まり、今のようなきっちりした着方に近くなってくると、
ちりめんのポッテリ感は、豪華にはみえるけれど、普段使いの実用としては…となったのでしょう。
だから、関西では喪服には今でもちりめんが使われます。あっ最近はざらざらじゃないみたいですけどね。
さて、ではちょっとご紹介をば…
これが一番好きな柄、でももう薄々で、もし着てすわったらお尻がビリッ…です。
昔の人の「大事にする知恵」…ガロンテープがなかったのでしょうか、
それとも単なので、暑い時期を考えて綿にしたのか、袖口と裾に木綿レースがついています。
こちらは、こういう色が少ないので、少々高かったのですが、入手したものです。
元々和服には緑系が少ないのですが、この鮮やかさ、よくぞ褪せずに残ってくれていたと思います。
柄アップ、源氏香の中に鳥や花です。染疋田の色もきっちりはっきりですねぇ。
何がすごいって裏についている羽二重…もんのすごく薄い…。
触るのが怖いくらいです。
こちらは柄もポッテリで、みるからに暖かそう…絞りに見えますが、全て「染」です。
このじゅばんは紅絹の色移りがあります。
よくある「脇の少し横あたり」、汗ジミで紅絹の赤がうつってしまったのでしょう。
わかりますか、矢印の先です。大写しだと目立ちませんが、ちょっと離すとよくわかります。
当然反対側の脇横にも同じところに同じくらいの色移り…。
この前「紅絹」のところでお話しましたが、こういうこともあるので、
じゅばんは色の濃いものや柄がいろいろあるものにしたんでしょうね。
そしてこちらが手持ちの中でのハデさでは一番の「団栗」
前だけみてもこんなです。アロハシャツにもありそうな柄ですよね。
団栗といえば秋、ですが、これは単もの。
こんな感じで裏がついてます。いしきあての延長のようについていますが、
この裏地の下にツギアテの箇所があります。補強と目隠しをかねていたんでしょう。
着物は縫い方にも「基本的な決まりごと」は細かくありますが、臨機応変で、足りないときはあるだけ、
ないときは別から持ってくる、あっても目的別で部分的に好きなようにつける…
そういうことはあって当たり前なんです。全部長方形だからこそできる「自由な発想」なんですね。
ではおしまいに、このじゅばんについていた昔の半衿、
こちらは黒に黒で、よく見ないとなんだかわからない…調整してとりあえず柄がわかるようにしました。
あのチョコレート色の菊の大柄についています。花の刺繍です。
こちらは先日オハナシした「今はない膨れ織り」、こういうのがほしいのですよ~。
これ、写真ではわからないのですが、後ろ部分が色変わりしています。
はずして漂白してみようと思います。すてきでしょ。
全体にものずごいハデめですが、ついている半衿を見ると着ていたのはたぶん私くらいか少し上の年代。
いいですねぇ、熟年のハデじゅばん。
なにしろ片付けは「天気と気分とそのときのやる気」でやってますので・・・つまりちーっとも進まないのです~。
今日は寒くて、しまいかけた長袖をまた出しました。はっきりしてくれぇぇぇ、よけいに進まん!!
私、うしろから冷たいタオル持って追いかけてますー。倒れてもいいよぉーー?
いいでしょうーーーこの色柄。はい、またしても「何で今はこういうのが…」です。
昔のようなドハデはありませんが、赤っぽいとかカラシ色っぽいくらいなら、
見つけられると思います。
がんばって探してみてください。
もうひとつ「染め替え」というテもあります。
綸子の淡い色の襦袢を染めてもらうわけです。
母は、それで何枚か「色じゅばん」にしました。
あまりの素敵さに、狂いました。
嗚呼、悶絶・・・・
ありがとうございます。
早速探してみます。
取り急ぎお礼まで、
よろこんでいただけて何よりです。
ほんとにこういうセンスはなくなりました。
もったいないですねぇ。
ふくれ織りの半衿、さがしてもここまでのものはみつかりません。
あらって使えたらうれしいなーです。
ちらっとハデな色が見えるのは、なんともいえなくオシャレですね。
今のものは色があるものでも、全体におとなしいですよね。
こういうのを今染めたら、着物より高いかもです。
もう少し状態よければ、きたいところです。
ほんとうは艶の抑えられるちりめんがいいのですが、
今はじゅばんと言えば綸子、が多いです。
紬用の染めじゅばん地は、あまり数がありませんが、
ネットで「染襦袢」で検索すると、少しですがヒットします。
探してみてください。
いいなぁ~。
なんというか、今にはないもの…時間経過だけがもつ
息づかいというか、おしゃれです。
こういったはっきりした膨れ織、もうないんですよね。
だいじにしたいです。
今はこういった柄の襦袢は見かけませんね。
地味な着物の下に派手目な襦袢、チラッと
しか見えないけれどいいものですね。
なるほど!と唸りながら拝見しました。
「紅絹と重なったときに美しい濃い色の襦袢って紫かな?」と、あまりピンときてなかったのですが、
こういう長襦袢か、とよくわかりました。
記事にしていただいてありがとうございます。
柄も色使いもメリハリがあって、全体的に派手な印象だと色落ちしても目立たないし、紅絹に負けないのですね。
うーん、これは現代ものだと難しい。
気長に探しますぅ…。