8月から委員になった日弁連の死刑廃止検討委員会の会議に出席し、
夕方からのシンポジウム「死刑廃止を考える日」に参加してきました。
このシンポでは、韓国の映画「私たちの幸せな時間」(2006年韓国)が上映されました。
見終わって、しばらく席から動けませんでした。
胸を締め付けられるということを初めて経験しました。
ビデオも出ているようですので、ぜひ、多くの方に観ていただきたい映画です。
(映画の内容については、下に詳しく書いています。)
映画上映に続いて死刑廃止検討委員会の加毛委員長から日弁連の死刑制度に対する見解が説明された後、
真宗大谷派僧侶の玉光順正氏から「死刑の廃止は新しい国創り」と題する講演がありました。
被害者に対する善意が加害者に対する悪意になる。
悪人に対しては何をしてもいいという思いになっている、
裁く文化、赦さない文化になっている社会の問題が指摘されました。
そして、「みんな」になるな、「一人」になれと、自分で考えることの必要性が説かれました。
「私たちの幸せな時間」
韓国で多くの文学賞を受賞しているベストセラー女流作家コン・ジヨンの同名小説の映画化。主演は、『オオカミの誘惑』のカン・ドンウォンと、『英語完全征服』のイ・ナヨン。
監督は『パイラン』で青龍映画賞 監督賞、『力道山』で大鐘賞 監督賞を受賞したソン・ヘソンの4作目の作品で韓国での観客動員は300万人!
公開時に韓国歴代恋愛映画観客動員数ナンバーワンを記録した話題作です。
登場するのは、死刑囚と自殺願望のある女性。
人に言えない悲しい過去を持ち、生きる望みを失っていた二人が出会い、つかの間の幸せな時間を過ごす様を、繊細に描かれています。
主人公を演じる二人の美しさを存分に生かしながらも重いテーマを扱い、「生きることとは、人を信じることとは」という問いを見る人たちに投げかけます。
【ストーリー】
3回目の自殺に失敗した元歌手ユジョンは、叔母であるシスターモニカの誘いで、三人の女性を殺して死刑囚になったユンスと毎週木曜に面会することになる。
一日も早い死刑執行を望むユンスに、自分に似たものを感じたユジョン。
ユンスもまた、棘のある言葉ばかりを投げつけるユジョンに、自分に似たものを感じていた。
裕福な家で育ったユジョンと孤児のユンス。
全く違う人生を送って来た二人だったが、面会を繰り返すうちに互いを思いやるようになり、心の奥に秘 めていた深い傷を癒しあえる存在となる。
生きていればまたあえる。二人は生きることを大切に思うようになるが、刑は執る。
同映画のHPからの引用です。 http://www.shiawasenajikan.jp/