Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

ツマグロヒョウモン

2005-09-18 22:14:25 | 自然から学ぶ
 秋の訪れととともに南へ渡るチョウ、アサギマダラが最近南下する途中に群舞していたりして、新聞やテレビで報じられている。数年前、土手に生やす草として何が良いか植物の先生に聞いたところ、フジバカマやオミナエシが良いと聞いた。その時、ワレモコウ、ウツボグサ、ツキミソウなどの種を、フジバカマやオミナエシの種とともにたくさんいただいて、妻の実家に蒔いた。今ではずいぶん増えたが、フジバカマは匂いが強い。そこへアサギマダラがやってくる。生まれ育った場所を離れて別の場所へ移動する昆虫として有名なアサギマダラである。マーキングといって、羽にどこで確認されたかマーキングし、その移動を確認したりすることをマーキング調査という。アサギマダラ=マーキングといわれるほどアサギマダラへマ―キングして研究している人々が多い。マーキングすることにより目立ってしまい、外的にさらされるということもあり、ある意味趣味の世界ともいえるかもしれない。アサギマダラは、春から初夏にかけて北上し、または高地へ移動し、そこで繁殖した次世代、または第三世代が秋に南下するという。越冬するには長野県では寒いため、南下する。大鹿村鳥倉林道でマーキングしたアサギマダラが、南西諸島で確認されたというのはこのあたりではよく知られたことである。千キロ以上移動するいうのだからすごい。そんな渡りチョウがいることを知らなかった。そのアサギマダラが、妻の実家のフジバカマに来ていると聞いて、草刈りに行ったついでにのぞいてみたが、きょうは見ることができなかった。
 フジバカマは匂いが強いこともあって、ほかのチョウがたくさん来ていた。写真はツマグロヒョウモンである。実は昔は長野県では珍しいチョウであったが、温暖化とともに、その生息域が北上しているチョウである。最近では長野県で越冬したという確認もされている。メスとオスはずいぶん違う。オスの方が美しい。天竜川流域で越冬できるようになると、さらに北へ分布域を拡大し、北の方で見ることがでるようになる。温暖化の影響は、このように動植物の生息域の変化で確認できる。

 訂正 ツマグロヒョウモンは雌の方が目立つという話も聞いた。するとこの写真は雌か?。
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1 コメント

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はじめまして! (BLs)
2005-09-19 22:56:04
はじめまして!なぜかネット旅をして、あなたのブログにたどり着きました。

私は昔から昆虫が好きなので、ちょっとだけ助言をさせていただきます。



>(アサギマダラ)マーキングすることにより目立ってしまい、外敵にさらされるということもあり

マーキングによって外敵にさらされることは、まずありませんです。



>アサギマダラは、春から初夏にかけて北上し、または高地へ移動し、そこで繁殖した次世代、または第三世代が秋に南下するという/

アサギマダラの食草のキジョラン、カモメズルなどは高地にはありません。だからアサギマダラの場合、南で成虫になった者が、赤トンボが夏だけ高地に移動するように、夏の暑さを避けて北上するのだと思われます。

したがって世代交代は、ありません。



>「あれは見えない針で刺してあって、じつはもう死んでいるんだ」

今までネットで見た生態写真に、そのような針で刺された写真は標本写真以外にありませんでしたよ。



>「あの先生が赴任した学校のまわりは、しばらくするとチョウがいなくなる」

これは、多分その先生が採集してしまうということですか?一人の人間が昆虫を採りつくすことは、まず、ありません。

人が昆虫採集をして本当の生態を理解したとき、本当の生き物の大切さが判るのです。

南信の飯田周辺にはギフチョウという蝶が天然記念物として採集禁止になっていますが、昔に比べ大変少なくなってしまいました。理由は食草のカンアオイが杉の植林によって減ってしまったからです。保護する側と地主など環境を持っている側の接点がない為に、このようなことが起こり、昆虫採集する人たちだけが悪者になってしまっています。

現実は、真実とは違うのです。用は環境が一番大切だということです。



>ツマグロヒョウモンのメスは、オスと違って、ちょっと派手さはないが、

僕は、メスのほうが羽先が黒くて綺麗にみえますが・・・。



>オスの数に比較すると、メスの数が多い。一夫多妻だろうか。

おもしろい!飼育するとだいたい半々です。



以上、気づいたことを書いてみました。自然という分野には、真実があると思います。

そうそう、9月18日の写真はツマグロヒョウモンのメスですが、9月19日の写真は、ミドリヒョウモンだと思いますが・・・。。
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