すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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近藤文化庁長官と片山前総務大臣

2012年01月31日 | 日記
 30日の最終便で上京し、31日は文化庁の近藤長官や内閣官房審議官にお会いしたほか、経済産業省の商店街政策や街づくり政策の担当者、厚生労働省の老人福祉政策や障害者福祉政策、さらには原子力安全・保安院の担当者らに会いました。翌日は前知事だった片山前総務大臣、文化政策担当の財務省の主計官と会って来ました。

 私が文化庁主催のメディア芸術文化祭を鳥取に誘致しようと本会議で提案したのは11月でした。以前、近藤長官と県選出の川上参院議員とは家族付き合いをするほど親しいとお聞きましたものですから、川上参議院議員にお願いして、近藤長官との面談をセットしていただきました。近藤長官にはメディア芸術祭だけでなく、地域発文化発信イニシアティブ事業に県が準備を進めている国際まんが博覧会を採用していただきないし、鳥取県がマンガやアニメを日本発の世界に通じる文化として取り上げていることを強くアピールしたところ、近藤長官は理解を示していただき、「メディア芸術祭は外部委員による選考で最終的には決まるので、いいプレゼントするよう県に伝えてください」と応じていただきました。

 イニシアティブ事業については、新規事業で財務省が認めてくれることが大前提とのことでした。川上参院議員は「予算委員会筆頭理事なので、財務省の主計官はみんな良く知っている」と言うので、ここも階段をセットしていただきました。県の姿勢や状況を説明し、鳥取はまんが王国を建国しようとしているが、これは大きなコンテンツ産業の創業を意味する。単なるイベントの誘致ではないことを力説させていただきました。すると「いろんな作業が海外移転する中、国内での創造と生産が続いている。コンテンツ産業としてのマンガ、アニメの持つ意味は多きことは認識しています。日本のマンガ、アニメは世界中で大人気ですもんね」と理解を示していただきました。今、予算編成の真っ最中だそうで、「今日は地方の現状等、いい勉強をさせていただきました。参考にさせていただきます」と前向きな態度を示していただきました。

 内閣官房審議官からは原子力安全行政についてお聞きしましたが、「原子炉は40年廃炉が原則。今回定めようとするルールに従えば、20年の再延長を認めるのは極めて例外的な措置」と断言されました。島根原発1号機は稼働から38年が経過しています。安全協定に従い、廃炉を求めていくようにしたいと思いました。原子力防災対策の先進例などは原子力安全保安院の担当者からお聞きできましたし、介護保険制度の改訂、児童養護施設の第三者評価の義務付けなど新しい知見もたくさん仕入れました。これらは2月議会で代表質問に立ちますので、そこで、しっかりと使わせていただきます。ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

 また、片山前総務大臣を慶應大学に訪ね、昨秋ぶりにお会いしました。元気そうで、日本の民主主義の在り方、地方自治の持つ意義、さらには行政と住民の関係など、哲学的というか、根源的な議論を聴いてきました。選挙制度改革については、衆議院はこう、参議院はこうとペアーにして議論すべきなのに、別々の議論をしていると嘆いておられましたが、私も同感です。衆院は厳密な人口比例、アメリカのように参院は各県2人をベースにして、全然違う選挙制度で議員を選出して、多様な民意をすくうべきだというのが私の持論ですので、話が弾みました。「地方で民主主義が機能するかどうかは議会にかかっています。責任を自覚して、是々非々党で頑張ってください」と激励も受けました。とてもハードな3日間でしたが、頭の中にたくさんのお土産をいただいて、帰ってきました。
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防寒ブーツ

2012年01月30日 | 日記
 防寒ブーツを買いました。
 長靴を履いていたんですが、公明党新春の集いなどで長靴は拙かろうと、革靴で出かけたところ、雪は良いのですが、シャーベット状になっり、水たまりの中に氷が浮かんでたりする歩道を歩くと、つま先だっていても、靴の中に冷たい水が染み込んできて……。顔で笑って爪先で泣いてという状況です。3980円でしたが、ちょっと重たいことを除けば快適です。完全防水ですし、結構、暖かいです。もっと早く買っておけば良かったと思いました。

