巴座号(私の営業車)の前に見えるは笠島の港。新潟県は柏崎の海水浴場として毎年多くの海水浴の児童生徒が来る場所だ。
関越自動車道下り線六日町ICからじょんのび村の素晴らしい湯を味わった帰りひとコマだ。
子供たちが小さい頃にじょんのび村に泊まったことがある。新潟県柏崎市高柳にある合掌造りの集落が残るこの山あいの村はとても美しい。
施設内の楽寿の湯は黒姫山の湯だとか....で、とにかく茶褐色のすべっとした湯だ。念のために補足すると 【かけ流し】の温泉ではない。写真のように立派な梁がかかった浴場内の造りもじょんのび村の自然の世界を演出している。露天風呂から望む景色も山の中を満喫できる。
茶褐色のお湯で日焼けした顔を洗ってみたがすごく肌がまろやかになった。ボディーシャンプーやシャンプーもよいものがつかわれている。普段は昼間の温泉では髪を洗わない妻が「いい匂いのするシャンプーだから、あたま洗っちゃった」と言って珍しく私より遅く出てきた。館内には冷房がもうしわけ程度しか入っていないために、汗が噴き出してきた。「お前!遅いよ!」と妻に文句を言ったが...汗がひくわけでなし。
じょんのび村から鯨波海水浴場まで30分の道のり。海がみえたら汗もひいていた。
じょんのび村が柏崎市内ということで六日町ICから山越えで海に行ってみたが体感的に遠いという感じには思わなかった。信号もあまりなく越後らしい建物やこしひかりの田んぼの風景が素敵な田舎道だ。
この日は出発が遅かった。妻の体調が悪く、産婦人科に診察に行った。
「造血剤の注射したから大丈夫よ」妻は体が弱いが性格が前向きで、とにかく明るい。
じょんのび村から日本海に出ると太陽は西に向かっていた。輝く海をみつめる妻の横顔に元気が戻っていた。
先日、嫁いだ次女は海で潜水するのが好きで、よくふたりで海中の生物を観察して遊んだ。海産物が好きな子だったので海産物土産屋で、乾燥ホタテを購入した。さばやあじが口から串刺しで焼いて売っている。食べたそうに私がみていたら店主が「小さいアジは200円でいいですよ」と言ってくれたので購入してすぐに食した。米山IC近くの恋人岬で有名な土産屋だ。
「仲がいいですね~」唐突にアジを焼きながら店主に話かけられた。「うちなんて...もう夫婦といっても他人になっていますよ」とうちわであおぎながら語っていた。
「仲がいいね」...昔からよくいわれる。夫婦だから当たり前だと思っているのだが本当によく言われる。たしかに仲がよい。
日本人は大げさな結婚式をあげるわりに結婚後はさらっとしている夫婦が多くみうけられる。子供抜きで来る海辺のドライブは楽しかった。でも子供たちの好きな海産物土産をしっかり買って家路についた。
子供を三人授かったが、子供がいたおかげでいっそう夫婦が仲よくできたのかもしれない。笠島海水浴場の防波堤の上で子供たちと遊んだ日のことを思い出していた....