2月生まれということで、先日、運転免許証の更新に行ってきました。
その時の安全運転講習で上映されたビデオが
「孫子の兵法に学ぶ~安全運転への道~」
私がリーダーを務める京都法廷プレゼンテーション研究会で、裁判員裁判で勝つために
「孫子の兵法に学ぶ法廷戦略」を研究していることは、以前にブログで紹介しましたが、
安全運転でも孫子は大活躍のようです。
「彼ヲ知リ己ヲ知レバ、百戦シテ殆ウカラズ」
「彼」とは道路交通に潜んでいる危険、そして、「己」は自分自身の心、
その両方を知っていれば、交通事故は起こさないという内容でした。
このDVDをネットで検索したら、売っているようです。
http://toei-evs.com/anzenhenomiti-s.jpg
しかし、その値段がなんと73,500円! う~ん.....
まあ、そんなにあちこちで売れるものではないので単価が上がるのはやむを得ないのでしょうが、わずか25分ほどのDVDが、大河ドラマ一年分のDVDボックスよりも高い!
ところで、この安全運転講習、プレゼンとして見ているとなかなか興味深いものがありました。
まずは、聞き手が多種多様。
外見しかわかりませんが、老若男女はもちろん、職業、学歴、収入・資産、家族構成などはてんでばらばら、そういう人が100人近くも同じ部屋で話を聞くことになります。
しかも、聞き手の大部分は、免許更新のために仕方なく講習を受けていると思っているので、全く聞く意欲がなく、「面倒くさいな~」 「早く終わらないかな~」と思っています。
こんなやりにくい聞き手を相手に、逆風の中で行われる講習です。
そこで、先のDVDも「孫子の兵法」を使ったり、ナレーターが落語家だったりと工夫がされています。
構成もDVDを見せたり、教官の生講話だったり、テキスト使ったり、パワポを使ったりと変化を持たせて飽きさせない努力があります。
教官(警察OBですよね。)の話っぷりも、声も大きく、はきはきしていて、テンポ良く、時にユーモアを交えてと、おそらくは話し上手の方を集めているようです。
裁判員裁判も様々な聞き手がミックスしているという点は同じ。
様々な工夫は大いに参考になりました。
安全運転講習で「安全への道」だけでなく、法廷プレゼンも学ぶことができました。