 状況に合わせて靴を選ぶように、状況に合わせて政治家も選ばないといけないのではないでしょうか。閉塞感の中で、いつまでも、これまでと同じような発想をしている人を選んではいけないと思います。小さなことろから、変えていくことが、全体を変えることになると思います。

 鳥取県議会はネットで、本会議も、委員会も中継されています。自分が投票した人の発言をネットで見て欲しいと思います。自分の入れた1票が本当に意味があったかどうか、そこで分かると思うんです。そして、期待と違っていたら、しっかりと文句を言って欲しいんです。まだ県議の任期は3年以上あります。修正する時間はたっぷりとあります。議員は有権者が育てるものだと私は思います。

 たくさんの有権者の方の顔が浮かび、ついつい話しすぎるのが、私の質問の未熟なところです。
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公明党新春の集い

2012年01月29日 | 日記
 公明党新春の集いがあり、お招きをいただきましたので、参列させていただきました。
山本博司参議院議員、谷合正明参議院議員に加え、捲土重来を期す桝屋敬悟前衆院議員が参加され、会場は300人を超える盛会でした。



 銀杏県議とは同じ県議会の議会改革推進会議、エネルギー・雇用促進調査特別員会の同じメンバーで、今月は同推進会議で鹿児島・大分の両県議会を訪れた他、同特別委で岡山県真庭市の木質バイオマスを見学しました。澤県議は政調会議で意見書などの会派間調整をしていますし、浜辺県議とは福祉生活病院常任委員会で一緒です。みのり福祉会事件の究明に共に努力しておりますし、第五次介護支援計画などの審議をしております。

 私たちの会派「かけはし」は、民主でなければ、自民でもなく、県民だけを考える会派です。二項対立の政治ではなく、中庸という意味では、公明党の皆さんと似ているのかもしれません。また、経済も重要ですが、福祉や教育を大切にしようと考えている点も共通しています。公明党県議団が提出した意見書にはすべて賛同いたしましたのも、考え方が似ているからだと思います。これからも公明党県議団の皆さんとは県民の皆様のためにしっかり県議会でより良い議論を続けていきたいと思っていました。

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ガイナーレが変われば日本のサッカーは変わる! 野人岡野選手の叫び

2012年01月26日 | 日記
 数日前、ガイナーレの岡野選手と会食しました。もう2年近いお付き合いになりますが、とても楽しいお酒で、いつも元気をもらっている感じですね。

 その岡野選手ですが、日本のサッカーの在り方に心を痛めているというのです。子どもたちの憧れのJリーガー、サッカー選手でありながら、高給取りになるのは日本代表になるような一握りの選手だけ。多くの選手は数百万円しかもらっていないのだそです。それはガイナーレだけでなく、ほとんどのJリーガーが同じような状況で、食事は自炊か、コンビニ弁当だそうで、プロはプロでも、野球選手とは大きな格差があると言います。

 いろんなCMやTVに登場している岡野選手ですが、その分の自分のギャラはゼロ。お菓子や牛乳をもらう程度なんだそうです。ところが、街の中で食事をしていると、「たくさんコマーシャルに出て、儲けていいですな」というようなことを何度も言われたんだそうです。説明しても、理解してもらえず、悔しい思いも少なくないそうです。

 「では、なんで? ガイナーレなの?」と聞くと、「可能性」という答えが返ってきました。「お金じゃないんです」と言うんですね。多くのJリーグのチームは、スポンサー企業があり、その意向は無視できません。ところが、ガイナーレはスポーツクラブを母体としたサッカーのための会社が運営しているユニークなチームであり、自由にサッカーができる可能性があるといいうのです。

 「ガイナーレは大きく脱皮できる可能性があるチーム、選手もサポータもみんなが一丸になって頑張れるチーム、だからガイナーレが変わると、日本のサッカー界が変わる、そんな可能性があるんです」と力説するんですね。そして、東京で、そのことを、元日本代表だった選手たちに言うと「そうだ。そうだ。頑張れ」と励まされたそうです。

 岡野選手は「昨年は負けすぎました。ごめんなさい」。と謝ったうえで「勝ちます。勝てるように頑張ります。勝つことでしかチームは変わりません」と言い切っていただきました。

