ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

ちりめんハギレのカメさん

2011-10-13 16:53:28 | 着物・古布

 

思わずポチっと入札してしまった柄です。

最近、華やかなちりめん(鬼しぼ)は、まだ高値になりますが、

こういうジミなのは、あまり入札がありません。ありがたや~です。

 

カメさんの大行進、いっぱいいますー。

じつは近くで見ると、けっこう雑に描いてあるんですけど、色遣いで微妙な陰影がついて、

「らしく」見えるんですよね。

 

        

 

こんな柄、たぶん男物のじゅばんでしょうね。粋ですねぇ。

このじゅばんの上に、もしかすると細かい「鶴」の織り出しの紬でも着ていたのかもしれません。

ちりめんは、温暖化と暖房の普及で「保温」という目的では、あまり着られなくなりましたが、

身体へのなじみ具合は、なかなかのものです。高級なものは、鬼シボのようにデコデコしていても、

重量感があっても、実際には軽いものだ…というのが、かつてこんなのを着ていた人のお話です。

 

このたくさん群れているカメさんを見ていたら、昔行った亀戸天神を思い出しました。

藤と太鼓橋で有名なところですが、行ったときには既に時期は遅く、藤棚にはキレイに花の落ちた茎ばかり…ぉぉぉぉぉ。

かわりに、池の石の上に、たくさんカメさんが日向ぼっこしていました。

 

いつもならここで「ではカメのお話」…なんてなるところですが、亀はねぇ…わかりまへん。

とりあえず、私が気になっているカメといえば「ガラパゴス」での「ロンサム・ジョージ」。

ゾウガメは帆船で長旅をする時代には、食料になってしまったんですね。

なんたってすぐ捕まえられますし。

長期保存食を確保することができない時代、船にカメを乗せておき、ビタミン不足がおきそうになると、

食べてしまった…そりゃほっといてもノソノソ歩いてるだけですし…便利な食料だったんでしょうね。

今になって保護したくても、既に全く同種はいない…。

今、絶滅種を必死で保護したり、逆に害獣に手が出せなかったり…みんな人の都合で招いたこと。

 

この前、アラスカの鉄道番組で、森のキワに建つホテルのゴミ箱をクマが荒らすという場面がありました。

女性のオーナーは「あの子、フタをあけることを覚えちゃって」と…確かに銃は所持していましたが、

追い払うのはもっぱら「声」と身振りで、大きく手を降りながらあっちへ行きなさい、くるんじゃないの、帰ってほら…と。

毎度のことだから、なれたもの…という雰囲気でしたが、イザというときは撃つ、

でもそうでないときはいたずらっ子が来たときのように叱る…。

時期的に、北海道で住宅地にヒグマがでたと騒いでいる時でしたから、

人間とクマのかかわりあい方の違いに驚きつつ見ていました。

日本もアラスカのように、と言っているわけではなく、国土や気候、生活状態によって

「共生」を可能にしているところもあるのだなと、そう思ったのです。

アラスカのヒグマくんは、ホテルのママの厳しいおこごとに、あきらめて森に帰っていきました。

 

さて、先日の刺繍帯、ですが、何しろ地の黒繻子の帯端の傷みがあって、元々幅が中途半端なのに、

まだ細くしないと使えない…そこで縁をつける方法なら…などと考えたのですが。

例えば別生地を両脇に足して…。ただ、こういう帯は着物を選ぶんですけどねぇ…。

 

    

    

    

 

或いはこんな感じも。

 

    

 

イタズラお絵かきなので、あくまで「イメージ」ですが、「足す」ことで、なんとかする手もアリかなーと。

元々が名古屋帯で、前帯は片側しか刺繍がありません。ただの半幅のように長くしても、

柄のあるところが限られていますから、仕立て直すならやはり「名古屋」に。

裏の黒繻子はほかの帯のがありますから、いっそ作り帯にしてみようか…とただいま「妄想驀進中」です。


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とんぼ)
2011-10-14 13:52:41
惠様

私も最初小判かと思いました。
なんかぞろぞろ動いていそうでしょ。

あの帯は状態よくて普通幅なら、そのまま締めるのが一番ですね。
こうなると扱いにくいです。
帯ばっかり主張しますからねぇ。

半幅より広くて、普通より狭いのは「中幅」というもの。
ほとんど子供の七五三用と、あとは花嫁さん用の掛下帯です。
中幅帯、として作られて販売されるのは、ほとんどないと思いますから、
オリジナルか、あとは踊り用…。

昔は繰り回しをよくしましたから、手持ちの帯が傷みで使えなくなると織り込んだりとか、
けっこう自由にやっていたと思います。
それと、中幅では前を折らないのが普通ですから、
前を折って、というのもオリジナルな使い方ですね。
いいかもしれません。普段帯ならグッドアイデアですね。
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Unknown (とんぼ)
2011-10-14 13:36:38
さざんか様

たいへん難しいです。
色目をあわせるのはねなんとかなっても、帯全体の雰囲気が、
どうしても「踊り帯系」に近づいてしまいます。
刺繍を主にしないで、別布を主にしたほうが、落ち着くんですよね。
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Unknown (とんぼ)
2011-10-14 13:34:39
陽花様

そうなんです。小判がざらざらって見えますよね。
どんな人が着ていたんでしょうか。金運はよかったのかな、
なーんて思っています。
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Unknown (とんぼ)
2011-10-14 13:33:25
ゆん様

はーい、カメさんのパレード、かわいいでしょう。
どこへ向かっているのでしょうねぇ。

最近は、花柄のきれいなものばかりで、こういうのは
なかなか出てきません。
老眼鏡にミガキをかけてみています。
返信する
Unknown ()
2011-10-13 23:32:22
大量の小判? と目を細めてみれば
亀さんでした

刺繍の色糸と同じ色系なら どれでも合いそうですねぇ{/face_heart/

でも 確かに合わせる着物は難しそう。
この様なアンティークな帯を 時代を超えて
新しい着物に合わせるのは難しいものなのでしょうね。

私も半幅帯より広く 普通の帯より狭いという帯を持っていますが
前は片側を折って使用し 後ろは広い方がお尻が隠れる
良いと思いませんか

昔の絵には良く出てくるように思うのですが
この半幅帯より少々広い帯はどんな時に
どの様に締めていたのでしょう
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Unknown (さざんか)
2011-10-13 22:28:28
例の刺繍帯、個性が強いので別布持ってくるのもけっこうむつかしいのですね。そのせいか、一番下の鼠色のが一番合ってそうな。
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Unknown (陽花)
2011-10-13 18:13:04
まるで小判の様に見える亀さんですね。
すっごく縁起がよさそう!
いいのを見つけられましたね。
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ッ、ツボに…!! (ゆん)
2011-10-13 18:01:54
カメだカメだカメだ!!って感じで、まさしくツボをついてきますね!!素敵です!!
銭亀…。

言葉になりません。とにかく素敵!
とんぼさんって、ホントにいつも面白いもの見つけはりますね~。
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