風天道人の詩歌、歴史を酒の肴に

短歌や俳句の鑑賞を楽しみ、歴史上のエピソード等を楽しみます。
比べて面白い 比べて響き合う 比べて新しい発見がある

吹くからに 文屋康秀(比歌句 49 右)

2018年08月09日 | 和歌

吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ 文屋康秀(ふんやのやすひで)

 

山から強い風が吹いてくると秋の草木は萎れてしまいますね、だから、その山風のことを嵐と書くんですね。そして、野原も荒らされてしまうわけですよ。

 

この歌は漢字を嵐という文字の成り立ちを、今更ながら面白可笑しく歌っている。

この歌の真意は何なのか?

<昨夜の嵐は凄かったですが、皆さんご無事で良かったですね。>という挨拶の歌ではないだろうか。

嵐が去った後で聞くと、心を和ませる不思議な魅力を持った歌です。

本日の台風13号は、上陸せずに関東の海岸線を舐めるように進んでる。これからまだ、大雨の心配はあるのかもしれないが、嵐が吹き荒れた地方の皆様への挨拶代わりです。