 ガイナーレはこれから合宿キャンプを張って、新シーズンに備えます。監督が変わり、選手の入れ替わりもありました。新生ガイナーレを頑張って応援していきたいと思っています。岡野選手が野人ではなく、哲人に思えた一夜でした。
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エネルギー・雇用促進調査特別委員会県内調査(第2日目①)

2012年01月24日 | 日記
 調査2日目は岡山県真庭市役所を訪れました。「バイオマスタウン構想」を進めておられるからです。米子は雪景色でしたが、真庭市は晴天でポカポカと暖かいくらいです。

 真庭市役所では河部辰夫市議会議長が出迎えてくれました。

 「国道311号を通して鳥取県の倉吉市とつながっています。バイオマスは実用化という段階までは至っていませんが、いい勉強が真庭できればうれしく思います」と歓迎の挨拶をしていただきました。特別委員会のメンバーである長谷川委員は元倉吉市長。同市とは交流があったそうです。

 議会事務局の志田浩一局長(後列)から、真庭市の概要を説明いただきました。

 B1グランプリで「ひるぜん焼きそば好いとん会」が優勝したこと、市内に5つの高速道路のインターチェンジがある交通の結節点であり、中国地方有数の木材の集散地で、中学生までの医療費は無料で不育症には全国で始めて支援策を打ち出したなどをお聞きしました。
 
 バイオマス構想は、バイオマス政策課の宅見幸一課長(右)、小山隆主任(左)から説明を受けました。宅見課長は経済産業省からの出向で、課員は7人だそうです。


【真庭は林業の街】
・工場出荷額の4分の1は木材関係
・山林面積は6万5778ヘクタールで、市の八割。民有林が多い。
・林戸は4797戸、素材生産会社12社
・製材会社は30社。出荷量は12万立方メートル、8万立方メートルの木皮や切りくずがある。

【21世紀の真庭塾】
・H5年4月、民間でスタート
・木質資源活用産業クラスター構想をまとめた。
間伐材などを有効活用してエネルギーや新製品を作り出す
・バイオマス・マニワ宣言

【バイオマスタウン真庭~第1ステージ】
・国の認定を受け、真庭市バイオマス利活用計画をH18年3月策定
・4つの目的 ①バイオマス産業の活性化②コミュニティーの活性化③循環型社会の形成④CO2の抑制
・様々なプロジェクトを展開(木質バイオマス発電、原材料供給基地としての体制づくり、産業観光ツアーの展開など)
・真庭のバイオマス既存量 ①木質系廃材(11万8千トン)、②家畜排泄物(11万6千トン)、③未利用木材(5万7千トン)
・利用率 廃棄物系バイオマス(H17年度77%→H20年度88.5%)、未利用バイオマス(同28.4%→38.2%)

【NEDOの委託事業】
・公募事業「バイオマスエネルギー地域システム化実験事業」に手をあげ、採択さた。
・H17年度から5年、全国7件採択されたうちの1件。
・事業費は5億3000万円
・未利用資源(林地残材、樹皮)を燃料化する実験
・課題=①収集コスト②形状が不均一③含水率が高い……などを判明。
・未利用材の収集から活用まで様座名データを収集した
・すべきことが分かった=①流通システムの構築、②重油・軽油の削減、③運転性・経済性の分析

【木質燃料の種類】
・破砕チップ(樹皮が混じるのが難点)、製材チップ、樹皮、木質ペレット(コストが問題)

【NEDO委託事業を継続】
・H22年度~H24年度の3年間。NEDO委託事業の成果が基盤
・共同事業を立ち上げて事業を確立(実施者2/3、市1/3)
・燃料の流通の体制が確立できた
・木質燃料のエネルギー自給率 11.3%

【バイオマスの活用実例】
木片コンクリート=ヒノキとセメントを混合。軽量、保水性、透水性が特徴。ホームセンターで販売
バイオマス発電=鉋屑を燃やして発電、1950KW/H、夜間は売電。H18からはグリーン電力証書を発行
発電用ボイラー=今年度から稼働、これまでは産廃だった樹皮を利用
ホワイトペレット=接着剤ではなく、木の成分であるリグニンで固形化、年間1万トン(国内最大手)
バイオディーゼル燃料=湯原温泉の送迎バスで利用、廃食油6万リットルを回収して化学反応で不純物を除去して製造。   

