石波杏訳による ヘミングウェイ作 ”老人と海”の青空文庫版を
スマホアプリ朗読で 丁寧に聴いた。 わたしのとても若いころ、
もう40余年ぶりの再会です。
老漁夫サンチャゴと、彼を師と仰ぎ信頼する少年の物語です。
貧しく、体力は衰えたが、逞しくて、3~4日も
たった独り大海で大きなカジキと格闘して、遂に仕留めた!
その後、獰猛サメの大群に襲われるけれど、これらも
ようやく駆逐した。あの不屈の精神と男気に 老いを理解する
今 わたしにとって、老人は 超人的な存在です。
サメらに 釣った巨大カジキは 食べつくされ、
寄港した時 には すっかり骨ばかりになっていて…
それでも、命からがら 家路にたどり着いたサンチャゴ。
今はただ深々と 疲労困憊の 身体を 貧しいベッドに
横たえているだけ…傍らには
老漁夫を師と仰ぐ、あの信頼しきる少年の 涙にぬれた顔と、
あたたかく温めたミルクコーヒーが、根気よく
サンチャゴの目覚めを 待ち続けております…
信頼と 生きる情熱に心打たれる 物語の人たちの 世界です。