安全保障関連法案が参院本会議で可決され、成立しました。
集団的自衛権は憲法9条と全文に違反しており、どうしても安全保障関連法案を成立させるのであれば、憲法改正をしたうえで、提案すべきです。それが、立憲民主主義の基本です。様々な形で反対の声が広がる中、民意を軽視し、この法案が可決成立したことは、立憲民主主義を踏みにじるものであり、憲法擁護義務を負う国会議員としては許されないことだと思います。
そして、私は子どもを戦場に送りたくはありません。子どもの命を大切に考えますし、子どもに他人の命を奪う行為をさせたくはありません。この思いは、反対する皆さんに共通するもので、そうした素朴な思いを国会には届きませんでした。
しかも、地方公聴会を含め、参院での審議は、審議はよりよい結論を得るのではなく、法案を成立させるためのセレモニーという印象を受けたのは私だけでしょうか。自公の議会運営も問題も多かったですが、民主党をはじめとする野党の反対の仕方も、いかがなものかと感じました。その象徴が、地方公聴会と、委員会採決でした。
公述人から「公聴会はセレモニーか」と指摘されたうえ、公述人の意見を考える時間もなく、採決されたことは、良識の府でなければならない議会としては、問題の大きいものと言わざるを得ません。委員会採決も、委員長席を、自民党員が取り囲み、そこに野党議員が突っ込むという映像を見ながら、これが私たちが選んだ人たちなのだろうかと悲しくなりました。
しかし、やはり、そうした国会議員を選んだのは私たち有権者であることを忘れてなりません。議員や政党の活動や思想や思いをしっかり聞いて投票するのではなく、自分が構成員である組織団体で推しているから、あるいは、地縁血縁で、同じ学校で学んだ同窓生だからといったことで投票行動が決まっているからだと思います。しかも、衆議院の鳥取1区に、民主党も社民党を候補を立てることができませんでした。
内閣支持率が下がれば、野党の支持率が上がり、その結果、政権交代ができるのが、憲政の常道ですが、そうなっていないのは、国民の不満を受け止める野党がないからでしょう。その結果、政治不信が募り、有権者は投票に行かなくなり、また、組織を持った候補が国会議員になり、やりたい放題をしていくという構図です。今回、反対の声を挙げた私たちは、次はそこへ思いを致し、次の行動を考えなければならないと思います。
私が事務局を務めているNPO法人賀露おやじの会は9月5日、若葉台里山塾を開催しました。今回は薪作り体験です。
アメリカ製の薪割り機で、小学生たちに薪を作っていただきました。エンジンが唸り声を挙げ、丸太がメキメキと音上げて割れている様子に子どもたちは大喜びでした。
この薪割り機は、なかなかのもので、30分ぐらいの間でに、こんなに薪が作れました。
森の木々は、間伐をしながら育てていき、成熟したら伐採して、また植える。こうした循環が大切です。賀露おやじの会では、薪づくりにも取り組んでいきたいと考えています。最後にはバーベキューも楽しみました。晴天の下、冷たいビールも飲み、心豊かな時間を過ごしました。
賀露おやじの会は、若葉台を舞台に、子どもたちと森の中で散歩する「森のようちえん」や薪割り体験、里山クッキングなど様々な活動を展開する「若葉台里山塾」を運営していますが、こうした活動を聞きたいと日本財団の笹川陽平会長、尾形理事長、佐藤常務理事らがお見えになりました。
日本財団から活動の説明を聞きたいとの連絡に、ありがたいことだと思いましたが、笹川会長を始め、財団の理事のみなさんが揃って来訪いただけるとは思っていませんでしたが、正直驚きました。しかし、トップ自ら現場に出ていき、現場で、現場の人から話を聞くという姿勢は、本当に素晴らしいことだと思いました。
若葉台をはじめ県内の森林の現状、そして、千代川流域全体で展開している組手什などの県産材振興や森の健康診断、さらに森林環境フォーラムなどわたしたちが取り組む私たちの活動を1時間半を超えて熱心に聞いていただきました。ミャンマーなど東南アジアで森林保全活動に取り組んおられるそうですが、今後、日本の里山の環境問題にもっと取り組んいかないといけないとの考えをお聞きでき、本当にうれしく思いました。
森林の保全は、深刻で、そして、喫緊の課題です。しかし、もう一度、私たちが自然との付き合い方を考えなおすことで、きっと解決できる課題です。なぜなら、人間は、その種の誕生以来、森を侵食して広範囲を荒れ地にしてしまうなど間違いもありましたが、森と良好な関係を築いてきたからです。頑張って行きたいと改めて思っていました。