【効果の換算】
・バイオマス利用量 4万1000トン=1トン1万2千円すると5億円
・石油代替量 1万5000キロリットル=重油1L75円として11億円
・CO2削減 4万トン

【バイオマスツアー真庭】
・視察希望が増えてきた。窓口の1本化と地域全体を取り込んで情報発信をする試み
・ガイドが案内しているのは年間2000人
・21年度新エネ大賞受賞、22年度産業観光まちづくり大賞受賞

【真庭バイオマス集積基地】
・林地残材の活用、樹皮の活用=安定供給体制の確立
・事業者(真庭木材事業組合)が運営

【月田総合集積基地】
・森林組合
・林地残材を木質燃料化

【中継土場整備】
・集積基地まで持って出るのは大変

・小流域ごとに集積
・市内18カ所に建設

【林地残材利活用促進事業】
・山土場まで持って出ると1立方メートル当たり、1000円を補助

【理解醸成事業】
・年間10校で総合学習

【バイオマスタウン真庭~第2ステージ】
一定の基盤が整理された→バイオマス産業の創造へ
・人材育成講座、異業種交流、理解醸成事業
・地域連携システムの確立 
・ニーズのマッチング、高付加価値化。売り上げが山側へ

・バイオマスファイナリー事業粋品協議会=官民一体で22年6月設立
・真庭バイオマスラボ設立
・産業技術総合研究所と23年8月に連携・研究協力協定を締結
・バイオマス・フェインケミカルズ・リファイナリー・システム構築事業=出口側の情報収集と裾の拡大
・鉄より強度が5倍という「ナノファイバー」を製造。基礎データの収集、改良中。来年度、実証機を導入する。
・県内の大学、企業に集まってもらって人材育成講座を開催している=大学は単位を認定している。

【国内クレジット認証】
・市庁舎にバイオマス・ボイラーを導入したことで発行が可能に
・公募でトンボが販売をすることになった。

【バイオマスツアー】
・合併時から展開。Aコース、Bコースがある。
・現場で体験したいとの要望を受けて。募集型のツアーを始めて3年目
・観光資源も地元が対応する。

 真庭市議会の宮田清一産業建設常任委員長も加わって、質疑応答や意見交換をしました。


Q 様々な取り組みをして、木材の活用をされている。個人の林家は動いていないが、おのおのの林家が自立できるようになったのか。
A 智頭の林業と兄弟分。吉野の分家。真庭は8万2000ヘクタールの8割は山で、60%はスギ、ヒノキ。木材価格の低迷もあって、いろいろ考えたが、やはり、林業しかないという結論になった。5ヘクタール以下が70%程度。素材生産会社は12社あるが、激甚災害の指定を受けた台風があった。国や県、市の補助金を得て、高性能の林業機械を入れ、若者雇用に支援をいただいた。林地は所有権が入り組んでいるので、集団化、10ヘクタールから30ヘクタールにまとめて作業をするようになった。こうして、コストを下げている。零細所有者に恩恵をもたらすしかない。作業道の開設なども含めて取り組んでいる。軽トラック1台で350リットル分集積地まで持って出れば1000円くらいになる。
Q 集団化は境界線の確定が必要だが、中間土場を18カ所作った
A 放置林、若者の林業への認識の低さがあるが、国土調査の中である程度確定している。GPSを使った現場確認もある。林地の基本台帳もあるので、森林組合主導でやっている。山の単価が下がっているので難しい面もある。林業が盛んで、コミュニティーがある地域ごとに中間土場を作っていった。
Q 未利用木は倒木、それとも、間伐材。木質バイオの研究が進んでいるが専門家
A 1500ヘクタールの間伐をしているので、間伐材が中心。〉何年たったという古い木もある。キロ0.5円くらい。以前はお金を払っていた。経費を抑えることができる。チップ価格も叩かれていた。キロ1以上上がった。上限13万円の3分の1以内で市が補助。年間15台程度導入。簡単な破砕では価格が低い。産業技術研究センター、岡山大学など分野、分野で探しながらやっている。
Q 既存林業、バイオ林業のGDP試算があれば。森林組合があったり、ペレット工場があったり、経済効果の試算、関わる方々の人数は
A 経済効果の試算はしていない。岡大が環境省から委託事業があり、環境価値を含めて試算している。産業環境などもシミュレーションしていて年度内に答えが出る。3年間で約50人を雇用した。
Q ツアーは小中学生の社会見学はあるか、県外県内の割合は
A 今年度から市観光連盟が大阪のJTBに売り込みを始めたところ。小中はまだまだ。桜美林大学は毎年来ている。真庭と北海道にゼミを行っているが、真庭の人気が高い。
Q 行政の関わりは
A 3カ年の補助事業は市がやったが、経済的に回るためには観光連盟が事業主体にならないといけない。
Q 真庭塾の構成員は
A 25人で立ち上げたが、行政として参加していたわけではない。製材所、造醸所、鉄工所の若手が参加。地域は久世・勝山・落合だった。9ヵ町村のうちの人工集積地。合併とは余り関係なく、企業的な動き。
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エネルギー・雇用促進調査特別委員会視察(第2日目②)真庭市役所エネルギー棟 

