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Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

大きな土手

2014-09-06 23:06:18 | 農村環境

 

 「草を刈った後に」の大土手の草刈りも今年3度目。9月も上旬ということで、これで今年最後としたい草刈りである。この土手を刈っていると、道路を挟んで反対側の大土手を刈ろうと近所のおじさんがやってきて刈っていたが、言ってみれば道路の土手だからおじさんが刈らなくてはならない土手ではないが、法下におじさんの耕している畑があるから道路の法面ではあるがおじさんがいつも刈っている。その土手は我が家の大土手よりも高低差が大きい。しかしながら法面の勾配が1:1.5ぐらいだから我が家の大土手とは傾斜度が違う。わたしがこの土手を刈り始めて2時間後に始めたおじさんは、わたしが大土手の草寄せをしている間に道路下の土手の草刈りを終えた。傾斜度はそれほど草刈りの速度に影響するというわけだ。この道路を拡幅した際に、我が家の水田側にも広げられた。切土側というと法面の勾配を盛土側よりきつくするのが一般的だ。ようは盛土側の方が人為的な締め固めだから脆弱ということになる。だから盛土側の法勾配は緩く、切土側の法勾配はきつくが常識なのだが、後の維持管理を道路管理者がやってくれる国県道のような道ならともかく、地元の人々が行う市町村道のような道は、どちらも同じような緩い勾配で造っておいてもらわないと、管理不能になるという良い事例と言える。

 金曜日に根羽村を訪れた。中心部から設楽町へ向かう道沿いに新井という集落がある。集落内を流れる深い谷は新井川という桧原川の支流であるが、この川を渡る羽根坂橋という橋がある。この橋の東側に見事に草が刈られたとてつもなく大きな斜面が見えたので橋まで行ってみた。写真の通り、我が家の大土手など比較にもならないほどの大きな斜面である。傾斜は我が家の土手ほどではないが、それでも傾斜度のきつい場所もある。なぜこれほどきれいにされているのかと思いきや、やはり県の補助金をもらって「桧原川流域景観整備」を行っているらしい。なるほどと思ったわけであるが、桧原川をさかのぼるとかつて見た景色とはやはり変わっていた。かつて利用されていたと思われる無人販売所の周囲には荒れ果てた空間が広がっていた。

 さて、羽根坂橋を渡ったところの道端に4基の馬頭観音が並んでいた。苔むしたその表情はなかなかのもの。どういう意味かと言えば、まるで苔を纏っていると言った方が正しいだろうか。だいぶ摩耗の進んだ肌も、今では苔が雨から守ってくれているようだ。


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