森へたどりつく。いきなり、得も言えぬ薫が
わたしをまぶす。森へのいつものお散歩は、
この秋の薫りを求めて、惹きつけられて、
吸い寄せられて、来るのでしょう。 薫りを
かいだ途端、初めて気づくのです。
故郷へ帰ってきたように、精神は安定します。
もう、午前九時過ぎ。森の道の、真ん中です。
思い出したように、カラスが一羽だけ、好ましい
いい声で、鳴きます。 番いを見失ったのかしら…
しばらく歩いていると、・・・ピース・・・ピース・・・
か細い小鳥の囀りは、二羽か三羽です。晩秋は
群れをなさないのかもしれない。数日すれば、
彼たちも、森のどこかへ巣籠りするのかしらん。
ずいぶん以前から この樹に オオタカが巣をこさえた。
三月中旬あたりから、バードウォッチングする皆さんは、
愛用のカメラと 遠眼鏡を覗いて ”おお! 卵が三個だ!”
また、日が経って 五月ごろ、”もう巣立ったネ。ええ、そそ、
隣の森に引っ越して、今は子育て中ネ。ほら 若鳥たちの
声が 聴こえるでしょ”なあんて 通 たちの会話を 聞いている
だけで、こちら 初心者たちは 疑似ウオッチングで満足します。
今朝、早いころ、小雨は降った様子です。
寒さは日に日に増します。 昨日は、霜が降りて
わがR2を湿らせていたのに、今朝は、水だけ。
こうして季節は寒さを増します。去った夏の
日々は、良い思い出だけを思い出させて、
そろそろ年の暮れを運びます。思いつきで、
お散歩を終えて、二八蕎麦を食しました。
蕎麦は岩手の、通販で取り寄せたもの。
穏やかな精神状態は、久しくなかった・・
あまりに気分が穏やかだから、つい、
セレナミンを飲みたくなって、飲んだよ。