2012年01月24日 | 日記
 真庭市役所は昨年3月10日に竣工したばかり。エコな市庁舎となるように様々な工夫がされているというので見学させていたきました。


 1万8750平方メートルの敷地に、4階建てで床面積7353平方メートルの本庁舎と、2階建てで床面積605平方メートルのエネルギー棟からなります。総工費は27億3500万円。地域活性化交付金や合併特例債を使い、庁舎建設基金4億5000万円の自己財源を用い、一般財源は4630万円でした。庁舎建設の基金を積んでいって建てる計画行政を見ると、基金ゼロで合併特例をあてにして建設する鳥取市の無計画行政が恥ずかしくなります。

 木材をふん暗に使ったのが特色で、合併した9町村を象徴する9本の骨組みが大屋根を支える真庭回廊には58立方メートル、工事に41立方メートル、家具に25平方メートルと計124平方メートルの真庭産のヒノキ材が使われています。ロビーを入ると新築の木の臭いがしました。


 エネルギー棟の壁はガラスで、中の様子が外から見ることが出来ます。ガラスには木質バイオマス利用の説明が書かれています。


 中にはチップボイラーがありました。


 ペレットボイラーもありました。いずれも木質燃料での稼働です。


 太陽光発電も取り入れられています。600立方メートルの太陽光パネルが屋上に設置され、85KWの発電ができ、その発電の様子はロビーに設置されたモニターで見ることが出来ます。

 市議会議場も木がふんだんです。質問者席は議員席の最前列の中央にあり、市長らと対面して質問するようになっています。


 天井のシャンデリアも、スギの皮で作られています。


 議場にはカメラが4台あり、全戸に有線で中継されています。


 また、議席には投票スイッチがありました。まだ、使っていないそうです。
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エネルギー・雇用促進調査特別委員会視察(第2日目③完)真庭バイオマス集積基地 

2012年01月24日 | 日記
 最後に訪れたのは真庭木材事業協同組合が建設した真庭バイオマス集積基地です。
 平成20年に完成した基地は広さ1万550平方メートル。チップ棟やサイロ棟など建築面積は1791平方メートルで、総事業費は3億5000万円です。

 間伐材や風倒木などが持ち込まれますが、木材を運んできた車は、この計量台に乗ります。

 すると自動計算される仕組みです。人間はいりません。
 
 スギが1トン3500円、ヒノキが4000円、雑木(広葉樹)が5000円で引き取ってもらえます。軽トラ1杯で1500円から3000円にはなるそうで、高齢化した小規模林業家のいい小遣い稼ぎにはなっているそうです。

 集められた木材は整理され、大型作業車で加工場で運ばれます。


 加工場の丸太投入口にはチェンソーがあり、適当な長さに切断されます。


 丸太皮を剥ぎ、皮は皮専用の破砕機、皮を剥いだ丸太はチッパー機でチップに加工されます。全部、作業は自動です。これがチップ。製紙原料などになります。王子製紙米子工場にも納品されています。


 チップの積み込みも大型機械でなされていました。


 樹皮の粉砕機です。
 
 粉砕した樹皮は含水率が50%前後あり、木質燃料として使うときは、ボイラーの廃熱でまず乾燥させてから燃焼する必要があるようですが、ボイラーの廃熱で樹皮を乾燥させ、乾燥した樹皮をボイラーの熱源とする循環が可能だそうです。牛の敷き藁としても利用されているそうです。

