静かな生活  微睡の 私記

 
さりげなく 簡素に生きたい。傍らに コーヒーがあって
とっておきの本たちがあれば それだけでいい
 

オーデコロンミント・ティーをどうぞ

2008-07-29 19:48:54 | テレビ番組

 とくに予定のない日は、リゾート気分を演出して“ハーブティータイム”を楽しむにかぎります。 この春ジョイフルホンダのフラワーガーデンで入手したオーデコロンミントの鉢植えが見事に繁茂したので、剪定をかねて、リッチに生葉を使いました。花だって紫色に咲いたので、その茎を避けて刈り取りました。ポットにあつあつのお湯を注ぎます。 それはそれはとてもスイートな香りがティーポットにたちこめます。

 透明な琥珀色で満たした大好きなティーカップ・ソーサーを、左掌にそっと載せると、 もうわたしは別世界です。掌のカップを透かすと、窓の向こうの景色は微かなセピア色になりました。テレビ・ドラマ“相棒”の右京さんもきっとこの色を楽しんでいるのでしょう。ビデオに収めた“ポワロ”のスーシェ氏だってティーの愛好者です。このおふたりとも、正統なマナーでティーを嗜むからとても惹かれて、この午後のような無為の時によく視ます。

 倣ってわたしもティ-ソーサーを自然に持ちあげる習慣です。行き過ぎて、コーヒーにも、ついつい受け皿を持ちあげてしまう、これはきっとマナーに反するかも知れない・・・。

 夏休みの、ボーヨーとした遅い朝など、まず、エチオピア・モカ・ゲティオをブラックで。それから心を切り替えて、ハーブティータイム。それだからいつも延々とブラーンチなのです。いえいえ、食は極めて簡素よ。干からびたフランスパンを卵と牛乳と少しのお砂糖に浸してフレンチトーストです。お野菜も昨夜の残りをかき集めて、自家製のフレンチドレッシングサラダです。物価高騰の昨今、冷蔵庫の残りものを処分するのは罪悪です。 

 さて、明日は小用があるので、レモングラス・ティーと、ドリップ;オン・カフェでしょう・・・。食のことと、いい夢のことを考えながら早寝します。


幼子の笑顔に勇気づけられて パリの憂鬱的

2008-07-23 21:35:36 | 散歩

 表は暑いからと、外出を控えても身体には悪いのです。熱中症を心配しながらも、道路わきの違法駐車の心配があって、結局バスにする。歩行に適当な、たとえばなんとか神社前・・・のバス停で下車して少し歩くことは最近覚えた散歩の方法です。



 さて、良い気分になった頃合いを見て、近くの食べもの屋さんに入る。  メニューから「茸パスタ」を注文して、待っていると、子供をだっこした若いお母さんがお店に入ってきたのです。だっこした女の子は、ニコッとわたしに笑いかけます。・・・どうしたものか、わたしはどぎまぎしてしまった。というのも、この春に読んだボードレールの巴里の憂鬱の一節“老婆の絶望”と重ね合わせてしまったからです。 もし、今、この幼児に笑顔で応えると、驚いてわーっと泣きだしてしまうのではないか、その子はいつもぴちぴちと若い母親を見慣れているから、笑顔を作るといよいよ皺皺の女に変貌するわたしに恐れを感じるだろうから・・・。でも女児は、いつまでもにこにこ、笑顔を向け続けます。



 ようやくわたしは勇気を出して、おずおずと笑顔を返しました。しつこく思われないように、声を出さずに、笑顔だけを返し続けました。パスタが殊の外美味しかったけれど、バスの来る時間が気になって、半分残してお店を出ました。巴里の憂鬱は感動的な詩の本です。ボードレールはわたしの心を爽快にしてくれました。



 明日は土用の丑の日。どこかでウナギを買って、忍び寄る老いに備えて鋭気を養いましょう。今日はとても爽やかな気分を幼子に頂いた、ステキなお散歩日和でした。




墓地のお掃除

2008-07-11 12:09:54 | 日常

11日(金)

 “季節を感じながら暮らそう”  テレビコマーシャルのいいフレームに惹かれて ブログを書きたくなった今朝。

  すっかり夏本番 七月は私の季節 殿の季節 です。 一瞬の冷気はキチンに立つ身体に心地いい。 そよ風はなし。外気温25℃弱。 しのぎいい一日になりそうな気配だ。

 今朝のカフェはドトール EUROPEAN 丁寧に丁寧に淹れる大好きな 平凡なひととき。小鳥たちはベランダで穏やかに囀っている。

 薫りに誘われて眼を閉じると 想いだすのは  昨日の霊園風景。

 墓前の雑草を抜き取っていると、黒い気配がして、隣の墓石に大きな嘴ぼそカラスが一羽、跳んできてデンと停まって、ふてぶてしく此方の様子を伺っている。お供えを待っているか。 “きっとあのバッグの中だな、美味しいものか?” 舌なめずりしながら詮索している目つきだ。君・・・大きいね、といっても少しも動じない。お節介は要らない、はやく飾るなり荷をほどくなり しろよ、とでも言うしぐさだ。こんなことをしたらとんでもない騒ぎになるから しないよ、と手を休めずに静かに作業を続けている私の心中を察してか、間もなくもったもった低空で飛んでいった。その間一声もガアといわなかった。 ・・・じわと 怖ろしくなった。あの巨体でつつかれたら 堪らない・・・。
 
 R2でお墓詣りをしたのは今回が初めて。落ちついて、ゆったりドライブを楽しもう。お墓の前では、小鳥たちのさえずりを楽しもう。
ウイクデーの午前だし、車道も墓地も空いてるわ。今朝はぐっすりと寝たから運転も大丈夫でしょう。ゆったりと、只ゆったりとね、R2よ頼む。こう自己暗示をかけながらひたすら安全運転を目指した昨日の朝。

 茜橋から東八へ左折。試験場手前で右折。ここは裏門バス通り。何も心配することはなかった。走行距離40キロ。自分には長い距離だ。

 今年もお盆のお墓詣りは無事に終えた。これを期に、せっせと前向きに日常の一環としてお墓まいりをしたい。 

 お墓の雑草を奇麗に整え、椿と楓の選定をし、墓石を奇麗に洗って、水気を拭き取って・・ステキなお花を墓前に飾って・・・心もすっきり。

 “南無阿弥陀仏” もう一度、もう一度・・・

  後ろ髪を引かれながら “じゃあね、アトゥタレール・・・”