 今回の調査には、林業再生へのヒントがあると思いました。それは、樹木を高付加価値を付けて100%使い切るということです。県議会の中で議論し、政策として提案したいと思いました。


 
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エネルギー・雇用促進調査特別委員会視察(第1日目①)王子製紙米子工場 

2012年01月23日 | 日記
 エネルギー雇用促進調査特別委員会の県内調査は王子製紙米子工場からスタートしました。まず、横山委員長が「エネルギーの半分は非化石燃料で、工場の電力を100%自給するだけでなく、2万キロワットの売電をしていると聞いています。その先進的な取り組みを今日は学ばせてください」と挨拶して、調査を開始しました。
 大場英之工場長から、まず王子製紙の環境経営について説明いただきました。

「地球温暖化対策、森のリサイクル、紙のリサイクルが3つのバイオマスボイラーに続き、2005年から新ボイラーを導入し、オイルレスを達成しました。創業60年、共存共栄で地域と工場の発展を図りたい」

 新ボイラー導入については古田清隆工場長代理から説明いただきました。
・導入前も生産過程で出る黒液(バイオマス燃料)をボイラーに使用していたが、C重油も37%使用していた
・導入でC重油をゼロにし、木質燃料、タイヤ、RPF(プラスチックなど)、スラッジに変化させた。

 米子工場で使われているRPFです。

 木質燃料です。


・バイオマス燃料は74%(黒液、廃棄燃料)、廃棄物燃料は26%になった。
・CO2はグループ全体で635万トン、王子製紙43万トンを輩出 → 32万トンを削減できた
・新ボイラーで出る灰は路盤材で再利用する。
・ボイラーの能力は1時間に250トンの蒸気を発生することができる。
・炉内脱硫に加え、消石灰を混入。大気汚染を防いでいる。
・2010年度実績はRPFを10万5千トン使った。
・リサイクル燃料は重油に比べて安価だ。

 紹介ビデオも見ました。
・米子工場は1952年に創業。
・世界各地からチップを輸入している。境港にはチップヤードと物流センターがある。
・チップはコンベヤーでパルプ工程へ運ぶ。連続蒸解釜で薬品を加え、高温で煮る。エバポレーターで黒液を回収してボイラーへ。パルプができると紙を形成して脱水する抄紙工程、薬品を紙に塗る塗工工程へ。仕上げ工程は巻き取り、分割。さらに一部は平取りで分割する。
・新エネルギーボイラーはリサイクルできない紙、廃タイヤなどを使用している。製紙スラッチ類も再利用している。
・グランドワーク活動にも取り組んでいる。海岸や公園の清掃ボランティアをしているほか、社員食堂から始まった割り箸回収を皆生の温泉街へ広げた。

 古田工場長代理がさらに説明を続けます。
・パルプ工場として1952年操業。
・従業員360人、グループ会社を含めると900 協力会社を含めると1200人。
紙を60万トン生産、パルプも生産している。
・総発電能力は22万キロワット。パルプ生産ダウンしていることで、今は売電は少ない。
・2005年という早い時期にオイルレスを達成した。バーナーで塗膜を乾燥させるなどで一部重油も使っている。
・二酸化塩素で白い紙にする。その課程で出るのが黒液だ。
・RPFはプラスチックや古紙原料で生産する
・チップにはできない木片は木質燃料にしている。

 安村伸一施設部長の補足説明もありました
・ボイラーに灰の付着を防ぐため、石炭を3万3000トン使っている。化石燃料の利率は70%

主な質疑です
Q 黒液の生産量は紙の生産量で変わるのか。
A その通りリーマン前はフル操業では売電できていたが、今は売電していない。関西、中国地方から材料を調達している。
Q RPFの燃料は、各自治体ですることはできないのか。古紙や廃プラとして分別して回収するとか
A 塩ビ類が低くないと困る。高いと腐食する。炉中のチュウーブがやられる。また、焼却灰を路盤材に加工しているので、鉛が入ると困る。
Q しかし、選別がうまくいけば無尽蔵に原料はある。
A 確かにそうだが、家庭ゴミでは容器に醤油の付着しているケースもある。醤油は塩分が含まれているので困る。
Q 紙の原料に竹チップは使えるか、タイヤのワイヤーは困らないか
A 竹チップは使用可能。広葉樹と同じ。県内では8%。中越パルプが竹オンリー、輸入チップが38%。ユーカリ。タイヤはスチールラジアルなのでたくさん入っている。鉄として回収して売却している。
Q 分別の徹底ができれば使えることになるのか。
A はい。
Q こうした取り組みの周知は?
A 知られていないですね。
Q 一般家庭ゴミを使えないか。
A 行政との関係でもあるので、簡単ではない
Q 東京では分別して、発電に使っていると聞いている。
A ボイラーは蒸気を高温高圧のプロセス。低温低圧では腐食にする。温泉プールの温度には問題が生じる。
Q 大気汚染の対策は。それと、流動砂循環系統って何ですか。
A タイヤの煙は集塵したあと、バグフェイルターで集塵している。サイクロンで砂が落ちて循環する。そのこと
Q 24時間操業か。紙原料の種類は
A 三ヶ月は連続操業は可能。詰めないといけない。砂がたくさん入っているので、立ち上げには重油がたくさんいる。92%が広葉樹。東南アジア(アカシヤ、ユーカリ)が8割、一部オーストラリア。北米、東アジア、中国。三割から四割の輸出だったが円高で苦戦している。
Q 鳥取の木を使えないのか。どれくらい原価が違うのは
A 針葉樹は1割使うが、その9割は地元から。値段はキロあたり、17円、18円にならないと使えない。リグニンを取り除いてセルロースはパルプになる。
Q 黒液は別の場所で作れないか
A 製造工程の一部なので無理。ただ、青谷で和紙生産時に出る黒液も受け入れている。
Q 新ボイラーの導入はコスト面からなのか、それとも、環境に優しい企業姿勢からなのか。
A 両方。ただ、重油の値段があがってきたので、コスト面の貢献も出てきた。
Q RPFは県内から調達しているのか
A RPFの県内比率は15~20%

 この後、工場を見学させていただきました。
 原料ヤードです。

 右が新ボイラー。左が回収ボイラーです。


 工場の中は撮影禁止なので、写真をお見せできません。ごめんなさい。しかし、巨大なロールの紙が書き取られていく様は圧巻でした。
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エネルギー・雇用促進調査特別委員会視察(第1日目②)和田浜工業団地① 

2012年01月23日 | 日記
 次に訪れたのは和田浜工業団地です。

 まずフジ化成工業の笠原社長から話を聞きました。


・西伯郡伯耆町に本社・大山工場を置き、米子工場がリサイクル製品の製造工場がある。
基本理念に環境を置く。商品はすべて環境に関係している。高付加価値か底辺(くず屋)。断熱材、電波吸収体はハイテク、防音材はローテク。

・本社工場は断熱材のロックセルボードを生産している。80%以上は天然の石灰石。燃えない断熱材を製造。全国展開している。0.07程度の密度。外壁RCB断熱工法に使う。内側に張るよりも暖房・冷房のエネルギーは半分。理論値は1/3だが、窓などでそいこまでいかない。三十何年やって、やっと米子市で採用された。鉄筋コンクリートの外に張る。米子高専専攻科棟、鳥取県庁本館、米子消防署、県営住宅の改修(米子市日ノ出町)、マンションなど。居住しながら改修ができる。パネル芯材として使用。残材は粉にしてセメント骨材で利用

・ビニフォームは塩化ビニールの発泡体。船の芯材。FRP船に使う。アメリカズカップのオーストラリアの本部船に使用する。

・おとなしくんは木質床用下地材。ゴム部品(Vベルト、ホース)のリサイクル品。月50トン搬入している。

・EMパネルは磁気テープのリサイクル。ビデオテープのくずで製造。畳の芯材として使う。毎月5000畳生産。

・屋根材も開発中。TDLのアトラクションの屋根材にしたい。FRP。軽くて燃えず、割れない。ミニーの家で施工テスト

・排水マット工法は農業用ハウスの廃材(プラスチック廃材)を使う。袋に入れて敷き詰める。経産省の補助金で研究。水たまりを作らせない。雨を地中に貯める。ゴルフ場で実証実験中。穴を掘って埋めるだけ。自分たちで埋めれば、それで完成。値段は半分以下になる

・環境緑化ボードはE―ソイルボードが商品名。間伐材。壁面緑化、屋上緑化で使う。経産省の補助金を使っている。

 株式会社エコマの石田社長からもお話をお聞きしました
・「ズームインSUPER」や「情報ライブ・ミネ屋」で製品が取りあげられた。
・循環型リサイクル建材「エコマウッド」を販売している。ウッドデッキ、屋上緑化、ベンチ、柵に使用する。
・原材料は車のバンパー、家電製品などのポリプロピレン(廃プラスチック)が原料。ペットボトルのキャップも使う。
・「もみの木園」で障がい者の方に再分別をしてもらっている。割り箸やタグなど混入物を取り除く作業をしてもらっている。
・本日からパナソニックの暮らしの「エコナビ」で、JRの中央線や山手線、京浜東北線のモニターテレビが放映される。
・県内でもいろいろな製品が出て、全国に流すのは大変。産業機構などの打って出る鳥取県予算を使った。ビッグサイトなど、いろんなイベントで出展して売り出している。今年の3月のビッグサイトの建材展には予算切れで出せないかと思ったが、東京都から150万円で出展した。3月末で期限が切れるのはお引き取り願いたいとなった。打って出る鳥取県で頑張っていきたい。

主な質疑応答
Q ペットボトルのキャップは、缶のプルトップ回収のような消費者の運動はないのか
A 運動して3年して、エコキャップ委員会が横浜市に出てきて、ワクチンと変えるようにした。1トンいくらの世界。空気を運んでいるようなもの。何個集めたからというボランティア活動は無理。売ってくれるメーカーとの対応になる。
Q 特許製品なのか
A パテントを取っている。販路は契約。
Q 行政の支援は
A グリーン商品に認定を受けている。設備への補助金はあっても、使おうという縛り、販売の補助金はない。ちょっと高くても、市場が出来ていない。キャップは1.5パーセントくらい。パナソニックから家電製品、出光からは塗料缶を購入している。運賃は九州から三重くらいまで運んでくる。
Q ポリプロピレンでご苦労は。 醤油などが残って塩害になるとか。
A 産廃は受け入れていない。企業から来ている品なので、それはない。ただ、エコマークは成分分析しないといけない。有害物質は出ない

 フジ化成の工場を見学しました。まずはEMパネルの工程です。
 原料のビデオテープです。回収したものではなく、工場で生産されたときに出たテープなので、選別作業もなく、そのまま使えます


 テープを破砕します。


 破砕したテープを加熱し、板状に並べます。


 圧力をかけて成形します。


 形を打ち抜きます。


 これで完成です。
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エネルギー・雇用促進調査特別委員会視察(第1日目②)和田浜工業団地②

2012年01月23日 | 日記
 和田浜工業団地では山陰クリエートも訪問しました。
 山陰クリートはエコマが販売する「エコマウッド」を生産しています。
 エコマウッドの原材料にはペットボトルのキャップも使われます。


 エコマウッドで作ったベンチです。エコマウッドは木材と同様に鋸で切って加工できます。

 
 同社の越生昭徳社長からもお話をお聞きしました。


・山陰クリエートの原料は全部リサイクル品
・発泡スチロールを油化し、熱源ボイラー用に重油や軽油の代替品として販売している
・エコマウッド
・廃石膏ボードは、石膏粉末を剥離処理して、固化剤として販売。河川の浚渫汚泥や軟弱地盤の改良に使われている。セメント系固化剤は六価クロムの心配があるが、中性で重金属を含んでいないので、その心配もない
・紙くず、木片、プラスチックで固形燃料のPRFを生産している。焼却するよりも、再利用だ


・RPFの原料は一般廃棄物80%、産業廃棄物20%。境港市、南部町、伯耆町、日吉津村、真庭市から委託を受けて処理しているが、米子市は焼却処理している。
・全国的に認知度があるのに地元の認知度はない。環境問題への行政、議会の理解がない。

 同社のRPF製造工程も見学させていただきました。
 原料の紙くずや木くずを受け入れます。


 プラスチックと共に破砕します。


 成形機です。中ではスクリューが回転しているため、摩擦熱が生じて廃プラスチックは溶けて紙を包み込むように成型されます。


 小さくカットされた製品はストックヤードで冷却し、出荷されます。

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